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2017.04.09
【GTA定例会見】坂東代表が今季のGT500車両やGT300新型車などの質問に答える

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2017年の開幕戦が行われた岡山国際サーキットで、4月9日午前、SUPER GTを運営する株式会社GTアソシエイション(GTA)の定例記者会見が実施された。この会見で日本モータースポーツ記者会(JMS)から今シーズン登場したGT500クラスやGT300クラスの新型車について等の代表質問がなされ、坂東正明GTA代表がそれぞれに回答した。

 

 

■今シーズンGT500クラスは新たな車両規則のもとで開幕戦を迎えましたが、コーナリング時のスピード抑制などを意図した規則変更に対して、これまでのテストや昨日の予選を通してどのように感じていますか?

坂東代表「この規定はITR(DTM運営団体)との国際的な技術規則クラス1規則に基づいています。その中で、安全性能と環境性能を高いレベルで実現することを目指したもの。空力では昨年までの車両と比較してダウンフォースを約25%削減してコーナリングスピードを落とすことを目指した。
 実際にコーナリングスピードは落ち、一方ストレートは速くなっており、全体ではタイムを保って安全性は上がっている。また速くなっているGT300とも差ができたことで、当初の目標は達成。この方向性を継続し、(車両を)進化させていきたい。空力で変更が許されている部分では、各メーカーが工夫を行って来ている。調子の良いLC500については、車が新しくなったことで、昨年最終戦で良かったエンジンに加え、LC500になって色々変えてきたことがテストからのリードに繋がっているのだと思う。NSXでは、コンセプトモデルから、市販モデルになったことでやってきたこともあるだろう。(LC500に比べ)今一歩な感じもあったが、昨日の予選ではポールポジションだった。そういうこともあるんですね。天候やタイミングなどあったわけですが、こういったSUPER GTのおもしろさを、その裏側のことなど、メディアの皆さんもぜひファンに伝えて、盛り上げてくれればと思います。
 加えて岡山国際サーキットさんに関してですが、このオフには路面を改修していただきました。クオリティが上がって、他のカテゴリーでもタイムが上がっています。GT500では昨年のレコードタイムにはおよびませんでしたが、レースのコンスタントタイムでは並ぶか、速くなっている感もある」

 

 

■GT300クラスは、今年から新たにFIA GT3にベントレー、新しくなったレクサスRC F、マザーシャシーではマークXが出場しています。これら新規参入のクルマの印象はいかがですか。また、より一層車種のバラエティが増したことに対しての感想は?

坂東代表「ベントレーが新しく入ってきて、これでFIA GT3は10車種ですか。GT3が多くなったことでFIAや(GT3のBoPを決める)SROと協力して、BoPをきちっと決めていきたい。レクサスRC Fの新型に関してはまだできあがったばかりで、今後を見守っていきたい。マザーシャシーを使ったマークXですが、実はJAF-GT300規則のホイールベースより市販車の方が長いという想定外のこともあり、規則等との整合性で試行錯誤もあった。しかし、86、エボーラ、マークXとさらにマザーシャシーもより多くの車種が出て欲しいと思うので、工夫していきたい。(GT500のように空力などの)アップデートを制限する必要もあるかもしれないが、今後も"モノ"を造ってレースに参加するチームを支援していき、FIA GT3もJAF-GT300も一緒に競うというSUPER GTらしいレースをしていきたい」

 

 

 

■先日、鈴鹿サーキットで来季からFIA GT3を中心とした10時間耐久レースの実施が発表されました。SUPER GTの鈴鹿大会についてはレース距離を含めて今後検討ということでしたが、GTAとしてこの10時間耐久への協力態勢ならびに来シーズンのSUPER GT鈴鹿大会についてお聞かせください。

坂東代表「鈴鹿の10時間耐久レースだが、10時間というとテストや予選も含めれば2000km近く走ることになり、車両の耐久性やタイヤ、燃料など参戦費用など考えると、SUPER GTのシリーズ戦としては難しくなる。では、どういう形での協力ができるか? 現在、鈴鹿サーキット/モビリティランドと協議しているところだ。内容が確定次第、エントラント各位への説明を考えている。5月の第2戦富士前には目処をつけたい。
 この10時間耐久とは別に行うSUPER GTの鈴鹿大会は、距離、開催日なども今話し合いをしている。これには他大会の開催スケジュールとの調整もあるので、なかなか簡単にはいかない。各方面と話し合いをしているところで、決まり次第お知らせをしたい」

 

 

■今シーズンの大会にて実施する新たなプロモーション活動について教えてください。

坂東代表「この開幕戦の決勝日の進行をみていただければ分かるように、決勝日午前のフリー走行がなくなり、予選上位ドライバーのトークショーなど、よりファンが楽しめるプロモーションイベントを企画しました。走行を楽しみにしている皆さんもいるかと思いますが、もっとファンに近づいて、親しみやすいイベントにトライする事とした。午後のレース前にも、コース上で全ドライバーの紹介をファンに向けて行う。これを上手く行って、今後もこの方向性を継続して行きたい。これにかかる予算やアイディアは、GTAのスタッフや役員になんとかしてもらうとして(笑)、この大会で実施した内容の結果も踏まえながら、サーキットに来ていただいたお客様に楽しんでいただける効果的なイベントを行い、満足度を向上させていきたいと考えている。また、(モバイル端末で見られる)ラップタイム配信などもこれからさらに充実させていきたい。ぜひ、ここに車載映像が入れられればいいと思っている。サーキットに来ているお客様が、生の走行音を楽しみながらレースカーからの映像も楽しめて、もちろんリアルタイムで順位も分かって、より満足していただけるなど、来場者への満足感を向上させる施策に取り組んでいきたい」

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