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Race Report
2017.10.09
Rd.7 決勝GT500:KeePer TOM'S LC500が今季2勝目!ランキングでもトップに立つ

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第7戦 チャン・インターナショナル・サーキット : 決勝 GT500レビュー

10月8日午後、2017 AUTOBACS SUPER GT第7戦「Chang SUPER GT RACE」の決勝レースがタイのブリーラムにあるチャン・インターナショナル・サーキットで行なわれた。GT500クラスはNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)が、今季2勝目をポール・トゥ・ウインで決めた。GT300クラスはNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔)が、こちらも今季2勝目を手にした。

 

□決勝  天候:晴 | コース:ウエット/ドライ | 気温/路面温度 開始:30度/36度>中盤:30度/33度>終盤:33度/38度

 

 

■レース直前に短時間の豪雨!各チームはタイヤ選択に頭を悩ませる

 SUPER GT第7戦タイの決勝日、チャン・インターナショナル・サーキットのコースを66周で争われる決勝レースは、午後3時(現地時間)にスタートした。午前中から降ったり止んだりを繰り返した予選日とは打って変わって朝から好天に恵まれ、SUPER GT決勝を前に開催された3つのワンメイクレースはすべてドライでのレースであった。しかし、決勝を前に、上空には黒い雲がかかり始め、ポツポツと落ち始めた雨は、2度にわたって激しく降った。これでコース上は完全にウエット。各車が急ぎレインタイヤに交換をしていく。しかし、強く降った雨はピタリと止み、上空には青空が広がってきて、陽も差してくる中、各車がスターティンググリッドを離れていく。
 その中の1台、10番グリッドに着いていたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹)はグリッドを離れることができず、ピットへと押し戻された。駆動系のトラブルということだったが、ピットでの作業の末、レースは半分ほど経過したところでコースに復帰。その後は他と遜色ない走りでレースを終えるも、周回数不足で順位外となった。

 日射しが出たため、“ウエット路面がドライとなるのか?”を見極めるのは、非常に厳しい状況だ。GT500クラスでは、7番手スタートのNo.1 DENSO KOBELCO SARD LC500(平手晃平)、11番手スタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ)、15番手スタートのNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資)の3車が、スリックタイヤでスタートした。
 急なウエット路面となったため、セーフティカー先導でのスタートとなり、3周目のグリーンシグナルでレースはスタート。水煙が上がるほどのウエット路面の中、スリックタイヤを装着した3台は、スタート直後は1周あたり20秒以上離されるという厳しい展開となった。雨自体は止み、折からの気温30度だけに、レコードラインから徐々に水が捌けていく。レインタイヤとスリックタイヤのタイムが拮抗してきた9周の終わりにNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山 哲)を筆頭に、レインタイヤからスリックタイヤに替えるチームも出始める。既にこの時点で各車の間隔は広がっており、さらにスリックタイヤスタート組に至っては6周目からすでにラップダウンされているという状況。各車がスリックに履き替えるため、ピットに戻る中、No.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット)とNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀)はコースにとどまり、NSX-GTのワン・ツーで周回を重ねた。しかし、トップを行く64号車のフロントボンネットが浮いている事象が発生。そして20周目に8号車、23周目には64号車がズルズルと後退をし始め、レースの1/3を経過したタイミングで両者ピットイン、64号車はタイヤ交換とともにボンネットをテープで固定してコースへ戻る。
 ここで再びトップに戻ったのが、No.37 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)であった。そして、これにNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(ヤン・マーデンボロー)、No.6 WAKO'S 4CR LC500(アンドレア・カルダレッリ)、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大)が続く。

 

 

■トップ快走のNo.37 KeePer TOM'S LC500がレースを終始リード

 そしてレースも折り返しに差し掛かり、今度はルーティンのピットワークが始まる。No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)が26周終わりでピットイン、ドライバー交代を行うと、それに続くように各車がピットへ戻っていく。トップを快走していた37号車も、レースを折り返した34周終わりで平川亮にバトンタッチ。その後、5番手を走行していた23号車はドライバー交代のみ、タイヤ無交換でコースに戻る。

 

 

 全車がルーティンのドライバー交代を終えてコースに戻ると、トップ37号車に続き、6号車、12号車、17号車の順。各車の間隔は開いており、順位を争うバトルがなかなか見られないまま、レースは終盤へと進んでいく。残り10周を切ると、No.8 ARTA NSX-GT(小林崇志)とNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)、そしてNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(千代勝正)の10番手、11番手争い、またNo.64 Epson Modulo NSX-GT(松浦孝亮)にNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)が迫るなど各車の間隔も狭まり、一つでも上のポジションでこのレースを終えたい、とでもいうようなバトルが展開された。
 そして残り2周となった64周目、3番手を走行中のNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信)がスローダウン、エンジントラブルによりマシンをコース脇に止めることとなってしまう。

 そのままNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)がチェッカーを受け、開幕戦に続いて今季2度目の優勝を飾った。これでドライバーズポイントを69点まで伸ばし、ランキングトップへ浮上、ポイントリーダーとして、最終戦のもてぎに臨むこととなる。2位に入ったNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ)が37号車に6ポイント差でランキング2位に。3位にはNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)が入った。
 第7戦後のドライバーズランキングでは、9位でゴールしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生/ロニー・クインタレッリ組はランキング3位。No.36 au TOM'S LC500(ランキングはジェームス・ロシターのみ)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)がランキング4、5位となり、ここまでが最終戦もてぎにタイトルの可能性を残すことになった。

 

 

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