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Race Report
2016.05.03
Rd.2 予選GT300:ARTA BMW M6 GT3がレコードタイムでQ1&Q2を完全制覇!

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第2戦 富士スピードウェイ:公式予選 GT300レビュー

2016 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の公式予選が、5月3日午後、富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスではNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが、コースレコードを更新してポールポジションを獲得した。GT300クラスもレコードタイムでNo.55 ARTA BMW M6 GT3の小林崇志がクラスポールを手にした。

 

□公式予選 天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 Q1 開始時20℃/27℃、Q2 開始時18℃/24℃ 終了時18℃/24℃

 

Q1はARTA BMW M6 GT3の高木がレコードタイムでトップとなる

 Q1は定刻の14時30分にスタート。15分間の走行で上位の14台がQ2へ進むことができる。
 セッション開始から、周回を続けながらタイヤを温めてきた各車が、渾身のアタックを始めたのはセッションも残り6分を切った辺りから。それまで1分37秒台に留まっていたターゲットタイムを1秒以上短縮したNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一)が、これまでのコースレコードを更新する1分36秒012をマークしてタイミングモニターのトップに立つ。これが新たなターゲットタイムとなり、No.7 Studie BMW M6(ヨルグ・ミューラー)が、やはりコースレコード(1分36秒591)を更新する1分36秒399で続いた。その後はNo.25 VivaC 86 MC(松井孝允)が1分36秒606、No.2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規)が1分36秒578と36秒台中盤をマークしたものの、トップには手が届かない。
 残り2分となったところで、No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(平峰一貴)が、1分36秒506で3番手に浮上。さらに次のラップには36秒190まで削って、2番手に進出する。その後方ではNo.51 JMS LMcorsa 488 GT3(新田守男)やNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人)、No.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹)、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(藤井誠暢)といった辺りがポジションを挙げるが、1分36秒台後半に留まって上位には入れない。結局、No.55 ARTA BMW M6 GT3のトップタイムを更新するドライバーは現れず、高木がQ1のトップを獲得した。

 Q1の終盤、Q2進出を懸けたボーダーライン上の争いもシビアになって来る。奇しくも、13番手から15番手にはマザーシャシーを含むJAF-GT300勢が名を連ねること。No.18 UPGARAGE BANDOH 86(山田真之亮)とNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀)は、13、14番手でQ1突破を果たす。だが、Q2進出を託され今回スポット参戦した影山正美のNo.5 マッハ車検 MC86はわずか0.167秒差でQ2進出を果たせなかった。15番手の5号車以降はコンマ3秒ほどの中に6台がひしめき合う混戦状態で、トップ争いだけでなく、Q2進出を懸けたボーダーライン付近での争いもこれまで以上に厳しい戦いだ。また開幕戦で嬉しい初優勝を飾ったNo.65 LEON CVSTOS AMG-GT(黒澤治樹/蒲生尚弥)も40kgのウェイトハンディも厳しかったか、18番手に留まりQ2進出を果たすことができなかった。

 

 

Q2ではマザーシャシーのVivaC 86 MCが富士で大健闘の予選2位を奪う

 GT500クラスのQ1を挟んでGT300クラスのQ2は午後3時15分から。走行時間は12分間。Q1と同様に、セッション序盤は各車、タイヤを温めながら周回していたが、後半、残り6分を切った辺りから本格的なアタックが始まった。
 最初にNo.3 B-MAX NDDP GT-R(ヤン・マーデンボロー)が従来のレコードを更新する1分36秒265をマークしてターゲットタイムとしたが、No.55 ARTA BMW M6 GT3(小林崇志)があっさりとこれを更新する。小林のタイムは1分35秒707。何と1分36秒の壁を突き破り、ただ一人、1分35秒台に入れる韋駄天ぶりを発揮する。その後、各車が最後のアタックを仕掛け1分36秒台はマークするものの、35秒台には誰も届くことはできなかった。
 ラスト3分、No.25 VivaC 86 MCのエンジニアも兼任する土屋武士が圧巻のアタックを見せ、1分35秒961を叩き出してみせる。高速コースの富士で、エンジンパワーで厳しさがあるマザーシャシー車両の前評判を覆す健闘である。だが、55号車の小林のタイムには一歩及ばず2番手。3番手グリッド以下も激しいタイムアタック合戦となった。No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(中山雄一)も自身が昨年出した従来レコードを更新する1分36秒036を出して3番手。4〜6番手のNo.7 Studie BMW M6(荒聖治)、No.3 B-MAX NDDP GT-R、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン)、No.18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴)も従来レコードを更新した。
 そしてラスト1分になると、タイヤの良いところは終了とばかりに各車はピットに戻る。これでNo.55 ARTA BMW M6 GT3のポールポジションが確定した。

 高いストレートスピードを武器とするFIA-GT3のNo.55 ARTA BMW M6 GT3のポールは、予想の範囲内だったが、コーナリングを得意とするマザーシャシー車両のNo.25 VivaC 86 MCもフロントローに食い込むという驚きの結果になった第2戦の予選。そして明日は、本番と言える決勝レースで、こちらは500kmの長丁場。雨の天気予報もあり、レース中にコンディションが変化することも充分に考えられる。どんな展開となるのか、予想することはあまりに難しいが、見ごたえのある戦いが展開されるのは必至だ。

 

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