News

News
2017.12.01
チャンピオンをはじめ関係者が集い今季表彰式“SUPER GT HEROES 2017”が盛大に開催

チャンピオンをはじめ関係者が集い今季表彰式“SUPER GT HEROES 2017”が盛大に開催の画像

 12月1日夜、都内のホテルで2017 AUTOBACS SUPER GTのシリーズ表彰式“SUPER GT HEROES 2017”が開催された。今季のシリーズチャンピオンや参戦したドライバー、監督のみならず、SUPER GTをサポートする株式会社オートバックスセブン(オートバックス)を始め、スポンサー各社、自動車メーカーやタイヤメーカー、開催サーキット、日本自動車連盟(JAF)等の関係者が一堂に会するこの表彰式も、今年で3回目。熱戦の印象が再び胸中に浮かぶ中、2017年シーズンを締めくくるにふさわしい式典となった。今年の司会進行は、場内実況でお馴染みSUPER GT公式アナウンサーのピエール北川さんと、J SPORTSのSUPER GT中継でピットレポーターを務める井澤エイミーさんが担当した。

 

 

 式典冒頭に、SUPER GTの運営団体の株式会社GTアソシエイション(GTA)の坂東正明代表があいさつ。 「SUPER GTは今年45台のエントリーを数え、全8戦を成功裏に終えることができました。これもSUPER GTを応援してくださるファンの皆さん、ここにお集まりのチーム、ドライバー、自動車メーカー、タイヤメーカー、サーキット、オーガナイザー、オフィシャル、JAF、関係者すべての皆さんのおかげです。この場を借りて、御礼を申し上げます。今年で3回目となる“SUPER GT HEROES 2017”はSUPER GTに関わるすべての皆様に感謝の気持ちをお伝えする場であります」と、今年1年の関係者の苦労をねぎらう言葉で“SUPER GT HEROES 2017”がスタートした。

 

 

 “GT HEROES”には、SUPER GTを支える企業や各団体からの来賓も多く招かれた。自由民主党モータースポーツ振興議員連盟からは、中村正三郎名誉顧問、古屋圭司会長、神田憲次事務局長代理、大岡敏孝幹事が列席。過去にSUPER GT(当時はJGTC)にも参戦した三原じゅん子事務局長は、公務のため祝電でのあいさつを届けてくれた。

 古屋会長は「私、衆議院の議院運営委員長を仰せつかっておりまして、この後すぐに国会に戻らなければならず、中村正三郎先生にプレゼンターをお願いしております。本当に申し訳ありません。私はSUPER GTを見るのは勿論、草レースですがレースにも出ております。学生時代はラリーをやっておりまして、先週はレディースラリーの応援をした際は盛況で、サーキットレース、そしてラリーで底辺を拡大し、モータースポーツ文化を日本に定着させられると確信した次第です。DTMとのコラボレーションも進んでおり、将来一緒にやれるとファンも増えますし、坂東代表にぜひ実現して欲しいとも思います。我々も立法府の立場から来年の通常国会では『モータースポーツ推進基本法』を成立させ、モータースポーツの文化を定着させるよう、しっかり応援をさせていただきます」と、SUPER GTと日本のモータースポーツへの応援を約束し、公務に戻られた。

 また、運輸行政を司る国土交通省を代表して大臣政務官の秋本真利氏もあいさつ。「1年間の長丁場を戦われた各チームの熱意は必ずファンに届いたことと思います。国交省では2014年よりSUPER GTとFIA-F4を支援し、国土交通大臣杯を授与しています。より安全で楽しいチューニングカーやレースカーの推進に当たり、自動車レースや自動車技術の向上に対し、大いに期待をしております。実は、私も若い頃はレーサーを目指し、本山選手の携わるカートコースを走り、アメリカのレースにも参加していました。残念ながら才能は無かったと、今は政治の道でがんばっております。こういう形でモータースポーツの世界を応援できることで喜びも感じています」と、モータースポーツへの想いと応援を語ってくれた。

 

  

 

 続いて、SUPER GTを支える21社のスポンサー企業が紹介される。各代表者には坂東代表から記念品が贈られた。

 各社を代表してシリーズタイトルスポンサーである株式会社オートバックスセブンの小林喜夫巳代表取締役 社長執行役員があいさつ。「今年のSUPER GTはいろんな意味で節目の年でした。富士スピードウェイは50周年、ツインリンクもてぎは20周年、私どものARTAも20年目を迎えました。トラブルもあってドキドキの開幕戦、第2戦富士は最高の5万2000人の大観衆、第5戦富士ではARTAのGT500とGT300両車がポール・トゥ・ウイン、鈴鹿では1000kmレースが最後。1年間で国内外40万人以上の方に見ていただきました。これも参戦のドライバー、チーム、そして関係者の皆さまおおかげです。2018年の皆さまの活躍を祈念して乾杯の発声をさせていただきます」と乾杯の音頭を取った。

