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2018.04.16
【公式テスト鈴鹿・1日目】RAYBRIG NSX-GTのバトンが初ベストタイム!! GT300はシンティアム・アップル・ロータスがトップ

【公式テスト鈴鹿・1日目】RAYBRIG NSX-GTのバトンが初ベストタイム!! GT300はシンティアム・アップル・ロータスがトップの画像

公式テスト・鈴鹿サーキット 4月16日(月)

開幕戦の余韻も残る4月16日、鈴鹿サーキットでSUPER GT公式テストが実施された。早朝から好天に恵まれ、コースは1日を通じて完全なドライコンディション。午前と午後それぞれ2時間ずつのセッションが行われた。鈴鹿サーキットでのSUPER GTは、今季から第3戦となり、5月19、20日に開催される。距離も昨年までの1000kmから300kmとなり、新たな戦略とタイヤ選択が要求される。それだけに各チームはこれまで以上に精力的に走行を重ねた。公式テスト鈴鹿は明日まで行われる。

 

◎走行1回目 10:00-12:00
 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/16℃〜20℃ 路面温度/25℃〜31℃(開始時は16℃/25℃)

◎走行2回目 14:20-16:30(16:10-16:20はGT300専有、16:20-16:30はGT500専有)
 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/18℃〜19℃ 路面温度/25℃〜31℃(開始時は19℃/31℃)

 

 

KeePer TOM'S LC500とRAYBRIG NSX-GTがレコードタイムを上回る

 平日にもかかわらず早朝から多くのファンが詰めかけたなか、10時から2時間のセッション1がスタートした。開始から5分ほどでGT300車両がコースサイドに停まってしまい赤旗が出される。5分ほどで再開となるが、その時点でNo.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)が好タイムを刻んできた。ドライブする平川は、コースレコード(1分47秒074)を上回る1分46秒899をマーク。この後、1分46秒台に入るマシンはなかなか現れなかったが、セッション後半に入ってNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が1分46秒818を出してみせる。だが、直後に平川が1分46秒542まで詰め、これが午前のトップタイムとなった。
 今回のテストでは1カ月後に迫った第3戦の鈴鹿(5月20日決勝)に向けてのタイヤ選び、それに併せたマシンのセットアップがメインのメニューとなる。開幕戦岡山で見事なワン・ツーを飾ったHonda NSX-GT勢を統括する本田技術研究所(HRD Sakura)のSUPER GTプロジェクトリーダー、佐伯昌浩氏は「ウェイトハンディのない状態で互角の戦いができたと(開幕戦のパフォーマンスを)分析しています。良いスタートが切れたのですが、今回のテストでは各チームに、今年仕様のエンジンを用意できず、昨年仕様で走ってもらっているんです」と苦笑する。第3戦鈴鹿の前には第2戦富士もあるため、見込みのウェイトハンディについても考えているようだ。佐伯氏は「各チームで(第2戦を)想定したウェイトを乗せていると思います。今回のエンジンと(今年仕様のエンジンとで)は、数字的には言えませんが明らかにパワー差があるので、チームさんにはそれで(今回のテストの)評価をしてほしいとお願いしています」と、苦笑いしながらも十分手応えを得ているようだった。

 

 

専有走行でタイムアタック合戦!! バトンがRAYBRIG NSX-GTで激走!

 14時20分から始まったセッション2では、開始からしばらくは各車がロングラン走行を行っていた。序盤はNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)の中嶋、No.100 RAYBRIG NSX-GTのバトンで、NSX-GTがワン・ツー。これにNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲/千代勝正)が続く。その後、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)やNo.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠)も加わり。上位陣は僅差でひしめき合う。そして開幕戦を制したNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)の塚越が1分46秒606でトップとなり、混走時間が終了した。
 専有走行となってもKEIHIN NSX-GTのタイムは、しばらく更新されない。ラスト3分となったところで、各車が最後のアタックに入り、No.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rの髙星が1分46秒177でトップに。その直後にNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)の石浦が1分46秒の壁を破って1分45秒903をマーク。
 これでトップタイムは決定と思われたが、最後の最後でNo.100 RAYBRIG NSX-GTのバトンが区間ベストを連発。コントロールラインを抜けると1分45秒787という今日のベストタイムをマークした。

