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2018.03.24
【公式テスト富士・1日目】フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rが初日最速! GT300はARTA BMW M6 GT3がトップに

【公式テスト富士・1日目】フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rが初日最速! GT300はARTA BMW M6 GT3がトップにの画像

公式テスト・富士スピードウェイ 3月24日(土)

 今シーズン開幕まであと2週間となった3月24日、富士スピードウェイでSUPER GT公式テストが始まった。前夜には雨も降っていたが、今朝は曇天となり、時折晴れ間も見えた。コースは終日ドライとなった。この日は午前と午後それぞれ2時間ずつのセッションが行われ、開幕に向けた確認作業や富士で行われる第2戦(5月3、4日)に向けたタイヤ選択にと、各チームが精力的に走り込んでいた。富士でのテストは明日25日まで行われる。

 

◎走行1回目 10:00-12:00
 天気/曇り時々晴れ 路面/ドライ
 気温/9℃〜11℃ 路面温度/16℃〜19℃(開始時は9℃/16℃)

◎走行2回目 14:00-16:20(中断があり10分間延長。16:00-16:10はGT300の、16:10-16:20はGT500の専有走行)
 天気/曇り時々晴れ 路面/ドライ
 気温/11℃〜13℃ 路面温度/16℃〜17℃(開始時は11℃/17℃)

 

 

午前はKeePer TOM'S LC500がトップタイムもGT-R勢が健闘

 東日本では今季最初の公式テストだけに、早朝から関東圏のファンが多く詰めかけ、開幕への期待が伝わってくる。午前中のセッションは午前10時から2時間。折り返しを過ぎたところでNo.26 TAISAN R8 FUKUSHIMA(山田真之亮/川端伸太朗/中野信治)がコース上でストップし、回収するために赤旗中断となった。それ以外は大きなアクシデントやハプニングはなく、時間は進んだ。
 昨年ほどではないが、今年の公式テストでもLEXUS LC500が好調さをアピール。午前のトップタイムは昨年のチャンピオン、No.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)で1分29秒014。これに0.068秒の僅差でNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/山下健太)が続いて、このセッションはLC500のワン・ツーとなった。
 3番手にはNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)。この12号車を筆頭に、NISSAN GT-R NISMO GT500勢4台すべてがトップ9に入ってみせた。
 一方、Honda NSX-GT勢はNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)の7番手が最上位。それでも本田技術研究所HRD Sakuraの佐伯昌浩プロジェクトリーダーは「ギリギリまで開発を続けているため、本番仕様のエンジンは今回が初めての実走テストです。この2日間で、できる限り煮詰めたい。ここからの伸び代は充分にあると思っています」と、この状況を説明してくれた。

 

 

午後にフォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rが初日最速タイム

 午後2時から2回目のセッションが始まる。開始から30分ほど経過したところでNo.9 GULF NAC PORSCHE 911(久保凜太郎/石川京侍)がタイヤバーストに見舞われ2コーナー先でストップして赤旗となる。この後もNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が、その15分後にはNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)がトラブルでストップし、都合3回の中断があったため、セッションは10分間延長された。
 セッション中盤、No.100 RAYBRIG NSX-GTが一時トップに立つ。さらに専有走行時間にはバトンがこのベストタイムを更新。バトンは今年のNSX-GTに、そしてSUPER GTを学ぶことがタイトルへの鍵になるだけに、手応えがあったはずだ。佐伯プロジェクトリーダーは「チームからは(第2戦を想定して)少しウェイトハンディを積んでいると聞いています。ですから、予想していたパフォーマンスですね」と納得済みだった。
 午前はLC500勢に割って入る速さを見せていたGT-R勢だが、午後はNo.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠)が見事なパフォーマンスを見せた。GT500専有走行時間に高星が、No.19 WedsSport ADVAN LC500の山下と、まるで予選タイムアタックのような走りを見せた。
 トップタイムこそ24号車であったが、11番手のNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/小林可夢偉)まで、そのタイム差は僅かに0.933秒。今年のGT500クラスは、昨年以上の激戦となりそうだ。