 

  

 

 表彰式である“SUPER GT HEROES 2017”は、熱戦を演じてくれたチームやドライバー、そして運営関係者をねぎらうパーティも兼ねている。それゆえ会食のメニューにも意味がある。今回は、震災被害に遭った東北、九州の皆様へ応援の意を込め、この地方の特産品を使った各種料理が登場した。

 

 

 式典の途中には、SUPER GTの情報番組テレビ東京系の『SUPER GTプラス』の公開収録も行われ、特別表彰“GTプラスアワード”が発表された。各戦で繰り広げたれた激闘の影にある努力や知略、汗や、涙、そして歓喜をクローズアップする番組だけに、今年の印象的な名場面から8つをセレクション。番組解説者の山本左近さんとレポーターのゆーびーむ☆さんが、その中から選ばれた“GTプラス大賞”発表した。大賞に輝いたのは、激しいバトルとそのときの涙が印象的なレースを演じた……。果たして誰なのか? それは近日放映の『SUPER GTプラス』で、この“GT HEROES”の様子と共に発表するので楽しみにしてほしい。

 

 

 この表彰式“GT HEROES”は、SUPER GTのヒーローを称えるものだが、それはドライバーやチームスタッフだけではない。その意味から、シリーズの円滑な運営を支えるJAFと各サーキット(オーガナイザー)、GTA派遣役員らが改めて紹介され、日頃の活動への感謝を込め、ドライバーやチーム関係者から大きな拍手が贈られた。

 

  

 

  

 

 SUPER GTの表彰に先立ち、FIA-F4選手権の表彰式が行われ、壇上にはドライバーズランキングの上位3名とチームチャンピオンが登壇した。3年前からGTAによる運営で始められたこのシリーズは、将来のトップドライバーを目指す若手やトップアマチュアが集い、SUPER GTのサポートレースとして国内各大会で行われている。

 昨年に続きドライバーズチャンピオンを連覇した宮田莉朋選手、ランキング2、3位の笹原右京選手と角田裕毅選手に、坂東代表からトロフィーが贈られた。また宮田選手には“GTAアワード”が贈られ、宮田選手の車両をレーザー彫刻した3Dクリスタル、副賞の伊勢エビ(南伊豆漁協提供)も手渡された。さらにスカラシップとして上位カテゴリーへのステップアップがサポートされる。

 また、チームチャンピオンを獲得したHonda フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトには、坂東代表から表彰プレートと、秋本政務官より国土交通大臣杯が、日本自動車レース工業会の大岩湛矣会長からJMIA賞が贈呈された。

 

  

 

 

 そしてSUPER GTの各賞表彰を迎える。まずはGT500、GT300両クラスのチーム代表が壇上に。それぞれのランキング上位3チームには“オートバックス賞”が株式会社オートバックスセブンの松村晃行取締役 専務執行役員より贈呈された。

 

 

 続いてGT300チームチャンピオンとなったNo.4 GOODSMILE RACING & TeamUKYOのエントラント代表である安藝貴範氏に、自由民主党モータースポーツ振興議員連盟の中村正三郎名誉顧問から“自由民主党モータースポーツ振興議員連盟杯”のトロフィーと副賞の目録が贈呈された。

 

  

 

 さらにGT300クラスのJAF規定車及びマザーシャシー使用車の最上位のチームに贈られる“国土交通大臣杯”は昨年に続き、No.25 VivaC team TSUCHIYAが手にし、秋本政務官より土屋武士監督に授与された。2017シーズンチャンピオンチームに贈られる“GTA PRIZE”は、坂東代表よりGOODSMILE RACING & TeamUKYOの安藝代表に贈呈された。

 

  

 

 そして、GT500クラスのチームチャンピオンには“経済産業大臣杯”が授与される。経済産業省製造産業局の土田浩史審議官より、今季のチャンピオンとなったNo.37 LEXUS TEAM KeePer TOM'Sの関谷正徳監督に光り輝く大杯が手渡された。続いて“GTA PRIZE”も坂東代表より関谷監督に贈られた。

 

 

 その後、壇上に上がったSUPER GT参戦全チームを代表して、金曽裕人apr監督があいさつ。 「安全にレースができるよう運営していただいたGTAはじめオーガナイザー、オフィシャルの皆さま、暑いなか寒いなかも、雨のなかも精一杯応援してくれたファンの皆さま、ありがとうございます。エントラントを代表して感謝いたします。SUPER GTは日本一のレースです。世界からも注目される最高峰のレースです。その中で我々エントラントがやらなくてはいけないのは、SUPER GTを、日本のレース産業を若い方たちに伝えることです。私がこの世界に入ったのも大先輩たちに憧れてのこと。それと同じように歴史を繋がなければなりません。そのためには、エントラントの、メカニックの、ドライバーの価値をもっともっと上げなければいけません。そうすればSUPER GTは繁栄し、レース産業も発展します。そのために日々前進し、改善の努力をします。2018年もアッと驚くドライバーが参戦する予定です。新しいチームの発足もあるようです。GT300ですが、新しい車両も出てくるようです。間違いなく、2018年は今年以上に白熱したレースを皆さまにお約束できると確信します 」と、金曽監督は今季の感謝と来季の各エントラントの努力、そして新たな驚きを約束してくれた。