 

 

 

 

午前はグッドスマイル 初音ミク AMG、午後はシンティアム・アップル・ロータスがGT300トップ

 GT300でも午前のセッション序盤にコースレコード(1分57秒543)を上回るスーパーラップが飛びだした。No.2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規)の加藤が赤旗後のセッション再開から10分後に1分57秒162を記録。彼らのロータスMCは開幕戦から大きくアップデートされたと言う。「ドラッグを減らす方向で、結果的にダウンフォースもなくなっています」と加藤。
 だが、終盤にNo.0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)の谷口が1分57秒005で逆転トップに。3番手以下にはNo.9 GULF NAC PORSCHE 911(久保凜太郎/石川京侍)、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎/篠原拓朗)、No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔)、No.18 UPGARAGE 86 MC(中山友貴/小林崇志)と続き、FIA GT3勢とマザーシャシー勢が拮抗する状態だった。
 午後もNo.2 シンティアム・アップル・ロータスがタイム最上位に名を連ね、セッションが進む。加藤は、午前にグッドスマイル 初音ミク AMGがマークしたベストを更新する1分56秒820まで詰める。これにグッドスマイル 初音ミク AMGの片岡やNo.25 HOPPY 86 MCの坪井が1分57秒台後半で続いた。そして専有走行の最後でNo.7 D'station Porsche(藤井誠暢)が1分57秒450を記録して2番手に飛び込んだ。

 

   

 

 

平日ながら多くのファンが鈴鹿に来訪。第3戦鈴鹿チケットがあれば入場無料!

 シリーズ戦とは違い、チームには余裕も見受けられる公式テスト。ピット裏ではフレンドリーにサインに応じるドライバーも少なくなかった。また午前のセッション終了後にはサーキットサファリも実施された。今回のテストは、鈴鹿サーキットの遊園地の入場券(中学生以上1,700円)のみで観覧可能。さらに第3戦鈴鹿の前売り観戦券を持っていれば、本テストの入場料は無料となる。
 明日も公式テスト鈴鹿の2日目が行われるが、午前と午後に各2時間の走行と、午後の走行最初にはセーフティカー訓練も予定されている。明日はサーキットサファリは行われないが、本日同様にパドックフリーで、サーキットチャレンジャー(有料)などのプログラムも用意されている。詳しくは鈴鹿サーキットの公式サイトで確認してほしい。

鈴鹿サーキット 2018 SUPER GT 公式テスト開催!(http://www.suzukacircuit.jp/)

 

 

 

GT500クラス・トップタイム

ジェンソン・バトン(No.100 RAYBRIG NSX-GT)

ベストタイムをマークすることができて、とてもハッピーだよ。クルマのフィーリングはいいね。バランスが取れていて、走っていても楽しいよ。今日の午後は随分走り込むことができた。ロングラップを走ってみて、タイヤがどう変わっていくのか、ということも改めて良く分かってきた。それにトップタイムをマークできたことで、自分自身に自信を持つことができた。
最後にステアリング系のトラブルが出てきて、ハンドルがとても重くなったけれど、それは大した問題じゃないと思う。本当にハッピーな1日になったね。

 

GT300クラス・トップタイム

加藤 寛規(No.2 シンティアム・アップル・ロータス)

クルマを少し見直してきました。岡山の時と比べてドラッグが少なくなっていて、その分、ダウンフォースもなくなっています。トップタイムをマークできましたが、周りがどんな状況で走っているか…。お隣(No.18 UPGARAGE 86 MC)なんか相当(ハンディウェイトを)積んでいるみたいだし(苦笑)。だから安心なんてとてもできないですよ。午後のタイヤは何とか決勝で使えるところまでセットを詰めることができると思いますが、いずれにしても本番(の公式予選)は皆、いいタイムを出してくると思います。となるとストレートが遅いMC勢は厳しくなりますね。何とか良い(セットの)アイデアをひとつふたつ見つけたいですね。

 

 

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