News

Race Report
2018.04.08
Rd.1 決勝:優勝記者会見

Rd.1 決勝:優勝記者会見の画像

第1戦 岡山国際サーキット:優勝記者会見

GT500 Class

No.17 KEIHIN NSX-GT

 

「最後の最後まで気を抜くことができなかった」

塚越 広大

僕がGTに出るようになってから10年目。チームも2010年に優勝して以来、勝つことができないでいました。勝てそうな時も何度かありましたが、結局勝てなかったのは、僕に足りないところがある、と思っていました。でもこうして勝つことができて、応援してくれた皆さんに恩返しすることができました。
前半乗った小暮(卓史)さんから替わってピットアウトして、タイヤのウォームアップを終えて、早い段階で100号車(No.100 RAYBRIG NSX-GT)を抜くことができたのも大きかった。でも、スタートで小暮さんが23号車や24号車に抜かれることなく抑えきってオープニングラップを終えたことも大きかったと思います。僕らのクルマはタイヤを温めるのが難しくて、オープニングラップはとても厳しかったと思います。しかし、小暮さんが凌いでトップをキープしてくれたことで、その後のレースを有利に展開できたのだと思います。
フロントに(他車の)パーツが刺さっていたことも、100号車がタイヤ無交換だったことも、チームからのインフォメーション(無線連絡)はなく、ゴールしてから知らされました。ピットでは、僕がドライビングに集中できるよう気遣ってくれたんだと思います。本当に、後ろから100号車が迫って来ていたので、最後の最後まで気を抜くことができませんでした。でも優勝できて、本当に嬉しいです。

 

「チーム全員が高いレベルで仕事をしてきた結果です」

小暮 卓史

まずチームと、チームや僕たちに協力し、サポートしてくれた多くの人たちに感謝したいです。レース後半、塚越(広大)選手が100号車を早目に抜いたことが大きな勝因になりました。ただ僕は、ピットでモニターを見ていてドキドキしっ放しで、ピットと(休憩場所である)トランスポーターの間を行ったり来たりしていました。優勝するってこんなに緊張するものなんだ。そしてこんなに素晴らしいものなんだ。喜びがこんなに大きかったんだ、と改めて知らされた気がします。このチームに来て初優勝ですが、本当に嬉しいです。
今回勝てた要因としては、もちろんクルマのポテンシャルが上がったことが大きかったと思います。でもクルマのポテンシャルが上がっていても、それを引き出せるかどうかはチームの力に掛ってきます。オフのテストから好タイムをマークして、勝つチャンスがあったのですが、それをちゃんと結果に繋げることができたのは、やはりチームの力。チームスタッフ全員が高いレベルで仕事をしてきた結果だと思います。
開幕戦で勝つことでチャンピオンを意識する、というよりもSUPER GTは毎戦(ウェイトハンディなどで)状況が変わってくるので、どのレースでも最大限のポイントを獲る。次回からも、そんな気持ちで戦いたいですね。

 

 

 

GT300 Class

No.18 UPGARAGE 86 MC

 

「石田監督に優勝をプレゼントできて本当に良かった」

中山 友貴

2013年にGT300でチャンピオンを獲っているけれど、僕にとって今回の優勝がSUPER GTでの初優勝なんです。でも何よりもこのチームに来て4シーズン目。石田さん(石田誠監督)に優勝をプレゼントできて本当に良かった。もう、石田さんに喜んでほしい。その気持ちで頑張ってきました。去年まではBANDOHさんと一緒にチームを作って、マサさん(ジョイントチームのLEXUS TEAM WedsSport BANDOHの坂東正敬監督)からノウハウを分けてもらいながら戦ってきました。それで今年からBANDOHさんから独立したチームとして一歩を踏み出すことになりました。チームメイトとして呼ばれた小林(崇志)選手は、僕とは鈴鹿サーキットのレーシングスクール時代の同期で、とても心強い助っ人です。
それだけに必勝体制を敷いて迎えた今回の開幕戦でしたが、予選では雨に翻弄されて9番手になってしまいました。コーナーでタイムを稼ぐJAF-GT300車両は、予選で前にいないとストレートの速いFIA GT3勢を抜くのが大変です。それで正直、今回は厳しい戦いになるな、と思っていました。でもタイヤ無交換の作戦が上手く行き、優勝することができました。
前半を走った僕の仕事はタイヤをマネージメントしながらポジションをキープする、ということ。結果的に上手く行き、後半の小林選手が素晴らしい走りで25号車(No.25 HOPPY 86 MC)をパス。そのまま逃げ切って優勝することができました。同じクルマの25号車には絶対負けたくなかったし、また自分でも負けていないと思っていたので、それが証明され、良かったです。

 

「これからも地に足をつけて1戦1戦レースを積み重ねていく」

小林 崇志

去年はGT500で戦っていましたが、「来年、GT500のシートはない」と通告されました。それでSUPER GTのシートがなかなか決まらなかったのですが、年の瀬もせまった頃に石田さん(石田誠監督)から声を掛けていただきました。パートナーの中山(友貴)選手は鈴鹿レーシングスクールの頃から良く知っていて、経験豊富で速さのある彼とコンビを組むということは必勝態勢で行くということで、個人的には“結果が出なかったら即クビだ”とプレッシャーも感じていました。でもテストで2回走らせてもらっただけで、3年かけて進めてきたクルマづくりが間違っていなかったことが分かってきました。
 予選でもドライならフロントローか悪くてもセカンドローには行けると思っていましたが、雨で9位になってしまいました。でも、昨日ホテルに帰るクルマの中で「じゃあ明日はタイヤ無交換で行ってみようか!」と呆気なく作戦が決まりました。以前にもタイヤ無交換で走り切ったことはありますが、初めて履くヨコハマタイヤがどういう性格かがつかみ切れてなかったので、少し不安はありました。でも中山選手がタイヤを上手くセーブしてくれたおかげでタイヤは最後まで安定していました。
 レース終盤にはペースの良い7号車(No.7 D'station Porsche)が追い上げてきましたが、ラスト数ラップに少しだけプッシュしたら7号車と同じペースで走ることができました。去年はGT300もGT500も開幕戦で勝ったチームがチャンピオンになったのですが、レースではどのチームも優勝を狙っているし、シリーズではどこもチャンピオンを目指しています。だから今回勝ったからどうのこうのではなく、これからも地に足をつけて1戦1戦を積み重ねて行きたいですね。

 

Page Top