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2012.08.19
驚異のテール・トゥ・ウィン! ギリギリの激走でtriple a vantage GT3が大逆転勝利!!

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第5戦 鈴鹿 : 決勝レース GT300レビュー

 

8月19日午後、2012 AUTOBACS SUPER GT第5戦「41st International Pokka 1000km」の決勝レースが鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。GT500クラスはNo.1 S Road REITO MOLA GT-Rの柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組が、GT300クラスはNo.66 triple a vantage GT3の吉本大樹/星野一樹/吉田広樹組が優勝した。

 

□天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:32度/50度>途中:31度/52度>終盤:29度/37度

 

 

序盤リードのNo.0 GSR 初音ミクBMWが突如ストップ

 ポールポジションからスタートしたNo.16 MUGEN CR-Z GT(武藤英紀)だったが、見事なスタートダッシュを決めた予選2、3位のNo.0 GSR 初音ミクBMW(片岡龍也)とNo.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛)に相次いで抜かれ、ポジションを下げてしまう。この後、ペースの上がらなかったNo.16は優勝圏ギリギリの10番手を争い、初ポイント目前までいったが、終盤に駆動系トラブルに見舞われ、結局11位で終わった。
 これでNo.0 片岡がトップ。そしてNo.3 関口が追う展開。しかし、観客の目は後方より猛追する1台のマシンに釘付けだった。それは、予選でレコードタイムの1番時計を出したものの、予選後の車検で違反とされ、タイム抹消となり最後尾からスタートしたNo.66 triple a vantage GT3(星野一樹)だった。わずか8周で2番手を走るNo.3とNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太)の後方に迫り、10周目にはNo.0 片岡までロックオンしてしまう。そしてNo.66 星野は6秒あった差をわずか6周で消し去り、15周目についにトップに立った。燃費が悪いアストンマーチン・ヴァンテージGT3で、しかも猛追ということで、ライバルのNo.0より明らかに1回多いピットインが必要なtriple a vantage GT3は、トップに立っても手を緩めず、後続との差を広げていく。これに対し、燃費をコントロールして最終的に逆転を狙うGSR 初音ミクBMWだったが、最初のピットインの目前34周のS字コーナーでストップ。わずかに燃料が足りなかったようで、早々にレースから姿を消した。
 これでNo.66を追うのは、No.3 S Road NDDP GT-R(関口>千代勝正)そしてNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木>山野哲也)。だが、No.66(星野>吉本大樹)のペースについて行けず、50周ほどで60秒近いマージンを稼がれてしまった。そんな、53周目に7、8番手を争っていたNo.52 GREEN TEC & LEON SLS(黒澤治樹)が、ヘアピンの手前でNo.8 ARTA HSV-010(小林崇志)と接触。前車を追い越そうとインに入ったNo.8に押し出される形になったNo.52黒澤は、ガードレールに乗り上げる形で浮き上がりクラッシュ。このアクシデントの処理のため、セーフティカー(SC)が導入され、全車が一度メインストレートで順位順に整列する。なお、幸いに黒澤に大きなケガはなかった。

 

 


さまざまなアクシデントが重なるサバイバル戦に

 レースが再スタートとなり、トップNo.66がルーティンピットに入った(星野>吉本)ことでトップに立ったのはNo.61 佐々木。2010年、2011年とLEGACY B4で夏の鈴鹿を連覇中だけに、No.66の最大ライバルと思われたが、なんと93周目に130Rで突如ストップしてしまう。こちらも攻めすぎたためか、No.0と同様にガス欠だった。  まったくペースが緩まないトップNo.66 吉本を追うのは、これでNo.3 千代に絞られた。しかし、No.66とNo.3の差は100周を過ぎて60秒を超える。その後、No.66はNo.3をも周回遅れに。ただ、No.66はNo.3より1回多いピットが必要で、137周目にその最後のピットイン(星野>吉本)。これで両者の差は1分20秒と、No.66 吉本が逃げ切るには十分に思えた。  これで注目は第3ドライバーの元GT500チャンピオンのリチャード・ライアンがすばらしい走りでポジションを挙げてきたNo.21 ZENT Audi R8 LMS(ライアン>都筑晶裕>ライアン)に注目が集まる。さらにNo.21 ライアンは2番手No.3 関口に6秒差まで迫る。さらに差を詰めようとしていた145周目。なんとNo.21のAudi R8 LMSが燃料系トラブルでストップ。これによって、トップのNo.66も、2番手のNo.3も単独走行となり、ほぼ決まりに見えた。  その直後にGT500のNo.17 KEIHIN HSV-010の大クラッシュが発生。またもSCが導入され、No.66 吉本のマージンはフイとなる。一方、No.3 関口はSCラン中に最後のピットインを済ます。レース再開後、ラスト11周のガチンコ勝負は逃げるNo.66 吉本、13秒差でNo.3 関口。ここでNo.66にはエンジン系のトラブルが発生し、No.3との差がジワジワと詰まる。最終ラップには…と思われたが、ここでNo.3 関口がイエローフラッグ区間で追い越しをしたというペナルティで10秒のペナルティストップが。3番手のNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(青木孝行)との差は1周あったため、ポジションを下げることはなかったが、これで決着。No.66 triple a vantage GT3は見事逃げ切って、テール・トゥ・ウィンを決めてしまった。しかし、この激走はギリギリのものだったようで、ウィニングラップの途中でエンジントラブルが発生し、さらにフロア下から火災が発生。大慌てで吉本とコース・オフィシャルが消火作業をする一幕もあった。  2位にはNo.3 S Road NDDP GT-R、3位にはNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3が入った。  ドライバーズ・ランキングでは優勝したNo.66 吉本大樹/星野一樹が、2位のNo.3 関口雄飛/千代勝正に1ポイント差でトップに。トラブルやペナルティもあったが5位に入ったNo.11 田中哲也/平中克幸(GAINER DIXCEL R8 LMS)がランキング3位。リタイアしたNo.0 谷口信輝/片岡龍也は、トップ吉本組に12ポイント差でランキング6位となった。

 

 

 

 

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