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2017.03.25
【公式テスト富士・1日目】トップタイムはau TOM'S LC500!GT300はB-MAX NDDP GT-Rがベスト

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公式テスト・富士スピードウェイ 3月25日(土)

2017 AUTOBACS SUPER GTの開幕戦・岡山が2週間後に迫った3月25日、富士スピードウェイではSUPER GT公式テストが行われた。初日のこの日は朝から好天に恵まれたが、明日26日は悪天候の予報もあることから走行時間が延長され、午前は2時間20分、午後2時間40分の走行セッションが実施された。午前は晴れ、午後は雲が増えたものの、1日を通じてドライセッションに恵まれ、各チームとも開幕前最後の走り込みを精力的に行っていた。 なお、今季2回目となる富士スピードウェイでのSUPER GT公式テストは明日も引き続いて開催される。

【公式テスト富士】エントリーリスト/タイムスケジュール/ピット割

 

◎走走行1回目 10:00-12:20
 天気/晴れのち曇り 路面/ドライ
 気温/5℃~7℃ 路面温度/8℃~15℃(開始時は6℃/9℃)

◎走行2回目 14:00-16:50(16:30-16:40はGT300専有走行、16:40-16:50はGT500専有走行)
 天気/曇り時々晴れ 路面/ドライ
 気温/6℃ 路面温度/10~11℃(開始時は6℃/10℃)

 

 

午前はWAKO'S 4CR LC500が最速。トップ5をLC500勢が独占

 朝一番は幾分陽射しがあったものの、セッションが始まる頃には厚い雲が空を覆い、まるで冬に逆戻りしたようなコンディションの中、午前10時に走行が開始された。

 1週間前に岡山国際サーキットで行われた公式テストでも、ライバルに差を付ける好調さを見せたレクサスLC500勢だが、その勢いはここ富士スピードウェイでも変わらない。開始から10分ほどで、No.36 au TOM'S LC500(ジェームス・ロシター)が1分29秒379を出しトップに、これにNo.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)も1分29秒台で続く。35分過ぎにはNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ヤン・マーデンボロー)が1分29秒768をマークして3番手に浮上。だが、No.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)も1分29秒577、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)がこの時点でトップの1分29秒118を出して上位をLC500勢で占める。さらにセッション後半にNo.6 WAKO'S 4CR LC500は大嶋から交替したカルダレッリが1分29秒294で最上位となると、ついには29秒台を突破して1分28秒863をマーク。結局これが午前のベストタイムとなった。
 午前のセッションはトップ5がLC500となったが、この5台ともブリヂストンのタイヤを使用する。さらに続くNo.100 RAYBRIG NSX-GT、No.12 カルソニック IMPUL GT-Rと7番手まで、しかもGT500の3車種すべてのトップがブリヂストンとなった。

 ブリヂストンの松本真幸エンジニアは「去年までの(開発)コンセプトを変えた訳ではなく、苦手だったところを克服して、その一方で得意だったところをもっと伸ばす。そんな開発を続けてきました。具体的にはゴムも構造も少しずつ変わってきています。実は去年の岡山では、途中からタイヤが少しタレてくる傾向があったのですが、今シーズン用にはその対策を施していて、先週の岡山テストで(対策した効果の)確認ができています。今回のテストでは第2戦の富士に向けたデータをとるのが本来のテストメニューですが、ここまで寒くなると…(苦笑)。もちろん今回のデータがベースですが、5月の富士の天候やコンディションを予測しながらタイヤを用意するしかないですね」と語ってくれた。

 

 

