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2017.03.19
【公式テスト岡山・2日目】KeePer TOM'S LC500が連日の最速!GT300はVivaC 86MCがトップタイム

【公式テスト岡山・2日目】KeePer TOM'S LC500が連日の最速!GT300はVivaC 86MCがトップタイムの画像

公式テスト・岡山国際サーキット 3月19日(日)

3月19日、この日も朝から好天に恵まれた岡山国際サーキットでは、2日目となるSUPER GT公式テストが行われた。3週間後に迫ったこの岡山でのシーズン開幕戦を見越して各チーム、ドライセッションで走り込み、開幕戦用タイヤの選択と確認を進める中、GT500クラスでは前日に続き、No.37 KeePer TOM'S LC500の平川亮/ニック・キャシディが最速タイムを記録。GT300クラスでは、昨年度のチャンピオンであるNo.25 VivaC 86MCの松井孝允/山下健太が、昨年自チームが出したコースレコードを上回るトップタイムをマークした。

 

◎走行1回目 09:00-10:59(開始10分はSC訓練。10:59の赤旗で終了)
 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/6℃~13℃ 路面温度/8℃~20℃(開始時は6℃/8℃)

◎走行2回目 13:45-15:55(開始15分はスタート練習。赤旗のため10分延長)
 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/16℃ 路面温度/25℃~27℃(開始時は16℃/25℃)

 (入場者数:19日(日)9,333人/18日(土)6,750人)

 

 

トップはKeePer TOM'S LC500もHonda NSX-GTがトップ6に3台

 公式テストの2日目を迎えた岡山国際サーキットは前日同様に好天で明けた。春の陽射しに照らされたコースの路面温度は上昇。3週間後の開幕戦を想定できる温度域となり、チームにとってはデータ収集に最適なコンディションとなった。

 この日もレクサスLC500勢が速さを見せた。ただし、午前のセッションではNo.19 WedsSport ADVAN LC500とNo.6 WAKO'S 4CR LC500が、立て続けにコース上でストップ。プライベートテストも含めここまで大きなトラブルがなかったLC500だけに、陣営にもライバルにも緊張感が漂った。セッション終了後にLC500の開発を統括するTRD開発部の永井洋治部長は「2台とも電子制御系のトラブルでした。ただ、原因もしっかりと解析できて対処も終えているのでまったく問題ありません。むしろ(レースでなく)テストでトラブルが出て良かったです」と、一安心のコメントをしてくれた。
 午前のトップは昨日に続き、No.37 KeePer TOM'S LC500。前日のトップタイムは平川亮だったが、ここではニック・キャシディが1分18秒395。しかも昨年に平川が出したポール&レコードの1分18秒126に迫るタイムだった。トップ6にLC500勢が3台で、トップの37号車と4番手にNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)、5番手にNo.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平)。
 そしてこのセッションでは、Honda NSX-GT勢が躍進。セッション後半にタイムアップしたNo.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)が2、3番手となり、6番手にはNo.100 RAYBRIG NSX-GT(伊沢拓也)が入った。HondaのNSX-GTプロジェクトを統括する佐伯昌浩プロジェクトリーダーは「時間的なこともあって、開幕までにハードウェア(空力パーツ)を大きく変えることはないと思います。ただしエンジンは少しずつでも着実に進化させているので、1基目のエンジンでどこまで行くか、またバージョンアップした2基目をどの段階で投入するかも含めて、考えているところです。また今の段階でもセットアップ次第ではもう少し速くできるんじゃないかと思ってます。あとはチームの皆さんと相談して進めて行きます」と、明るく話してくれた。

 

 

決勝想定の走行となった午後は再びLC500が上位を独占

 午後のセッションはスタート練習として、岡山県警察本部の白バイが先導するパレードラップから始まる。本番さながらのスタート練習とあって、スタンドを埋めたファンは大いに盛り上がった。

 

 

 午後のセッションは時間的に決勝レースと同等のコンディションとなる為、多くのチームがレースを想定したロングランを行い、タイヤの評価やそれに合わせたセットアップをトライしたようだ。だが、コースアウトするクルマもいて、何度も赤旗中断となってしまった。そして、最後の中断のきっかけとなったのはNo.38 ZENT CERUMO LC500。2コーナーで立川祐路が「タイヤを滑らせてしまって」コースアウト。幸いダメージは深刻ではなく、チームも立川自身も安堵したようだった。岡山国際サーキットでは、このオフに路面改修工事が行われている。立川は「グリップが上がっているし、全体的にはスムーズになった。ただ2か所ほどギャップはあるけれど、気になるほどではなくて、それで2〜3秒はアップしたんじゃないかな」と高評価。ただ「でもレースに関しては、タイヤへの攻撃性が強くなったことでタイヤ選択が少し難しくなったかも…」と付け加えた。

