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2014.09.11
岡山でGT300用マザーシャシーの1号車がシェイクダウン

岡山でGT300用マザーシャシーの1号車がシェイクダウンの画像

 SUPER GTを統括する株式会社GTアソシエイション(GTA)では、GT300クラスの新しいトレンドとするべく「GT300マザーシャシー構想」を企画・開発してきたが、9月9日に第1号車が完成。その真新しい車両を岡山国際サーキットに持ち込み、9月11日にシェイクダウンテストを実施した。

 青く澄み渡った秋空が拡がる中、GT300マザーシャシー車両のシェイクダウンテストが始まった。朝一番、午前8時半から30分間予定されていた最初のセッションでは、まずはエンジンを始動して各部をチェック。
 そして午前9時50分から10時20分まで30分間のセッションとなり、土屋武士選手のドライブで、いよいよGT300マザーシャシーの1号車となる86モデルが走り始めた。アウト・インを2回繰り返してマシンをチェックし、最後は2周連続して周回した。
 まったくの初走行だけに、まだまだレーシングスピードには程遠かったが、テストドライブを終えた土屋選手は開口一番、「剛性感が高いことにはびっくりしました。何よりもレーシングカーらしくて好印象。ドライブしていてワクワクします!」と高評価を口にしていた。ただし「すぐに(完成度が)80%くらいには仕上がると思います。でも本格的なレーシングスピードで走るには、まだいくつか宿題があって、それがどのくらい(の期間)で解決できるか? ですね」と開発への課題も付け加えた。

 

 

 第1号車はこの後タイに送られて、第7戦のチャン・インターナショナル・サーキットで実戦デビューを果たすことになっている。午後のセッションでは、そのデビュー戦で土屋選手とともにステアリングを握ることになっているタイ人ドライバーのナッターウッド選手もテストドライブに参加。タイの国内トップグレードのレースシリーズで何度もチャンピオンに輝いたキャリアを誇る同選手は、タイ・トヨタのワークスドライバーとして様々なマシンをドライブした経験もあるが、この新型マシンに関しては「きれいなマシンで好印象を持ちました。ドライブしてみると剛性感が高いことに驚かされました。クルマのパッケージングは素晴らしいと思います。ただシェイクダウンということで、十分なパフォーマンスを体験できなかったのは残念でした。それにしてもこんな素晴らしいマシンで、タイで初めてのSUPER GTレースに、タイ人ドライバーを代表して出場できるのは、大変に誇らしいです」と語っている。

 また第7戦で、このマシンを走らせるトヨタ・チーム・タイランドのオーナーでもあり、今回のテストに同行したアト監督は「このクルマを使って(第7戦後に)、タイの国内でスーパーカーレース(FIA GT3などで戦われるタイの国内トップカテゴリーの一つ)2戦を戦うつもりです。そのためにレギュレーションについて確認しています。出来れば来年度も参戦するつもりです。スポンサーの獲得など、まだまだ課題は多いですが、SUPER GTへの参戦も目標にしています」と今後の展開を話していた。

 今回シェイクダウンしたマシンは、8月に行われた第6戦鈴鹿ですでにお披露目されていたが、走行できるようになったのは9月9日のこと。10日に岡山国際サーキットに搬入され、この日のシェイクダウンテストを迎えることになった。
 このGT300用マザーシャシーでは、GTA製の4.5リッター自然吸気V8エンジンやサスペンションなどの主要コンポーネント、そしてトヨタ86のシルエットを持ったボディもオプションで選べるため、GT300への参戦に対するハードルは、確実に引き下げられることになるだろう。  

 なお、テストは引き続き、9月12日まで行われることになっており、午前8時~9時、午後1時15分~1時45分、午後3時55分~4時25分の3セッションで計2時間の走行が予定されている。

 

 

 

テスト走行に臨むナッターウッド選手

 

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