2010 AUTOBACS SUPER GT特別戦「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP」の練習走行が、11月12日午前、富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスではNo.18 ウイダー HSV-010(ロイック・デュバル)がトップタイムをマーク。GT300クラスではNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)がトップだった。

公式練習 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始時:15度/20度 終了時:16度/24度


 練習走行は予定通り、午前10時30分に開始。11時20分までの50分間、全時間帯GT500、GT300両クラスの合同で行なわれた。シーズン最後のビッグレースを迎えた富士スピードウェイは、早朝から青空が拡がる好天に恵まれた。空気は冷たいものの、穏やかな日差しが降り注ぎ、絶好のレース日和。路面は完全なドライコンディションとなった。

 GT500クラスでは、まずはセッション開始から10分足らずのところでNo.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)が1分36秒台にいれタイミングモニターのトップに立つと、次の周には1分35秒044まで削ってくる。これにNo.18 ウイダー HSV-010(ロイック・デュバル)が、やはり1分35秒台で続き、序盤はHSV-010 GTがトップ2を独占する。No.18 デュバルはさらにタイムアップし、セッション中盤には1分34秒台をマーク。好調さをアピールする。
 このタイムを更新したのはNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(脇坂寿一)、No.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)らSC430勢。No.38立川が1分34秒475でトップに立ったところでセッションは折り返しを迎える。
 その後、各車続々とピットインしてドライバーが交代したが、そんな中引き続きステアリングを握っていたNo.18デュバルはついに1分34秒台を突破して1分33秒902をマーク。午後の予選ではコースレコード(1分33秒022)の更新も期待させる快足振りだった。
 これに続く2番手につけていたのはNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘)だったが、セッション終盤にNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ロニー・クインタレッリ)が僅かにこれを上回り、HSV-010 GTのトップ2独占を阻止。4番手には、No.1のアンドレ・ロッテラーが続き、トップ4を3メイクスで分け合う結果となった。



No.66 triple a Vantage GT2

 GT300クラスでは、セッション序盤にNo.33 HANKOOK PORSCHE(影山正美)とNo.9 911GT3Rポルシェジャパン(佐々木雅弘)がタイムを更新しあいながら1分44秒台までペースアップする。彼らのタイムを、さらに更新したのがNo.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)で、1分44秒台前半からやがて1分43秒台にいれ、最終的には1分43秒690まで詰めてセッショントップとなった。
 これに続いたのはNo.86 JLOC ランボルギーニ RG-3(関口雄飛)で1分48秒781とコンマ1秒差まで詰め寄ってセッションを終了した。予想通り、トップスピードでアドバンテージを持つFIA-GT勢が上位に並ぶ中、No.43 ARTA Garaiya(新田守男)が3番手につけ、富士との相性の良さをアピールしてみせた。


ロイック・デュバル/No.18 ウイダーHSV-010(GT500クラストップタイム)
クルマの調子は、フォーミュラ・ニッポンのほうはいいんだけど、SUPER GTのほうがねぇ…(苦笑)。トップタイムをマークすることはできたけれど、まだやることが残っている感じだね。今回は1レース、1ドライバーという形になるわけだけど、だからといって、クルマを僕好みに仕上げるかっていうわけでもないし、まだまだこれからクルマを仕上げていくことになると思うよ。
吉本大樹/No.66 triple a Vantage GT2(GT300クラストップタイム)
(5月に富士で行われた)第3戦のセットをベースに、これまで戦って得たデータで改良を加えています。練習走行が50分間しかなくて、いじる時間がないので、持ち込みのセットで走って出たタイムです。5月に速かったチームでも、温度やコンディションが変わったことで苦戦しているところもあるみたいですね。ボクたちとしては、予選に向けてあとどれだけセットを作れるか、ですね。予選では絶対ポールを獲りたい。賞金を獲らないと年越せませんから(笑)