 午後のセッションでは、初日午前に続きLC500勢がトップ6を独占。トップは、最後にコースアウトしてしまったNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)が確保。この日の総合結果では午前のタイムで、No.37 KeePer TOM'S LC500(午後は平川のタイムで6番手)が最速となった。
 タイム的には苦しい状況だった日産GT-R勢の中では、午後にNo.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(佐々木大樹)がLC500勢に次ぐ7番手となった。

 

 

 

 

GT300はB-MAX NDDP GT-RとVivaC 86 MCがトップを分け合う

 GT300クラスも前日同様、No.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)とNo.25 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太/土屋武士)の2台が好タイムをマークした。午前はNo.25 VivaC 86 MCの山下が1分25秒529と、昨年土屋が出したポール&レコードの1分25秒529をわずかに縮めるタイムを記録してトップに。そして午後はNo.3 B-MAX NDDP GT-Rの高星が1分25秒893でトップに。総合では午前のタイムで25号車が最速となった。


 今季GT300クラスにデビューする3車種/4台の新型車両だが、No.52 埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC(平沼貴之/番場 琢/脇阪薫一)とNo.117 EIcars BENTLEY GT3(井出有治/阪口良平)は、まだまだ初期段階という雰囲気。ベントレーを担当する鬼木和彦エンジニアは「FIA GT3が始まった頃のクルマかな」と、コンサバな造りであると語ってくれた。マークX MCは、昨年から好成績を残している86MCと同じマザーシャシー。だが、「フォーミュラ的でピーキーな性格のようにも感じられるが、まだまだクルマを理解しながら基本データをとっているところです」と、ドライブする番場は語った。
 それに対して2台のレクサスRC F GT3は順調にセットアップを進めてきている。中でもNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井 翔/山野直也)は、2日目午後は8番手に食い込んだ。開発も担当する松岡真治エンジニアは「クルマもまったくのニューマシンということで、まずはイニシャル(基本設定)から大きく変えずに(基準の)セットアップを進めているところ。(セッティング変更に対して)クルマの反応はハッキリしているし、ドライバーに聞いてもフィーリングは悪くない。いずれにしてもGT300クラスで、おもしろい存在になるとは思います」と力強くコメントしていた。

 

   

 

   

 

 

→ 【公式テスト岡山】走行3回目

→ 【公式テスト岡山】走行4回目/総合結果

 

 

GT500クラス・トップタイム

ニック・キャシディ(No.37 KeePer TOM'S LC500)
昨日は(平川)亮がトップタイムで、今日は僕がトップタイム。2日続けて僕たちの37号車がトップタイムをとることができて本当にハッピーだよ。今年から新車になったけど、クルマが大きく進化していてドライブしていても、とてもポジティブな気分でいられるんだ。それに今回はドライコンディションで2日間たっぷり走ることができ、内容のある良いテストになったと思う。クルマのフィーリングも良かったから、このままの勢いで開幕戦を迎えたいね。これまで37号車は、この開幕戦の岡山とは相性が良い。クルマは変わったけど、今年の開幕戦でも良い結果を残せるようがんばるよ。今日は本当にハッピーだったね!

 

 

GT300クラス・トップタイム

山下健太(No.25 VivaC 86 MC)
去年のチャンピオンチームに加わって、最初のテストでトップタイムをマークすることができたのは、とても幸先がいいこと。嬉しいですね。F3を戦っていたこともあって『初めてのGTはどう?』と聞かれることも多いのですが、実はこれまでにGT300のポルシェに乗ってフル参戦したこともあったし、スーパー耐久やインタープロトでも走っていて、ツーリングカーの経験も積んできています。ただ、それらのどのクルマよりも86MCはフォーミュラ的で、初めてだったとしても戸惑いはなかったと思います。GT300のレベルが高いことは、走ってみてすぐに理解できましたが、チームが良いクルマを作ってくれていたのでトップタイムをマークすることができました。だから本番でも僕がミスなく走れば、いい結果がついてくると思います。

 

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