 

  

 

 表彰式もいよいよクライマックス。ドライバーの表彰が行われる。まず両クラスのドライバーズランキング上位3組には“オートバックス賞”が贈られた。

 

 

 そして、チャンピオンには“GTA PRIZE”として坂東代表から、GT300のチャンピオンである谷口信輝/片岡龍也にはNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMGの、GT500チャンピオンの平川亮/ニック・キャシディにはNo.37 KeePer TOM'S LC500の3Dクリスタルと副賞の伊勢エビが手渡された。

 

 

 参戦ドライバーを代表して、GT300クラスチャンピオンの谷口信輝/片岡龍也(No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG)と、GT500クラスチャンピオンの平川亮/ニック・キャシディ(No.37 KeePer TOM'S LC500)があいさつ。

 谷口は「去年、この表彰式に招かれた際に、チャンピオンを獲ったチームにジェラシーを感じ、来年こそはチャンピオンを獲ろうと1年がんばって来ました。それが叶って、今年はとても気分良く会場に来られました。来年もチャンピオンとしてここに来られるようがんばりたいです。そして、我々レーシングドライバーがちびっ子たちに憧れてもらえるように、かっこつけていきたいと思います」とこの1年を振り返り、今後の抱負を語った。

 片岡は「谷口さんが言ったとおり、昨年ここでチャンピオンの背中を見て、悔しさがありました。僕らのチームは3年おきにチャンピオンになるという風潮があるようで、開幕前から期待感があり、開幕戦で勝って獲れるのでは、という思いで戦ってきました。しかしライバルも手強く、苦しいレースも多かったのですが、ここでスピーチできることに感謝しております。来年もここでスピーチできるようにと思いますが、この後ろにいるライバルが間違いなく、許すまいとしてくると思うので、それに負けないよう来シーズンも戦っていきます」と、GT300クラスの激しい戦いを語ってくれた。

 

 

 そして23歳コンビという記録的な若さで初のGT500クラスのチャンピオンとなった平川は「今年もGT500クラスは最終戦までチャンピオンの行方が分からない接戦のなか、僕たち23歳の若いコンビがチャンピオンを獲ることができました。僕たちは、まだまだ(レース人生が)20年はあると思いますが、このチャンピオンに満足せず、これからも新たな上を目指して、新たな記録を残していきたいと思っています。このチャンピオンは僕たちだけのものではなく、レクサス、TRDのサポートやファンの応援があったからだと思っています。皆さん、1年間ありがとうございました」と、感謝と将来を語った。

 わずか5ヶ月であるが、平川より若くGT500史上最年少チャンピオンとなったキャシディは「こんばんは(日本語で)ここに立てることを名誉に感じ、誇りに思っています。数ヶ月前にはこうなっているとは、思いもしなかったので本当に嬉しいです。レクサス、TRDの皆さん、僕にこんなスペシャルな体験をさせてくれて、ありがとうございます。そしてTOM’Sの舘代表、僕をTOM’Sのファミリーに入れてくれてありがとう!」と、今年の体制に感謝を述べていた。

 

 

 “SUPER GT HEROES 2017”の終了にあたり、坂東代表は「我々はモータースポーツの認知度向上、グローバル化、SUPER GTの日本における位置付けを常に考え、皆さんに支えられて一歩一歩進んで参りました。今年はDTMの最終戦ホッケンハイムでレクサスLC500、日産GT-RがDTM車両とデモランを行い、SUPER GT最終戦もてぎではHonda NSX-GTも加わって、DTMと6メーカーの走行を行うことができました。これは欧州、アジアだけでなくSUPER GTの世界への認知度向上に繋がりました。このようにDTMとの技術規定統一は一歩一歩進んでいます。このコラボレーションを進め、最終的には世界最速のGTを決める選手権を開催すべく進めています。また、世界最速だけでなく、環境にも配慮したレース運営を念頭に、レースを各企業のツールとして活用できるようなSUPER GTを目指してまいります。また、官民各所と協力して震災復興支援や交通安全啓発活動などボランティアや自然環境保護活動にも励み、モータースポーツ文化をより一層高め、築いていきたいと思います。来年もSUPER GTのさらなる進化をご期待ください」と今後のSUPER GTのあり方を語り、2017年シーズンの幕を閉じた。

 

Page Top