「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010」のSUPER GT第1レース決勝が、11月13日、富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT300クラスはNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430の平中克幸が優勝を果たした。


GT300 Class

決 勝 天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時15℃/18℃ 終了時15℃/18℃

 GT300クラス第1レースは14時から。薄雲が広がる空の下、ドライコンディションでのスタートとなった。
 フォーメーションラップを終えた各車はいったんグリッドに整列。ひとつずつ点灯していった赤信号がすべて消えたところでスタートとなる。いつもと異なるスタンディングスタートだが、スタート自体は混乱なく切られた。
 1コーナーにトップで進入したのはポールのNo.43 ARTA Garaiya(高木真一)。2番手にはNo.74 COROLLA Axio apr GT(国本雄資)が続くが、3番手グリッドだったNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(平中克幸)は大きく出遅れ。一方、No.66 triple a Vantage GT2(吉本大樹)は好スタートを決め、5番手から3番手までジャンプアップして1コーナーへ飛び込む。だが、ヘアピンコーナーではNo.46 アップスタートMOLA Z(阿部翼)がNo.66 吉本をパス。オープニングラップはNo.43 高木、No.74 国本、No.46 阿部、No.66 吉本、No.9 911GT3Rポルシェジャパン(安岡秀徒)というトップ5で終える。


No.74 COROLLA Axio apr GT
 3周目の1コーナー、No.74 国本がNo.43 高木をパスし、トップに浮上。No.43 高木はペースが悪く、次の周にはNo.66 吉本にもかわされてしまう。No.66 吉本はその後ペースを上げてNo.74 国本にじわじわ迫り、10周目にはテール・トゥ・ノーズに。ストレートスピードに勝るNo.66 吉本は11周目に入ったところでNo.74 国本を攻略。ついにトップに立つ。
 その後方ではペースの上がらないNo.43 高木が後続にフタをする格好になっていたが、ここから抜け出したNo.9 安岡、序盤の遅れを挽回したNo.11 平中らがトップ2に迫り始める。
 中でもハイペースだったのがNo.11 平中。接近戦を繰り広げるトップ2に見る見る迫り、17周目には3台がほぼ等間隔に。No.11 平中は、18周目には1コーナーでNo.74 国本に並びかけ、コカ・コーラコーナーでインを突いて抜き去った。
 これでトップ3はNo.66 吉本、No.11 平中、No.74 国本の順となるが、その後方ではルーキーながら健闘していたNo.9 安岡が、最終コーナーを立ち上がったところで派手に白煙を吹き上げ、ストレートのコースサイドにストップしてしまう。


No.33 HANKOOK PORSCHE
 この間にもトップ3の争いは白熱。20周目の1コーナーではNo.11 平中がNo.66 吉本に並んで、コカ・コーラ コーナーまで並走。サイド・バイ・サイドになった2台は接触しながら100Rに進入し、ここでNo.11 平中が前に出る。
 ついにトップに立ったNo.11 平中は、すぐにNo.66 吉本を引き離し、ファイナルラップに入ったところでは約1.8秒のセーフティマージンを築く。その後方、No.74 国本もNo.66 吉本に迫るにはいたらず、そのままフィニッシュ。No.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430(平中克幸)が優勝を果たした。今季は新しいマシンを投入したもののシリーズ戦では思わぬ不振に終わったが、シーズンの最後に有終の美を飾る格好となった。
 一方、2番目にチェッカーを受けたNo.66 吉本はNo.11 平中に対する接触で30秒加算のペナルティを取られ、13位までダウン。この結果、No.74 COROLLA Axio apr GT(国本雄資)が2位となった。3位はNo.33 HANKOOK PORSCHE(藤井誠暢)。予選では15番手に留まったNo33 藤井だが、決勝用にチョイスしたタイヤがうまくマッチし、着実にポジションを上げてきていた。