2013.10.06

Rd.7 決勝GT300：完璧な作戦遂行で予選8位から逆転！ GSR初音ミクBMWが連勝

 

第7戦 オートポリス : 決勝GT300レビュー

 

第7戦『SUPER GT IN KYUSHU 300km』の決勝レースが、10月6日、大分県・オートポリス（1周4.674km×65周）行われた。レース中に気まぐれな雨が降り、目まぐるしく順位が変わる激戦の中、No.36 PETRONAS TOM'S SC430（中嶋一貴／ジェームス・ロシター組）が、残り3周で逆転勝利を成し遂げた。GT300クラスでは、No.4 GSR初音ミクBMW（谷口信輝／片岡龍也組）が前戦に続き連勝を果たした。

 

□決勝レース　天候：曇 ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 開始：22度／24度＞中盤：22度／25度

 

 

■レース序盤はExe Aston Martinがトップを独走

　GT300クラスでは、決勝レース前に早くも波乱が起こる。予選4位につけたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが、ピットスタートとなる。予選でタイヤにフラットスポットを作ってしまい、スタート用に選ばれたタイヤがまさにそのセットだったのだ。このため、ピットスタートを選択。スタート後ピットでトラブルのあるタイヤを交換し、走り出すことを選んだ。No.0 ENDLESS TAISAN PORSCHEも同じ理由でピットスタートとなった。

 

　決勝スタートでは、ポールのNo.3 S Road NDDP GT-R（佐々木大樹）がトップをキープ。予選2位のNo.48 DIJON Racing IS GT-R（高森博士）は徐々にポジションを下げてしまう。代わってS Road NDDP GT-Rを脅かしたのがNo.50 Exe Aston Martin（安岡秀徒）だ。一時は3秒ほどS Road NDDP GT-Rにリードを許したが、5周目にはテールに食い付き、Exe Aston Martinは7周目にS Road NDDP GT-Rをパス。Exe Aston Martinはトップに立つと、2番手のS Road NDDP GT-Rをグイグイと引き離し、20周目には13秒もの独走状態を築いた。一方、S Road NDDP GT-Rの背後にはNo.4 GSR初音ミクBMW（片岡龍也）が迫る。この2台のシビアなバトルは、GSR初音ミクBMWがピットインする26周まで続いた。

 

 

■チョイ濡れ路面で快走のGSR初音ミクBMWがトップに

　レースも折り返しを過ぎた37周目。ピットインの作業時間でGSR初音ミクBMWに先行を許し、3番手から再び追い上げるS Road NDDP GT-R（星野一樹）が突然のスローダウン。電装系トラブルで、自らマシンをコース外に止めてしまう。
　トップを行くExe Aston Martinはピットインをぎりぎりまで引っ張って、38周でピットイン。ピットイン前には実質2位のGSR初音ミクBMW（谷口信輝）に1分14秒近く差をつけており、トップをキープしたまま加納政樹をコースに戻した。

 

　この少し前から雨がポツポツと降り出しており、路面はかなりスリッピーに。その中で、3秒ほど先行するExe Aston MartinをGSR初音ミクBMWが猛追。44周目の1コーナーでGSR初音ミクBMWの谷口はずばりとパス。谷口はトップに立つと、チョイ濡れ路面を後続より1秒近く速いペースで逃げを打つ。
　一方、後続では1ポイントを巡ってハードなレースを続ける一団が。ピットスタートのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT（山野哲也＞佐々木孝太）と、予選で下位に甘んじたNo.16 MUGEN CR-Z GT（武藤英紀＞中山友貴）、No.55 ARTA CR-Z GT（高木真一＞小林崇志）は終盤10番手、9番手を争い1秒差でポジションを入れ替える。この3台はタイトルでのポイント争いの当事者だけに、ポイントがあるかないかは死活問題。まさに熾烈なバトルとなる。また、レース前にはランキング2位のNo.11 GAINER DIXCEL SLS（ビヨン・ビルドハイム＞平中克幸）も序盤の3番手からタイヤがコンディションに合わなかったのか、中盤は10位以下にポジションを落としてしまう。ピットイン後は必死の追い上げでポジションを上げてくる。
　トップのGSR初音ミクBMWのペースは安定して速く、2連勝のゴールをくぐった時点で2位のExe Aston Martinに30秒以上の大差（ゴールのタイミングで1周差に）を付けていた。3位には予選10番手から着実にポジションを上げてきたベテランコンビのNo.52 OKINAWA-IMP SLS（竹内浩典＞土屋武士）が入った。

 

　この連勝でGSR初音ミクBMWの谷口／片岡組はドライバーズランキングでも2位に浮上、トップとは8ポイント差で最終戦もてぎを迎えることになる。1ポイントの攻防を繰り広げていたMUGEN CR-Z GTの武藤／中山組は8位で2ポイントを追加し、ランキングトップをキープ。3位に入ったOKINAWA-IMP SLSはランキング4位に。最終ラップまで必死の追い上げで4、7位まで上げたGAINER DIXCEL SLSの平中／ビルドハイム組、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT、以上の5組が最終戦にチャンピオンの権利を残すことになった。

 

 

 

 

 

 

 

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