NSX-GT勢ではMOTUL MUGEN NSX-GTがこの日の最速を記録

 午前と同様、気温6度という寒さとなった午後だが、雨とはならず。ここでもNo. 6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋)と、No. 38 ZENT CERUMO LC500(立川)が早々に1分29秒台を記録。35分過ぎにはNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)が1分29秒929をマークしてトップに。だが、すぐに6号車、38号車が1分28秒台に入れ、トップは38号車で1分28秒822となる。このタイムも数分後にはNo.36 au TOM'S LC500のジェームス・ロシターが1分29秒218と更新。これが午後およびこの日のトップタイムとなった。36号車はこのテストで中嶋一貴が欠場。占有走行を除くセッション後半はロシターに代わり今季は監督も務める伊藤大輔がステアリング握った。
 そして、午前中に駆動系のトラブルに見舞われ、その修復に時間を割いていたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)がセッション後半には大きくタイムを削って1分29秒572を記録。23号車はセッション終盤のGT500の専有走行時間帯(松田次生がドライブ)に入っても予選相当のタイムアタックを行わず、トータルでは10番手に留まった。もし午前のトラブルがなくアタックしていたら、もっと違った結果になったかもしれない。 一方、GT500占有時間のラストアタックでジャンプしたのは、NSX-GT勢で唯一のヨコハマタイヤユーザーであるNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)。1分29秒344をマークして午後の7番手、この日総合ではNSX-GT勢の最上位となった。こちらも午前中のセッションでトラブルに見舞われており、本来のポテンシャルは見極められていない。

 

 

 

 

 

GT300はB-MAX NDDP GT-Rが午後の専有走行でベストを記録

 1.5kmのストレートを有する富士スピードウェイだけに、GT300クラスではエンジンパワーに勝るFIA GT3車両にアドバンテージがあったようだ。  午前のセッションではNo.11 GAINER TANAX AMG GT3(ビヨン・ビルドハイム)が1分36秒935を記録してトップ。これにNo.3 B-MAX NDDP GT-R(高星明誠)も僅差の36秒987と、この2台が36秒台を記録。3番手には21号車から移籍した藤井誠暢が駆るNo.33 D'station Porscheが入った。JAF-GT300やマザーシャシー車両では7番手のNo.18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴)が最上位だった。
 午後のセッションもNo.11 GAINER TANAX AMG GT3(平中克幸)が、1分36秒727と午前のベストタイムを更新して混走時間帯ではトップだった。だが、セッション最後のGT300専有走行でNo.3 B-MAX NDDP GT-R(高星)が、この日のベストとなる1分36秒221を叩き出してトップとなった。3、4番手にはNo.9 GULF NAC PORSCHE 911(ジョノ・レスター)、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝)が続き、JAF-GT300では6番手にNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人)がつけた(総合でも6番手)。
 そして今季初参戦のNo.117 EIcars BENTLEY GT3(阪口良平)が午後の7番手となる1分36秒959の好タイムを記録。寺本監督は「まだまだ耐久仕様のまま。なかなかパーツが揃わないんですよ」と苦笑したが、開幕に向け大いに期待が高まった。

 

    

 

→ 【公式テスト富士】走行1回目

→ 【公式テスト富士】走行2回目/1日目総合

 

 

GT500クラス・トップタイム

ジェームス・ロシター(No. 36 au TOM'S LC500)

クルマのフィーリングは悪くない。走り始めから良いペースで走れたからね。ただ開幕戦にはもう少しクルマをアジャストする必要があるかも。今回は第2戦の富士に向けてタイヤ選びがメインメニュー。ただ、どのセットを履いてもそこそこタイムが出せたよ。
前回の岡山では37号車がトップタイムで、今日は僕たちの36号車がトップ。良い感じでここまで進めてきたけど、レクサス勢はみな速いから、レースは簡単じゃないと思う。でも、とりあえず今日をトップタイムで終えることができハッピーだよ

 

GT300クラス・トップタイム

高星明誠(No.3 B-MAX NDDP GT-R)

トップタイムをマークすることができましたが『嬉しい』とか『安心した』という感覚じゃないですね。第2戦富士のタイヤを選んでいく段階で、たまたま(トップタイムが)出た、と思っています。それに個人的にはまだまだクルマを改善していく余地があるとも感じています。
公式テストだから(周りのライバルも)まだフルプッシュしていないんじゃないかな? 岡山でもそう感じましたが、今回も同じです。クルマのバランス自体は悪くなかったので、それは収穫ですね

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