決勝1のポールはライアン(ZENT CERUMO SC430)に
決勝2は松田次生(カルソニック・インパルGT-R)がポール獲得
GT300はARTA Garaiyaの新田&高木でWポールを奪取

11月12日午後、「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP」の公式予選が、富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスの第1レース(13日)はNo.38 ZENT CERUMO SC430のリチャード・ライアン、第2レース(14日)はNo.12カルソニックIMPUL GT-Rの松田次生がポールポジションを獲得。GT300クラスはNo.43 ARTA Garaiyaが2レース(第1レース:高木真一、第2レース:新田守男)ともポールを奪った。

決勝1 公式予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時18℃/25℃ 終了時16℃/24℃
決勝2 公式予選 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時16℃/24℃ 終了時15℃/20℃



No.38 ZENT CERUMO SC430

 今回のレースは通常のシリーズ戦とは異なり、13日に第1レース、14日に第2レースと2レースが行われる。ともに一人ずつのレースとなるため、それぞれのグリッドを決めるために、各ドライバーが20分ずつアタックするスタイルがとられている。

 GT500クラス第1レースの予選は14時35分から20分間。最初のアタックでは、まずNo.32 EPSON HSV-010(中山友貴)、No.18ウイダーHSV-010(ロイック・デュバル)の2台が1分34秒台でトップ2を奪う。しかし、すぐにNo.6 ENEOS SC430(ビヨン・ビルドハイム)が1分33秒863と、最初に1分33秒台に入れてトップに立つ。
 その後、各チームが2?3周連続してのアタックを行うが、タイムは1分34秒台止まり。No.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大)が2番手、No.1 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)が3番手、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(安田裕信)が4番手となったところで最初のアタックを終え、全車がいったんピットに戻った。
 残り時間が7分ほどになったところで2度目のアタック合戦がスタート。序盤にトップだったNo.6ビルドハイムが1分33秒772までタイムアップするが、すぐにNo.35 MJ KRAFT SC430(石浦宏明)が1分33秒511で逆転する。
 この後、No.18デュバル、No.1ロッテラーも1分33秒台をマーク、No.6ビルドハイムは上回るがNo.35石浦には届かない。これでNo.35石浦のポールが決まるかと思われたチェッカー間際、鮮やかに逆転してみせたのがNo.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)だった。最初のアタックでは1分34秒台に留まっていたNo.38ライアンだが、ここでは一気に1分33秒475までタイムアップ。この後、このタイムを上回るドライバーはおらず、No.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)の第1レースポールポジションが確定した。
 2番手はNo.35 MJ KRAFT SC430(石浦宏明)で、SC430勢が予選1-2。3番手には最後にタイムを上げたNo.12カルソニックIMPUL GT-R(ロニー・クインタレッリ)が割って入り、4番手No.18ウイダーHSV-010(ロイック・デュバル)がHSV-010 GT勢の最上位だった。


No.12 カルソニックIMPUL GT-R

 GT500クラス第2レースの予選は15時35分から20分間。路面はドライではあったが、第1レースの予選より路面温度が下がり、タイヤのウォームアップに苦しむ様子が伺えた。
 最初のアタックでは、まずNo.18ウイダーHSV-010(小暮卓史)、No.8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン)の順に1分34秒台に入れ、トップ2を奪取。だが、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)、No.35 MJ KRAFT SC430(大嶋和也)のSC430勢がこれを逆転する。No.35大嶋は1分33秒787までタイムアップ。このセッションで最初に1分33秒台に入れ、トップを奪う。その後、No.12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)が3番手にジャンプアップしたところで、ほとんどのマシンがピットに戻る。だが、その中でNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲)だけがもう1周アタックを続け、5番手に上昇したところでピットインした。
 残り8分を切ったところで各チーム、残ったニュータイヤを履いてのアタックに向けコースイン。No.32 EPSON HSV-010(道上龍)、No.38立川らが1分33秒台後半に入れ、序盤のNo.35大嶋のタイムに続く。
 残り2分で最後のアタック。No.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)、No.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也)ら、続々と1分33秒台をマークするドライバーが出てくる。だが、その中で1分33秒569をたたき出し、トップを奪ったのはNo.12松田だった。最後にNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)も渾身のアタックをみせるが1分33秒705で2番手どまり。No.12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)のポールポジション獲得が確定した。
 2番手はNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)、3番手はNo.35 MJ KRAFT SC430(大嶋和也)とSC430勢がつづき、4番手No.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也)がHSV-010 GT勢の最上位だった。



No.43 ARTA Garaiya

 GT300クラス第1レースの予選は14時05分からの20分間。最初に1分43秒台に入れたのはNo.46 アップスタート MOLA Z(阿部翼)で、トップでセッションを折り返す。
 だが、セッション後半になると1分43秒台が続出する。まずはNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(平中克幸)がトップを奪うと、すぐさまNo.43 ARTA Garaiya(高木真一)が逆転。高木はセッションが残り5分を切ったところでさらにペースアップ。渾身のアタックで1分42秒559をたたき出し、2番手に0.7秒以上の差をつけて勝負を決めた。
 No.11平中も1分43秒台前半まで詰めたが、最後の最後でNo.74 COROLLA Axio apr GT(国本雄資)が1分43秒282をマークして平中を逆転。ミシュラン・ユーザーによるフロントロー独占となった。
 3番手はNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(平中克幸)で、4番手はNo.9 911GT3Rポルシェジャパン(安岡秀徒)。このレースがSUPER GTデビューとなる安岡だが、積極的なアタックで1分43秒571をマークした。

 GT500クラス第1レースの予選から20分のインターバルをおいて行われたGT300クラス第2レースの予選では、計測1周目から早々に1分43秒台がマークされたが、そこからなかなかタイムが縮まらず、1分43秒台での激戦となった。
 残り5分を切ってから1分43秒台前半の戦いとなり、まずはNo.26 CINE CITTA'タイサンポルシェ(密山祥吾)が1分43秒427でトップ。だが、すぐにNo.43 ARTA Garaiya(新田守男)が1分43秒313で逆転する。その後、No.5 マッハGOGOGO車検408R(黒澤治樹)が1分43秒175で再逆転したが、新田は更に1分43秒110まで詰めて三たびトップを奪取。第1レースの予選で高木真一が叩き出した1分42秒台には及ばなかったものの、2レースともNo.43 ARTA Garaiyaがポールを奪うことに成功した。
 2番手はNo.5マッハGOGOGO車検408R(黒澤治樹)、3番手にはNo.26 CINE CITTA'タイサンポルシェ(密山祥吾)が続き、4番手にNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(田中哲也)。ラストラップに1分43秒台に入れてきたNo.25 ZENT Porsche RSR(土屋武士)が5番手となった。