「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010」のSUPER GT第1レース決勝が、11月13日、富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT500クラスはNo.38 ZENT CERUMO SC430のリチャード・ライアンが優勝。GT300クラスはNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430の平中克幸が優勝を果たした。


GT500 Class

決 勝 天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時15℃/17℃ 終了時14℃/16℃

 GT300クラス第1レースに続いて行われたGT500クラス第1レースは、予定より少し遅れて15時05分にフォーメーションラップがスタート。雲は少しずつ厚みを増し、気温/路面温度ともに少しずつ低下していくコンディションでのレースとなった。

 スタンディングでのスタートでは、2列目のNo.18 ウイダー HSV-010(ロイック・デュバル)が出遅れ、下位グリッドのマシン群に飲み込まれてしまう。そんな後方集団のハプニングを尻目に、ポールから好ダッシュを見せたNo.38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)は楽々とトップをキープ。2番手No.35 MJ KRAFT SC430(石浦宏明)と3番手No.12 カルソニック IMPUL GT-R(ロニー・クインタレッリ)を従えてオープニングラップを終える。


No.17 KEIHIN HSV-010
 トップ3からやや遅れて続く4位以下の集団では、No.6 ENEOS SC430(ビヨン・ビルドハイム)がNo.1 PETRONAS TOM'S SC430(アンドレ・ロッテラー)をパスしようとして接触。ともにタイヤ交換のためにピットに向かい、戦線から脱落してしまう。これで4番手にはNo.39 DENSO DUNLOP SARD SC430(アンドレ・クート)が11番手グリッドからジャンプアップ。5番手には12番手スタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ブノワ・トレルイエ)が続いていた。だが、その後ろ、7番手でオープニングラップを終えたNo.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大)のペースが良く、2周目にNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(安田裕信)をかわすと、3周目には1コーナーからコカコーラコーナーに掛けての大バトルの末にNo.23トレルイエもパス。その後も猛チャージを続けた塚越は、2位を争うNo.35石浦とNo.12クインタレッリにも接近。8周目にダンロップコーナーの立ち上がりでNo.12クインタレッリをパスすると、次の周には同じダンロップコーナーのアプローチでインを刺してNo.35石浦をパス。2位にまで進出した。


No.12 カルソニックIMPUL GT-R
 一方、スタートで後退したあとはハイペースで追い上げていたNo.18デュバルは、13周目に1コーナーでNo.24安田をパスして4位にまで復帰するが、終盤にはペースダウン。再びNo.24安田が抜き返す。一度はジャンプアップしたものの、その後ペースが上がらずじわじわと後退していたNo.23トレルイエも、後半にはペースを戻して猛追、再度No.18ロイックを抜き返して5位を取り戻す。
 めまぐるしく順位を入れ替える後方集団を尻目に、スタートからトップを快走するNo,38 ZENT CERUMO SC430(リチャード・ライアン)は、レース中盤までに2位以下に10秒近い大差を築く。終盤もまったく危なげのなく安定したペースで周回。不振に喘いだシーズンを、見事なポールtoウィンで締めくくった。
 2番手でチェッカーを受けたのはNo.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大)。3位はNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(ロニー・クインタレッリ)となった。