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Race Report
2015.08.09
Rd.4 決勝GT300:クールスーツ外して軽量化したARTA CR-Z GTがポール・トゥ・ウイン

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第4戦 富士スピードウェイ : 決勝 GT300レビュー

好天に恵まれた8月9日の午後、2015 AUTOBACS SUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが富士スピードウェイ(静岡県小山町)で行なわれた。午前中に比べて少し雲間は拡がったものの、相変わらず強い日差しが照りつけ、まさに夏の富士らしい暑さのコンディションの中、GT500クラスは、終盤に怒涛の追い上げを見せたNo.24 D'station ADVAN GT-Rの佐々木大樹/ミハエル・クルム組が嬉しい今季初優勝。GT300クラスはNo.55 ARTA CR-Z GTの高木真一/小林崇志組が見事なポール・トゥ・ウインを飾った。

 

□決勝  天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:32度/48度>途中:32度/48度>終了:27度/36度

 

  

 

■ポールから好スタートしたARTA CR-Z GTが独走状態

 夏らしい暑さながら、風は富士のすそ野の高地らしい涼しさも感じさせる中、15時ちょうどにレースがスタート。ポールポジションのNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一)が好スタートを切り、後続のNo.65 LEON SLS(黒澤治樹)をぐいぐいと引き離していく。わずか4周で55号車のリードは5秒オーバー。ストレートスピードに不安のあったARTA陣営は、なんと55号車からクールスーツのシステムを降ろすことで軽量化することを選択。高木はそれを活かして序盤から逃げを打つ作戦だった。その甲斐あって、ARTA CR-Z GTは10周では2番手に12秒という独走体制に入り、その後もスピードを緩めなかった。
 一方、2番手争いは過激。No.65 LEON SLS、No.7 Studie BMW Z4(荒聖治)、No.0 グッドスマイル初音ミクSLS(片岡龍也)、No.11 GAINER TANAX SLS(ビヨン・ビルドハイム)No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート)が周回ごとに順位を入れ替える。20終時点ではNo.11 GAINER TANAX SLSが2番手に、これにNo.7 Studie BMW Z4、No.0 グッドスマイル初音ミクSLSが続き、ペースがやや落ちたNo.65 LEON SLSが引き離される。この混戦模様の2番手集団に対し、快走を続けるNo.55 ARTA CR-Z GTは20秒以上のマージンを築いていた。
 この頃から2番手争いの各車はルーティンのピットインとなる。この時、No.0 グッドスマイル初音ミクSLSは右フロントタイヤの交換に手間取り、これがミスになったのかコースに戻ったグッドスマイル初音ミクSLS(谷口信輝)はスローダウン。これでポイント圏外にドロップダウンする。

 

 

■サバイバルとなった2位争いはLEON SLSが手にする

 トップのNo.55 ARTA CR-Z GTは28周目にピットイン。ピットもミスなくこなし、実質トップのままARTA CR-Z GT(小林崇志)をコースに戻す。これを追うのはNo.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー)、No.65 LEON SLS(蒲生尚弥)、No.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸)、No.10 GAINER TANAX GT-R(千代勝正)。
 トップを快調に走るように見えたNo.55 ARTA CR-Z GTはクールスーツなしだけにマージンはあるものの、厳しい戦いを続けていた。だが、実質2番手でペースの良かったNo.7 Studie BMW Z4に悲劇が。接触から左フロントタイヤにダメージを追ってしまい、結局リタイア。代わってARTA CR-Z GTを追うことになったNo.65 LEON SLSだが、全車がルーティンのピットインを終了した42周時点(残り19周)で、ARTA CR-Z GTとの差は20秒。終盤、後方とのタイムコントロールに入ったか、暑さのせいかARTA CR-Z GTの小林のペースがやや落ち、LEON SLSの蒲生も必死に追い上げる。
 だが、序盤に作ったマージンは大きかった。結局No.55 ARTA CR-Z GTは逃げ切って、今季初優勝を見事なポール・トゥ・ウインで決める。だが、マシンから降りた小林はクールスーツなしの厳しさから汗だくで疲労困憊。決して簡単な勝利ではなかった。2位にはNo.65 LEON SLS。3位には終盤にNo.51 JMS LMcorsa Z4(新田守男>脇阪薫一)に追い上げられなからも守り切ったNo.11 GAINER TANAX SLSが入った。
 No.10 GAINER TANAX GT-Rは78kgのウェイトハンディを背負いながらも5位となり、クートはドライバーズランキングのトップをキープ。戦前ランキング2位だったNo.3 B-MAX NDDP GT-Rの星野一樹/高星明誠組は、1周目(高星がドライブ)にNo.86 Racing Tech Audi R8(クリスチャン・マメロウ)と接触してリタイア、ノーポイントながらもランキング2位。ランキング3位には優勝したNo.55 高木/小林組が上がってきた。

 

 

 

 

 

 


 

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