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Race Report
2017.05.21
Rd.3 決勝GT500:激闘を制したNo.36 au TOM'S LC500が逆転で今季初勝利!

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第3戦 オートポリス : 決勝 GT500レビュー

5月21日午後、2017 AUTOBACS SUPER GT第3戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」の決勝レースがオートポリス(大分県)で行なわれた。GT500クラスは予選7位からau TOM'S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)が逆転で今季初優勝。レクサスLC500が開幕から3連勝を飾った。GT300クラスは2016年チャンピオンのNo.25 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太)が僅差ながらポール・トゥ・ウインで勝利した。

 

□決勝  天候:晴れ | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:22度/31度>中盤:22度/32度>終盤:24度/33度

 

 

 

■RAYBRIG NSX-GTの独走体制はセーフティカーでリセットに

 週末から好天が続くオートポリスは、少し気温は高いものの過ごしやすい初夏らしい一日となっていた。このSUPER GT in KYUSHU 300km RACEの舞台であるオートポリスは、シリーズでも最もチャレンジングなコースの一つで、昨年の熊本大震災の影響で2年ぶりの開催となる。GTではこのコースは初めてのドライバーや、ペアとしては初めてというチームも多い。

 決勝直前に行なわれたウォームアップ走行では、またしてもNo.8 ARTA NSX-GTが「開幕戦と同じような症状」(野尻智紀談)により、コースサイドに車両を停めてしまった。その修理作業のため、スターティンググリッドに車両をつけることができなかった。また、前日の予選セッション中にコースアウトしてしまったNo.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)は、タイヤ交換を行ったためにピットスタートとなった。これで、GT500クラスのスターティンググリッドには13台が並んだ。
 そして大分県警察の5台の白バイと2台のパトカーの先導によるパレードラップが1周、さらに1周のフォーメーションラップを行うと、午後2時7分、65周で行なわれる決勝レースがスタートとなった。

 スタートから順位は変わることはなく、膠着状態のまま。ポールポジション・スタートのNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)は、2周目にファステストラップの1分35秒661を出すハイペースで後続を引き離しにかかる。2番手を走行するNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山 哲)との差は、2周終わりで3.468秒、3周終わりで4.820秒、4周終わりで6.019秒と独走態勢を築いていった。
 しかし、5周目。ピットスタートから追い上げていたNo.8 ARTA NSX-GT(小林崇志)が17コーナー(最終コーナー手前のスタジアムコーナー)でスピン。ここにGT300クラスのNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTが追突。さらにNo.18 UPGARAGE BANDOH 86もこれに巻き込まれる。8号車と31号車はコース上で動けなくなったため、セーフティカーが導入される。これでトップの100号車が築いたリードは、アンラッキーにもここでなくなってしまう。一方、ピットスタートでGT300クラスの後ろから追い上げを図っていた17号車にとっては、整列スタートの流れで無理なくGT500隊列の後ろとなり、正にラッキーとなった。
 14周目にリスタートとなり、100号車は再び逃げ切りを図るものの、2番手の46号車は喰いついていく。だが、前方にGT300クラスが現れると、今度は46号車が3番手を走っていたNo.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)に迫られることとなり、21周目に1号車そしてNo.36 au TOM'S LC500(ジェームス・ロシター)にもパスされ、46号車は一気に4位まで順位を下げてしまう。

 

 

■終盤は各所でバトルが! au TOM'S LC500が激闘をくぐり抜け優勝

 そして65周で行なわれる300kmレースは30周を前に徐々にピットインする車両が出始める。トップを走行していた100号車は33周を走行してピットへ。同時に2番手を走行していた1号車もピットに入る。そして、ここで100号車はピット作業に手間取ってしまい、1号車に先にピットアウトを許してしまう。暫定トップとなった36号車は35周まで引っ張ってピットへ戻り、1号車の前にコースイン。
 ルーティンのピットインが終わった時点での順位は、No.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴)、No.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平)、No.100 RAYBRIG NSX-GT(伊沢拓也)、No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(千代勝正)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)、No.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)というオーダーとなっていた。
 トップを争う36号車、1号車が逃げていき、5台の3番手争いが激化。さらに8番手を走行するNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川 亮)までが追いつき、6台による争いに変わっていく。この3番手争いをしり目に、トップ2台は49周終わり時点で30秒も先行する。
 そして51周目、トップ争いも佳境に入る。36号車にターン14で1号車が並び、ターン16でこの2台が接触。これで1号車がスピンしてコースアウト。コースにも戻ろうとした1号車に後方から来たNo.50 Ferrari 488 GT3が接触してしまい、これで1号車はリタイアとなってしまった。

 

 

 辛くもトップを守った36号車の中嶋一貴はその後単独走行となり、最終的には後続に26秒のマージンをもって余裕のチェッカーを受ける。これでNo.36 au TOM'S LC500は、今季初優勝。レクサスLC500は開幕3連勝を達成することとなった。
 終盤の2番手争いは逃げる100号車と追う17号車となり、53周目にポジションを入れ替える。3番手となった100号車を今度は46号車が執拗に追い掛け、そして57周目には5位に浮上した23号車も加わり、100号車の伊沢は2台のGT-Rに責め立てられることとなった。
 残り3周となった62周目の第1コーナー先で46号車はついに100号車を捉えたものの、2コーナーにはGT300の車両がコースサイドに停止したため、イエローフラッグが出ていた。これで46号車は、いったん後ろに下がる。そして再度前をうかがっていたものの、今度はターン11でマシントラブルにより停止した車両があり、ここもイエローフラッグ掲示に。有効なパッシングポイントがつぶれたことで、100号車にとって有利な状況となり結局ポジションは変わらず。
 2位にはピットスタートからの激走で追い上げたNo.17 KEIHIN NSX-GTが、3位には苦しいレースながらも表彰台を死守したNo.100 RAYBRIG NSX-GTとなり、NSX-GTの今季初表彰台をツー・スリーで飾ることとなった。

 

 

 

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