News

Race Report
2017.08.18
【第6戦プレビュー】鈴鹿1000km THE FINAL!今年の鈴鹿は激闘必至!!

【第6戦プレビュー】鈴鹿1000km THE FINAL!今年の鈴鹿は激闘必至!!の画像

第6戦 鈴鹿サーキット : プレビュー

“夏の3連戦”の締めくくりとなるSUPER GT第6戦「第46回 インターナショナル SUZUKA 1000km」が、8月26日(土/予選)、27日(日/決勝)に、鈴鹿サーキットで開催される。第5戦富士ではHonda NSX-GTが今季初勝利を挙げ、これまでのレクサスLC500の一強状態が崩れた。今季のタイトル争いはこれから混迷を深めることとなった。
 SUPER GT最長の1000kmは、長距離戦ゆえに毎年波乱のレース展開となる。そこにF1レギュラー参戦経験を持つドライバーがスポット参戦し、そして伝統の“鈴鹿1000km”は今回のレースで、その歴史に幕を閉じる。話題に事欠かない第6戦鈴鹿。表彰台の一番上から大輪の花火を見るのは果たして誰になるだろう?

 

 

■やはり“強さ”があるLC500勢。1000kmのレース戦略がカギに

 開幕戦岡山から第4戦SUGOまで勝ち続けたレクサスLC500だが、第5戦富士で連勝はストップした。とは言え、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)が3位、トップ6にも3台が入りその地力が衰えたわけではない。その“強さ”ゆえのウェイトハンディが効いてきているのだ。この数年、70kg、80kgのハンディでも優勝はなくとも2、3位に入るマシンはあった。したがって、ランキング上位は表彰台を目標にしたレースになるはず。

 SUPER GT最長の鈴鹿1000kmは、まさに“耐久レース”である。最低でも5回のピットイン(ドライバー交代を伴う)が定められているため、このピットインの使い方、戦略が鍵となりそうだ。例えば6回のピットインにして燃料を軽くして走る、ペースの良いドライバーをより長く走らせるなど、監督とエンジニアはどのような作戦を組み立てるのか? 特にレース巧者のNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター・ウェイトハンディ88kg)、No.38 ZENT CERUMO LC500(同82kg)は要注目だろう。
 そして優勝争いにおいての“本命”は、26kgとLC500勢で最もウェイトハンディの軽いNo.19 WedsSport ADVAN LC500(関口雄飛/国本雄資)であろう。しかも19号車には、鈴鹿戦の第3ドライバーとして現在WEC(世界耐久選手権)で活躍するF1経験者の小林可夢偉が加わる。今年のル・マン24時間レースでコースレコードを叩き出し、2012年の鈴鹿F1日本グランプリで日本人最高の3位を記録した可夢偉の力も得て、今季初優勝を狙う。

 

 

 

   

 

■初勝利で勢いあるNSX-GT勢、この鈴鹿が正念場のGT-R勢

 第5戦富士はNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/小林崇志)がポール・トゥ・ウインを飾り、Honda NSX-GTは今季初勝利を手にした。開幕戦こそマイナートラブルに苦しんだNSX-GT勢だが、ここ数戦は“速さ”を発揮しているだけに、この鈴鹿は勝ちたいレースだ。Hondaにとってホームコースである鈴鹿、その看板レースである“鈴鹿1000km”のラスト。前戦優勝の8号車はもちろん、No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/伊沢拓也)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)らが、歴史に残る1勝を狙うだろう。
 そして、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)にも要注目だ。2009年のF1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンが第3ドライバーとして参加。GTカーどころか、プロトタイプカーの経験もないというバトンだが、TEAM MUGENの手塚長孝監督が舌を巻く順応性で戦力になることを鈴鹿公式テストの走りで証明。このバトンの走り、19号車の可夢偉、36号車の一貴、No.1 DENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンといったF1経験者による鈴鹿での再戦も非常に楽しみだ。

 

 

 今季ここまで勝利のない日産GT-R nismo GT500勢だが、第4戦SUGOはNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正)が、第5戦富士ではNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が、2戦連続で2位表彰台に上がっている。それだけに、この第6戦鈴鹿からの巻き返しは充分に期待できる。逆にこの第6戦で表彰台を逃すと、タイトル争いから遅れを取ってしまうため、正念場の戦いとなりそうだ。
 また、No.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー)も鈴鹿を得意とするチームで、ウェイトハンディ26kgと軽いだけに、おもしろい存在になりそうだ。

 

 

 

■GT300は鈴鹿1000kmを得意とする星野一樹とスバルに注目

 GT300クラスは、第5戦富士でNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)が優勝、No.4 グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也)が2位となった。これでドライバーズランキングでは4号車コンビがトップに立ち、このレースで入賞を逃したNo.25 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太。鈴鹿の第3ドライバーに近藤翼)は9ポイント差で2位に、そして3位には55号車コンビが浮上した。第6戦鈴鹿では、この上位3台のウェイトハンディは70kg以上、4号車に至ってはリミットの100kgに達している。このため、1ポイントでも多く取るという我慢のレースに終始するだろう。

 

   

 

 これに対して優勝を狙ってくるのは、今季ここまで結果を残せていないチームだ。その筆頭として挙げたいのが、No.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)だ。ここ数年タイトルを争うチームだが、今季はここまで6位が最高であり、その分ハンディは28kgで済んでいる。さらに星野はGT300で3回、GT500でも1回と計4回も鈴鹿1000kmを制しており、得意のレースなのだ。他には、昨年の鈴鹿1000kmを制したNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)も本命視できるだろう。スバル車は鈴鹿1000kmでBRZとレガシィB4が2回ずつ優勝しており、相性が良い。今回のウェイトハンディは50kgと優勝した昨年より6kg多いが、許容範囲と言えよう。他にも第2戦富士で優勝しているRC FのNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔)やNo.60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(飯田章/吉本大樹)もダークホースになりそうだ。

 

   

 

 

 先にも記したように、1966年から開催されている“鈴鹿1000km”という伝統のレースは、今年が最後となる。それだけにこの一戦は“歴史に名が残る”、そして“記憶にも残る”ことになる、誰もが勝ちたいレースだ。例年、暑く、熱いレースになる鈴鹿1000km。その勝者の活躍を、見逃さないで欲しい。

 夏休みもいよいよ終盤。遊園地やプールも同じ敷地内に展開する鈴鹿サーキット。遊園地とプールも楽しみながら、夏のSUPER GT、鈴鹿1000kmをサーキットで満喫してみてはいかがだろうか。残念ながらサーキットには行けないという方は、この際クーラーの効いた部屋でJ SPORTSのLIVE中継を耐久観戦するか、SUPER GTプラスのダイジェストで観戦だ!

 

 

 

第6戦 鈴鹿サーキット:チケットのご案内

第6戦 鈴鹿サーキット:エントリーリスト

第6戦 鈴鹿サーキット:レーススケジュール

 ※1000kmの大会期間中はご利用頂けませんが、SUPER GTドライバーのスコアに挑戦する「サーキットチャレンジャー」も開催されています。

Page Top