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Race Report
2017.08.06
Rd.5 決勝GT300:ARTA BMW M6 GT3が逃げ切り!! ARTAがダブルでポール・トゥ・ウイン!

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第5戦 富士スピードウェイ : 決勝 GT300レビュー

8月6日午後、2017 AUTOBACS SUPER GT第5戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが富士スピードウェイ(静岡県)で行なわれた。GT500クラスはARTA NSX-GT(野尻智紀/小林崇志)、GT300クラスはNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)が、共にポールポジションから今季初勝利を挙げた。同一チームによる両クラスのポール・トゥ・ウインは、SUPER GT史上初の快挙となる。

 

□決勝  天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:29度/36度>中盤:29度/35度>終盤:27度/32度

 

 

■ポールポジションからARTA BMW M6 GT3の高木がリードを拡げる

 スタートではポールポジションのNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一)が好スタートを切り、No.7 Studie BMW M6(荒聖治)、No.4 グッドスマイル初音ミクAMG(片岡龍也)、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山内英輝)と予選順位通りにTGRコーナーを通過する。その後方でNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹)とNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹)が接触。3号車は2コーナーのアウト側にコースアウト。サスペンションを壊して、早々にレースを終えてしまった。
 レース序盤、ARTA BMW M6 GT3の高木は同じBMW M6 GT3の7号車をジワジワと引き離していき、20周を終えた時点では9秒ものマージンを築いた。これに対し、7号車の背後には4号車が1秒弱の間隔でプレッシャーを掛けるが抜くまでには至らず。4番手争いは61号車とNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(久保凜太郎)のバトルとなり、31号車が前に出るものの61号車も僅差で食い下がっていく。

 作戦的に先に動いたのは4番手の31号車。22周目、上位陣に先んじてルーティン(所定)のピットイン。ここでチームはタイヤ無交換を選択し、21秒ほどで嵯峨宏紀をコースに送り出す。次の周には7号車もピットイン。こちらはタイヤを替え、40秒の時間を使って31号車の先行を許してしまう。2番手の4号車は27周目に、61号車は30周目に、それぞれピットイン。
 これに対し、トップを行く55号車のタイムは1分40秒台後半から41秒前半と安定しており、ピットインを先に伸ばす作戦に出る。周回数の半分を超えた35周に、トップの55号車がピットイン。メカニックたちはミスなく給油と4本のタイヤを替え、ショーン・ウォーキンショーを実質トップのまま、コースに戻した。

 

 

■ピットインで迫られるもルーキーのウォーキンショーが逃げ切る

 実質のトップを守ったNo.55 ARTA BMW M6 GT3(ウォーキンショー)だが、タイヤ無交換で差を詰めたNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀)が2秒後方にいた。ここで、ウォーキンショーはがんばりを見せ、ジワジワと31号車を引き離す。こうなると31号車はトップを追い上げるより、後方から迫るNo.4 グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝)が気になってくる。そして、41周目に4号車が31号車を抜いて、先に行く55号車を追うこととなった。
 43周目には、GT300の全車がルーティンのピットを終えた。これでNo.55 ARTA BMW M6 GT3(ウォーキンショー)がトップに戻る。追う4号車との差は4秒ほど。ベテラン谷口が迫るかと思われたが、ルーキーのウォーキンショーが46周目にはベストラップの1分40秒121を叩き出す。谷口との差は詰まるどころか離れていく。残り10周ほどでは差は7秒を超えた。結局、ファイナルラップには2番手の4号車に10秒弱の差を付けたNo.55 ARTA BMW M6 GT3は、GT500クラスのトップ、No.8 ARTA NSX-GTのゴールのタイミングもあって、GT300クラスでただ1台62周をクリアしてゴールした。

 

 

 これでNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)は、昨年の第5戦富士以来の優勝を手にした。高木はGT300クラス通算18勝を挙げ、先輩の新田守男(No.50 Ferrari 488 GT3)に並ぶクラス最多勝となった。そして、ウォーキンショーは5戦目にしてSUPER GT初勝利。また、GT500クラスは同じAUTOBACS RACING TEAM AGURIのNo.8 ARTA NSX-GTが優勝し、SUPER GT史上初の同一チームによる両クラスのポール・トゥ・ウインという快挙を成し遂げた。
 2位には終盤にガス欠の恐れもあり、55号車を追いきれなかったNo.4 グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)。悔しいレースとではあったが、この2位でシリーズポイントを50点まで挙げ、谷口組はドライバーズランキングでトップとなった。3位には、終盤JAF-GT300車両同士のバトルを制したNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/久保凜太郎)が入り、4位はNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)となった。
 前戦までランキングトップだったNo.25 VivaC 86 MC(前半を山下健太、後半は松井孝允)は、予選12位から、得意のタイヤ無交換作戦で一時実質7位までポジションを上げたが、電気系のトラブルが発生して46周目にピットイン。結局レースに戻れずにノーポイント。松井/山下組はNo.4 谷口/片岡組に9ポイント差を付けられ、ランキング2位に下がった。同3位には第5戦の優勝で38ポイントにしたNo.55 高木/ウォーキンショー組が上がってきた。

 

 

 

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