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2017.03.26
【公式テスト富士・2日目】降雪のためテストは中止。来場ファンのためにイベントを実施

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3月26日に富士スピードウェイで行われる予定だったSUPER GT公式テストの2日目は、前夜から降った雪がコースサイドに積もり、朝になっても時折降る雪に加え、午前の走行前には霧も出てくる悪コンディションとなった。このため、午前の走行セッションは中止となり、参加チームの監督と関係者によるミーティングが行われた。天気予報からも午後に大きく天候が回復する見込みは薄く、協議の結果、この日予定されたすべての走行をキャンセルすることになった。

走行が中止となったため、富士スピードウェイでは、この日の入場券を持つ方への一部返金を実施している。詳しくは富士スピードウェイ公式ウェブサイトのインフォメーション「3月26日SUPER GT公式テスト 中止について」で案内している。

3月26日SUPER GT公式テスト 中止について(富士スピードウェイ)

 

 

 

■来場者のために長時間のオープンピットや豪華トークショーを行う

 テスト走行は中止となったが、あいにくの天候にもかかわらず富士スピードウェイには早朝から多くのSUPER GTファンが来場していた。
 せっかく来場してくれた熱心なファンのためにと、この日の朝からドライバーとチームがファンサービスで応えることになった。まずは本来の走行時間であった9時半から、オープンピットが始まった。当初、午後の走行も検討されていたため1時間程度の予定だったが、結局12時までという長時間となった。チームによっては天候を考慮してピットガレージの中までファンを招き入れており、話題のGT500新型マシンも含めて、多くのSUPER GTマシンを間近に見る機会となっていた。
 さらに、ピットビルの2階にあるクリスタルルームでは急遽、GTドライバーを招いてのトークショーも開催され、多くのファンが集まった。クリスタルルームは、レース開催時にはチームやスポンサーのゲスト用に使用されるが、今回は3室を使用し、多くのファンで埋まる盛況であった。
 トークショーに参加したドライバーはGT500の平手晃平(No.1 DENSO KOBELCO SARD LC500)、安田裕信(No.12 カルソニック IMPUL GT-R)、小暮卓史(No.17 KEIHIN NSX-GT)、GT300の星野一樹(No.3 B-MAX NDDP GT-R)、谷口信輝(No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG)、井口卓人(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)というSUPER GTを代表するトップドライバー6人。さらにSUPER GTの公式レースアナウンサーのピエール北川さんがMCを担当し、今シーズンのマシンやチームの話題などが語られ、ファンは熱心に聞き入っていた。当初は30分間の予定だったが、予定時間をオーバーするほどの盛り上がりとなった。

 

 

 

 

■GT500の3車の富士テスト上位チームに話を聞く

 予定していた走行セッションがキャンセルされたことは、この時期走り込んでおきたいチームとドライバーにはかなりの痛手となる。特に好調なレクサスLC500勢に追い付きたい日産GT-R勢とHonda NSX-GT勢は、なおさらだ。
 No.12 カルソニック IMPUL GT-Rの高橋紳一郎工場長は「岡山でのテストに比べると(富士テストは)少しはましになった。(GT-Rを開発する)NISMOでも色々トライしてくれています。自分たちは、自分たちで出来ることをやるだけ。そうした部分やセットアップを詰めて、ブリヂストンさんと一緒に良いタイヤを開発する。しばらくは厳しいかなぁ」と話してくれた。
 今季久しぶりのGT500参戦となるNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GTの手塚長孝監督も「(LC500勢には)全然追いついてないですよ。まだまだ差は大きいと思っています。ただ、そう言っていても仕方がないので、ここからチームとして何ができるか、です。我々はヨコハマタイヤさんと組んでいますから、協力して良いタイヤを開発することもそのひとつですね」と、ともにタイヤ開発まで含めたチーム力トータルでの戦いを示唆していた。
 一方、岡山の公式テストでNo. 37 KeePer TOM'S LC500(初日は平川亮、2日目はニック・キャシディがベストタイム)が、そして昨日の富士テストではNo.36 au TOM'S LC500(ベストタイムはジェームス・ロシター)と、ここまで好結果を出してきたレクサスLC500のTOM'S 勢。その36号車を担当する東條力エンジニアは「(岡山でのトラブルやこの中止で)テストメニューは半分程度しか消化できていません。でも、それはみんな一緒ですからね。それに、今日もし走れたとしても気温や路面温度が低くすぎて(5月の第2戦富士を想定した)良いテストになったかどうかは分かりませんから。岡山の開幕戦に向けては先週の岡山(公式テスト)でデータが採れていますから、開幕戦に関しては準備万端、といったところ。でも、先週も今週もウチがトップタイムだったのは、トラフィック(コースが混雑いた状態)の中で、たまたまクリアラップで走れたからタイムが出ただけです。他のLC500はもちろん、NSX-GTだってGT-Rだってレースになれば間違いなく速くなってくるはず。やはり(勝つことは)簡単じゃないですよ」とシーズンの展開を分析していた。

 東條エンジニアの言うとおり、確かにテストはテストでしかない。ここまで優位に見えるレクサスLC500勢だが、日産GT-R勢やHonda NSX-GT勢も、シリーズ本番に向けまだ秘策を隠しているかも知れない。2回の公式テストを終え、4月8日(公式予選)/9日(決勝)の開幕戦岡山国際サーキットで、その全貌が明らかになるはずだ。

 

開幕戦岡山国際サーキット チケット等開催情報

 

 

 

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