 

 

 

 

GT300はHitotsuyama Audi R8 LMSとARTA BMW M6 GT3がトップタイム

 先週公式テストが行われたテクニカルな岡山と異なり、今回の富士は長いストレートがあるパワー系のサーキット。それだけにエンジンパワーを誇るFIA GT3勢が優勢になった。午前はNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎/篠原拓朗)が最速。これにNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)、No.0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)と続いた。
 午後はNo.55 ARTA BMW M6 GT3がこの日最速のタイムをマーク。2、3番手はNo.7 D'station Porsche(藤井誠暢)、No.360 RUNUP GT-R(柴田優作/田中篤/青木孝行)となった。
 岡山テストでは悩みの多かったニューマシンのHonda NSX GT3だが、この日はパフォーマンスをアップしてNo.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹)が午前6番手に躍進。今回、新車を投入したNo.0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)は初日総合9番手。この新車はモデルチェンジではなく、ただ新しい車両であるだけだが、片岡は「やはり新車はいいですね。セッティングの僅かな変更にもキッチリ変化が見られます」と、激戦の疲労が貯まっていた昨年車両から変わったことを喜んでいた。
 なお、No.25 HOPPY 86 MC(坪井翔)とNo.52 埼玉トヨペットGreenBraveマークX MC(番場琢/脇阪薫一)は午前にトラブルが発生し、午後は走行しなかった。

 

   

 

 

レース本番とはまた違った、公式テストならではの魅力的なプログラムも多数

 この公式テストは一般公開もされており、この日も多くのファンが詰めかけていた。シリーズ戦とは違い、テストではチームやドライバーに余裕がある。入場料(保護者同伴で子供無料。駐車場代別)だけで、オープンピットもパドック入場も無料。しかも第2戦富士の前売り観戦券を持って行けば、テスト入場は無料となる。さらに体験走行(有料)などのプログラムも用意されている。

 明日もSUPER GT公式テストの2日目として走行セッションは午前と午後に1回ずつ2時間あり、スタート練習も予定されている。詳しくは富士スピードウェイの公式サイト(http://www.fsw.tv/)で確認してほしい。

 

 

 

 

GT500クラス・トップタイム

高星明誠(No.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R)

今シーズン初めて、GT500にフル参戦することになりました。でも、プライベートテストからここまで、ずいぶん走り込むことができたので、もう戸惑うことはないですね。
午後のセッションでは最後にトップタイムをマークすることはできましたが、期待していたほどには(タイムが)伸びませんでした。あとコンマ5秒くらいは詰めたかったですね。セクター別に見て行くと、特にセクター3ではバランスが今一つ。いろんなタイヤを選んでアタックしてみる中で出たタイムです。でも、ちゃんとタイヤを温めることができて、予選のシミュレーションが上手くできた、というのは成果でした。あとは予選のセットを、いかに決勝セットに展開していくか。その辺りが今後の課題です。

 

GT300クラス・トップタイム

高木真一(No.55 ARTA BMW M6 GT3)

アップデートのパーツとして少し硬めのスプリングが届いて、それを組み込んでみたらいい方向に進めることができました。岡山テストでも最初のセッションでトップタイムをマークできましたが、そのタイヤで決勝セットを進めてみたらまったくダメ。さぁどうしよう(苦笑)となったのですが、今回はどう出るかですね。今日、トップタイムをマークしたタイヤが、決勝セットでもパフォーマンスを発揮できれば、富士は去年も好結果を残せているだけに期待できると思います。新しいタイヤだけでなく、いろんなタイヤをテストしましたが、どれもフィーリングは悪くない。バランスがいい感じなんです。だから明日のロング(レース想定の走行)でいい結果を出したいですね。

 

 

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