3月20日午後、2010 AUTOBACS SUPER GT第1戦「SUZUKA GT 300km」の公式予選が鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。今回の予選はノックダウン方式で行なわれ、No.18 ウイダーHSV-010の小暮卓史がポールポジションを獲得。GT300クラスはNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7の谷口信輝がクラスポールを奪った。

公式予選1回目 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時17℃/28℃ 終了時18℃/28℃
ノックダウン予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時18℃/28℃ 終了時17℃/23℃


 今回の予選はノックダウン方式。予選1回目はGT500、GT300両クラスの混走で、13時15分からの45分間行なわれる。このセッションで、2人のドライバーがともに予選通過基準タイムをクリアすることが、15時からのノックダウン予選の出走条件となる。ノックダウン予選はGT300クラスからスタート。続いてGT500クラスと、2クラス交互に10分間ずつセッション1、セッション2、セッション3と進み、各セッションからタイムが遅かった順に振り落とされていく。

 予選1回目、No.1 PETRONAS TOM'S SC430がプロペラシャフトにトラブルを発生。その時点ではまだアンドレ・ロッテラーが走行していなかったため、このままでは予選不通過となるかと危ぶまれた。だが、メカニックの奮闘で修復を済ませ、残り3分を切ってコースイン。ロッテラーはたった1周で基準タイムをクリアし、無事予選2回目への出走を可能にした。
 セッション1では、そのNo.1 ロッテラーが1分52秒821をマーク。トップでセッション2進出を決める。No.18 ウイダーHSV-010(小暮卓史)が1分53秒008で2番手に続き、以下、8番手までが1分53秒台に並んだ。通過最下位となる10番手はNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(安田裕信)で、No.32 EPSON HSV-010(道上龍)はNo.24と0.1秒差で涙を飲んだ。このほか、No.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)、No.39 DENSO DUNLOP SARD SC430(アンドレ・クート)がセッション2進出を逃した。
 セッション2ではNo.35 MJ KRAFT SC430(石浦宏明)がトップタイム(1分53秒350)をマーク。No.6 ENEOS SC430(ビヨン・ビルドハイム)、No.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)が2、3番手につづき、このセッションではSC430勢が上位に。一方、No.24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは2コーナー先で激しくクラッシュ。リアセクションがすっかりなくなってしまうほどのダメージを受け、ここで予選終了となってしまった。
 また、No.1 脇阪寿一はわずかにタイムが足りず8番手。No.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘)が9番手でセッション3に進めなかった。

 予選最後の10分間、ポールポジションを決めるセッション3では、No.18 小暮がアタック1周目で1分53秒182をマーク。ライバルはこれをターゲットにアタックを敢行、1分53秒台前半のタイムをマークするが、いずれもNo.18小暮のタイムには届かない。No.18 小暮自身、1周のクールダウンをはさんだラストアタックでも自身のベストを上回れなかったが、結局トップの逆転はなく、そのままポールポジションを獲得した。今回がデビュー戦となるHonda HSV-010 GTにとって、まずは幸先のよいポールとなった。
 2番手はNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)。3番手にはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)がつづき、Honda、レクサス、日産の順で3メーカーのマシンがトップ3に並ぶ結果となった。


No.38 ZENT CERUMO SC430

No.23 MOTUL AUTECH GT-R



No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7

 GT300クラスではNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7がポールを奪った。谷口信輝が担当したセッション1で3番手、折目遼のセッション2では2番手のタイムをマークしてセッション3に進出。ここで谷口が2分05秒391をたたき出してみせた。谷口は、今回ダブルエントリーしているサポートレースのシビック・ワンメイクレースでもポールを獲得しており、ダブルポールとなった。
 2番手はNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430。平中克幸がセッション1とセッション3でともに2分05秒台をマーク。セッション2を担当した田中哲也も2分06秒台前半のタイムでまとめてみせた。今シーズンからマシン、タイヤともにチェンジしたが、その初戦で上場の滑り出しとなった。
 3番手はNo.46アップスタートMOLA Z。セッション3では阿部翼がスプーンでスピンアウトする場面もあったが、その前にマークしたタイムで3番手となった。
 なお、No.360 石松Kosei RUNNUP PORSCHE(澤圭太/Takamori.com)は予選通過基準タイムをクリアできなかった。また、午前中の練習走行でトップタイムをマークしたNo.5マッハGOGOGO車検408R(玉中哲二/黒澤治樹)は油圧低下でタイム計測できず、No.88 リールランボルギーニRG-3(余郷敦/細川慎弥)は電気系トラブルで、予選に出走できなかった。さらに、No.62 R&D SPORT LEGACY B4(山野哲也/佐々木孝太)は車両規則違反で予選タイム削除となった。
 No.365 365雷アジアMT900Mは、車輌の準備が間に合わず、リタイアとなった。第2戦 岡山には参戦の予定。


No.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430

No.46 アップスタートMOLA Z