News

Race Report
2016.11.13
Rd.8 決勝GT300:見事な作戦勝ちでVivaC 86 MCがウイン&チャンピオンに輝く!!

Rd.8 決勝GT300:見事な作戦勝ちでVivaC 86 MCがウイン&チャンピオンに輝く!!の画像

第8戦 もてぎ : 決勝 GT300レビュー

11月13日午後、2016 AUTOBACS SUPER GT第8戦(最終戦)「MOTEGI GT GRAND FINAL」の決勝レースがツインリンクもてぎ(栃木県)で行なわれた。GT500クラスは、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(ヘイキ・コバライネン/平手晃平)がポール・トゥ・ウインを決め、その手に2016年のダブルチャンピオンを掴み取った。GT300クラスはNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允)が優勝し、GT300クラスのダブルチャンピオンとなった。

 

□決勝  天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:22度/27度>中盤:21度/28度>終盤:21度/26度

 

 

 

ポールのTOYOTA PRIUS apr GTがスタートからトップを快走

 午前に行われた予選と同様に、好天に恵まれたツインリンクもてぎ。日差しのあるところでは、気温は20度を超えていたようだ。路面はもちろんドライコンディションとなった。
 午前1時30分となり、栃木県警の白バイとパトロールカーに先導されたパレードラップが始まる。そのままセーフティカーに引き継がれて1周のフォーメーションラップとなり、午後1時37分に正式なスタートが切られた。

 ポールポジションから飛び出したNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀)がそのままトップをキープ。2番手のNo.65 LEON CVSTOS AMG-GT(黒澤治樹)は車体を左右に振って31号車の隙を伺うが抜くまでには至らず、予選通りのポジションで2コーナーを立ち上がっていく。3番手も予選通りNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学)が続いた。その後方では波乱が発生。アウト側のグリッドに並んでいたNo.9 GULF NAC PORSCHE 911(吉田広樹)とNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士)が大きくポジションを落とし、反対にNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(片岡龍也)、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山内英輝)がポジションを上げてトップ3台に続いていった。
 接近戦を展開する上位5台からは少し水をあけられたが、6番手以下も10台近くが列を成す接近戦を繰り広げる。そのグループの先頭は、出遅れた9号車から5周目にはNo.18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴)に交代する。この頃になると31号車が65号車を引き離していく。一方、65号車の背後に88号車が迫って来るが、それもつかの間、7周目のダウンヒルストレートで88号車はペースダウン。ドライブシャフトのトラブルのようで、そのままピットに向かった。
 さらにセカンドグループの後方ではタイトル獲得が懸かる25号車の土屋が、タイヤ温存の事情もあるのか、なかなかペースを上げられない。No.26 AUDI R8 LMS(元嶋佑弥)にかわされた後、後方から追い上げてきていたNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹)から猛チャージを受けることになる。
 トップが15周を走っている段階でピットではルーティンピットの準備が始まる。そして、早めのピットインを考えていた2番手の65号車と10番手に落ちていた25号車がピットロードへ向かう。No.65 LEON CVSTOS AMG-GTはリアタイヤ2本を交換し、No.25 VivaC 86 MCはやはりタイヤ無交換の作戦だ。ライバルの半分20秒でピットを終えた25号車は、大きくポジションを上げ、あとは松井孝允の走りにタイトル獲得を託す。タイヤを替えたためすぐにはペースの上がらない目の前の65号車(蒲生尚弥)を、松井は3コーナーへのアプローチでパスして、先を急いで行く。

 

 

No.31 プリウスも無交換で対抗!VivaC 86 MCと一騎打ち!!

 レースも後半に入り、トップを快走していたNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTもルーティンのピットインを行い、嵯峨から中山雄一へと交替する。トップを維持するため、彼らもタイヤ無交換の作戦に出る。だが、やはり速さとタイヤの耐久性は天秤であり、後半に不安を抱えての実質トップキープとなった。
 24周目以降、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人>山内英輝)、No.18 UPGARAGE BANDOH 86(中山>山田真之亮)、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(片岡>谷口信輝)とNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン>藤井誠暢)が次々とピットイン。結果的にポジションも目まぐるしく変わることになる。
 そして上位陣がルーティンのピットインを終えると、No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(中山)がトップに戻る。そして、何とその後方にはライバルがピットインする間隙を猛プッシュしたNo.25 VivaC 86 MC(松井)が迫っていた。松井のペースは衰えず、一方で中山はそれに対抗できない。ついに34周目のV字コーナーで25号車は31号車をパス。自力タイトルへ王手を掛けてみせた。

 

 

 その後、31号車も25号車になんとか食いついていくが、その差は1〜3秒でプレッシャーを掛けるに留まる。この2台の後方は、8秒ほど間が空き、65号車、No.26 AUDI R8 LMS(近藤翼)にはNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹>ヤン・マーデンボロー)とNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口)が、今年最後の表彰台、最後の一席を巡り激しいバトルを繰り広げた。ラスト10周、3番手を走っていた65号車がスローダウン。そのままピットに向かってしまう。3位争いに変わったことで、26号車、3号車、4号車のバトルはさらにヒートアップ。ペースの落ちた26号車は交代。46周目のV字コーナーで3号車、4号車が接触したことで、マシンにダメージを負った3号車も脱落。これで4号車の開幕戦以来の表彰台が見えてきた。
 ラスト5周、やはりタイヤが辛くなって来た25号車の背後には、31号車の中山が最後の意地で迫ってくる。2位で終わっても25号車のタイトルは決まるが、松井もここで意地を見せて粘りの走りを披露。結局、0.929秒差で逃げ切ったNo.25 VivaC 86 MCが今季2勝目。チームに歓喜のダブルチャンピオンをもたらした。

 

 

クルマのことならオートバックス

Page Top