2009 AUTOBACS SUPER GT第9戦「MOTEGI GT 250km RACE」の決勝レースが、11月8日、ツインリンクもてぎ(栃木県)で行われた。GT500クラスはNo.8 ARTA NSX(ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組)が優勝。GT300クラスはNo.81 ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢組)が優勝を果たした。GT500クラスのドライバーズチャンピオンは、このレースで2位に入ったNo.36 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)が獲得。GT300クラスは3位に入ったNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也組)がドライバーズチャンピオンとなった。


GT300 Class

決 勝 天候:曇 | コース:ドライ | 気温20度 | 路面温度24度




 GT300クラスはクラスポールのNo.81 ダイシンアドバンFerrari(藤井誠暢)が序盤から逃げる展開。その後方ではタイトル争いを展開するチームが激しく順位を争うが、No.81 藤井はこれをしり目に着々とマージンを築く。
 No.81のピットインは、ほぼレース半ばの26周目。比較的燃料消費量の多いフェラーリは33.6秒のピット作業時間がかかったが、そこまでに築いたマージンがモノをいい、実質トップをキープしたまま青木孝行がコースに復帰する。
 その次の周、2番手だったNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝)がピットイン。今回はタイヤ無交換作戦は採らず、4本を交換し出て行こうとするが、エンジンの再始動に手間取って50秒以上の作業時間が掛かってしまった。
 これでNo.81 青木はさらに楽に。その後に入ったセーフティカー・ランのあとの再スタートでも、2番手との間に周回遅れが入ったこともあって、まったく危なげなくポジションをキープすることができた。
 GT500クラスのトップが53周を終えたところでチェッカー。No.81 ダイシンアドバンFerrari(青木孝行/藤井誠暢)は、第7戦富士に続く今季2勝目を挙げた。


No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7
 2位はNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝/折目遼)。ピットインでいったんは4番手までポジションを下げてしまったが、後半担当の折目がハードプッシュ。32周目にNo.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規>吉本大樹)、33周目にNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学>片岡龍也)をパスすると、逆転優勝を狙ってNo.81 青木に迫る。だが、その差が1秒を切ったところでチェッカー。表彰台の頂点にはわずかに届かなかったが、その健闘ぶりは光った。No.7は、朝のフリー走行後、エンジンにトラブルを発生し交換を余儀なくされていたが、メカニックがわずか3時間ほどで作業を完了。その奮闘に応える力走だった。
 3位に入ったのはNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也)。序盤、No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7に先行されたが、ピットインではタイヤ無交換を敢行。終盤、片岡がグリップの低下に苦しめられたが、No.11 JIMGAINER ADVAN F430(田中哲也/平中克幸)らの追撃をなんとかしのぎきった。


No.19 ウェッズスポーツIS350
 これでNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也)はドライバー、チームの両タイトルを獲得した。
 タイトルを争っていたライバルは、No.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)がNo.11とのレーシングアクシデントによりコースアウト。グラベルからの脱出に時間がかかり、ノーポイント。No.2 アップル・K-one・紫電(加藤寛規/吉本大樹)はエキゾーストが破損するというトラブルにより、ピットに戻ってリタイア(記録上は完走扱い)。No.46 エスロードMOLA Z(星野一樹/柳田真孝)は、選んだタイヤが決勝のコンディションには合わなかったのか、ペースが上がらず7位と、いずれも力を出し切れずに終わってしまった。