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2010 SUPER GT Round3

プレビュー

2010-04-26

レースファン必見!!
好バトル&波乱のドラマが富士で展開!?
ゴールデンウィークはSUPER GTで楽しもう!

5月1、2日、富士スピードウェイ(静岡県)で2010 AUTOBACS SUPER GT第3戦「FUJI GT 400km RACE」が開催される。毎年この一戦は、通常(300km)より長い400kmのレース距離、それも抜きつ抜かれつが多い富士スピードウェイで行われるだけに、常に好バトル、波乱のドラマが起きやすい。SUPER GTファンはもちろん、モータースポーツ初心者にもぜひ注目してほしいレースでもあるのだ。


未勝利のSC430勢がホームで巻き返す!?


No.6 ENEOS SC430
 第3戦の舞台となる富士スピードウェイは、トヨタ系列のサーキット。となればLEXUS SC430勢にとってはホームコースでの晴れ舞台。開幕、第2戦と連続2位を獲得し、No.6 ENEOS SC430(伊藤大輔/ビヨン・ビルドハイム)がランキングトップであるが、一方で未勝利でもある。となれば、ここはSC430のチームとしては必勝体制で来るだろう。中でも、富士で5勝を挙げる“富士マイスター”の立川祐路率いるNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川/リチャード・ライアン)と、チャンピオンチームのNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー)、そしてENEOS SC430にとっては、シリーズ制覇を考えてもまさに勝負どころとなる。単に“SC430が”ではなく、どのチームが凱歌を挙げるのか? そこにも注目したい。

HSV-010 GTの連勝は? GT-Rの逆襲はあるか!?


No.8 ARTA HSV-010
 前戦岡山では、ウイダーHSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル)が見事な初勝利を挙げたHondaのHSV-010 GT。元々、HSV-010 GTは岡山のようなテクニカルコース向きと言われていた。その真逆のレイアウトを持つのが富士である。だがHondaには“それなりに…”などと言う文字はないはず。必ず高速コース用のチューンが施されているはずだ。昨年も富士で1勝(第7戦)しているNo.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/井出有治)、富士が得意なNo.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴)に注目したい。

No.12 カルソニックIMPUL GT-R
 そして開幕こそNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信)が勝ったものの、NISSAN GT-Rにはここ2年のようなアドバンテージはないようだ。だが、決してライバル2車種に置いて行かれているわけでもない。長丁場で2回のピットインが必ずあるこのレースでは、レース巧者のNISMOのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ)が昨年のように勝つべく策を練っているはずだ。また、人気チームのNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)も、ゴールデンウィークの大観衆の後押しで優勝争いに絡んできそうだ。


GT300は高速コースが得意な欧州GT勢に注目!


No.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7
 さて、GT300クラスでは、ここまでの2戦で勝利しているNo.7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7(谷口信輝/折目遼)、No.46 アップスタートMOLA Z(横溝直輝/阿部翼)にとって、この富士は決してマシンに向いているコースではない。またウェイトハンデも重めだ。したがって、いかに多くポイントを挙げるかというレースをしそうだ。だが、どちらもレース巧者であるだけに、長距離レースにありがちな荒れたレース展開となれば、サプライズも十分起こせるであろう。


No.33 HANKOOK PORSHE
 そして、この富士で注目して欲しいのが、欧州GTカー勢だ。ストレートスピード自慢のポルシェGT3RSR、フェラーリF430、ランボルギーニ・ガイヤルドRG-3を使用するチームにとっては、絶好のチャンスである。中でもNo.33 HANKOOK PORSHE(木下みつひろ/影山正美/藤井誠暢)、No.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(田中哲也/平中克幸)、No.86 JLOC ランボルギーニ RG-3(山西康司/関口雄飛)を推しておきたい。
 また、昨年の第3戦勝者のNo.43 ARTA Garaiya(新田守男/高木真一)やトヨタのホームコースで張り切るNo.19 ウェッズスポーツIS350(織戸学/片岡龍也)とNo.74 COROLLA Axio apr GT(井口卓人/国本雄資)も要注意だ。さらに、この第3戦から登場するNo.25 ZENT Porsche RSR(都筑晶裕/土屋武士)、No.51 Sabelt CINE CITTA'タイサンポルシェ(坂本雄也/密山祥吾)も実績あるドライバー揃いで気になる存在と言えよう。


No.43 ARTA Garaiya
 気になると言えば、“痛車”で名を知られるNo.9 初音ミク×GSRポルシェ(番場琢/佐々木雅弘)にこの第3戦から強力なライバルが登場する。No.31のカローラ・アクシオが、大人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のロボットをモチーフとした新たなカラーリングとなり、エヴァンゲリオンRT初号機aprカローラ(嵯峨宏紀/松浦孝亮)として参戦する。話題だけでなく、ミク×ポルシェは上位入賞の可能性があるし、エヴァ・カローラも勝っても不思議ではない陣容だ。きっと“覚醒”して富士を沸かせてくれるに違いない。