「JAF Grand Prix SUPER GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010」のSUPER GT第2レース決勝が、11月14日、富士スピードウェイ(静岡県)で行われた。GT500クラスはNo.6 ENEOS SC430の伊藤大輔が優勝。GT300クラスはNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430の田中哲也が優勝を果たした。


GT500 Class

決 勝2 天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度  開始時15℃/15℃ 終了時19℃/17℃

 ウィークエンド最後のレースとなったGT500クラス第2レースは、予定通り15時10分にフォーメーションラップがスタート。厚い雲が空を覆い、午前中は雲を通して暖かさを運んできた日差しも弱まってしまい、土曜日よりも幾分涼しいコンディションでレースは開始された。

 スタートでは、ポールポジションのNo.12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)がやや出遅れ、斜め後方のグリッドからスタートしたNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)がトップに。その後方では、No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路)がNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)に後方からプッシュされて姿勢を乱しコースアウト。そのあおりでNo.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也)もスピンアウトして大きく出遅れる。この混乱に乗じて、No.18 ウイダー HSV-010(小暮卓史)が12番手グリッドから大きくポジションアップ。No.6伊藤、No.12松田、No.24デ・オリベイラ、No.18小暮の順でオープニングラップを終える。


No.35 MJ KRAFT SC430
 No.6伊藤は、タイヤの磨耗に気を使いながらも好ペースを維持。混戦が続いた2番手以下の争いに巻き込まれることなくラップを重ねていく。
 一方、4番手に上がったNo.18小暮の勢いはその後も衰えず、3周目の1コーナーでNo.24デ・オリベイラをパスして3番手に。抜かれたNo.24デ・オリベイラは、その周の最終コーナーでNo.35 MJ KRAFT SC430(大嶋和也)にもパスされる。No.24デ・オリベイラをパスしたNo.35大嶋は、次の周にはNo.18小暮にも接近。最終コーナーでインからNo.18小暮に並ぶとメインストレートを併走。1コーナーから100Rまでサイド・バイ・サイドとなるが、ここはNo.18小暮がしのぎきった。
 No.35大嶋の攻勢をしのいだNo.18小暮は、2位のNo.12松田を徐々に追い詰め、9周目の1コーナーでインからパス。さらにトップを逃げるNo.6伊藤を追い上げていく。数周後にはNo.6伊藤の背後まで迫ったNo.18小暮だったが、その後はタイヤを消耗してしまったのかペースダウンを余儀なくされる。いったんはNo.18小暮に振り切られたNo.35大嶋だが、No.12松田をパスして3位に進出すると、さらにペースダウンしたNo.18小暮に再接近。17周目のプリウスコーナーでNo.18小暮を攻略し、No.35大嶋が2位に進出した。


No.18 ウイダー HSV-010
 No.35大嶋は、さらにトップNo.6伊藤に迫るが、中盤での猛プッシュでタイヤを消耗していたのか最後は詰めきれなかった。
 最後まで巧みなペースコントロールをみせたNo.6 ENEOS SC430(伊藤大輔)が今季初優勝を飾った。伊藤の優勝は、チャンピオンを獲った07年第8戦オートポリスで、ARTA NSXで飾って以来。08年にチーム・ルマンに移籍してからは、これが初となる。2位はNo.35 MJ KRAFT SC430の大嶋和也。3位には、終盤苦しくなったタイヤを何とかなだめながら走りきったNo.18 ウイダーHSV-010(小暮卓史)が入った。4位は、終盤までタイヤのグリップダウンがなかったNo.32 EPSON HSV-010(道上龍)が入った。ポールスタートのNo.12カルソニックIMPUL GT-R(松田次生)は、タイヤのマネージメントに失敗したのかペースを維持できず、5位に終わったが、これがGT-R勢では最上位だった。



JAFグランプリ獲得者
Position Car No. Race 1Driver Race 2Driver Machine Race 1 Race 2 Total
16ビヨン・ビルドハイム伊藤 大輔ENEOS SC43020pt20pt
238リチャード・ライアン立川 祐路ZENT CERUMO SC43020pt20pt
335石浦 宏明大嶋 和也MJ KRAFT SC4303pt15pt18pt

※同一ポイントの場合、第1レース及び第2レースの所要時間を合算し、短い時間を要したものを優先するという規定により、No.6を1位とNo.38を2位とする


国土交通大臣賞

SUPER GT GT500クラス 総合優勝チーム
No.6 LEXUS Team LeMans ENEOS