News

News
2018.07.27
【第5戦プレビュー】今季最長の500マイルレース!真夏の決戦を制するのは?

【第5戦プレビュー】今季最長の500マイルレース!真夏の決戦を制するのは?の画像

第5戦 富士スピードウェイ : プレビュー

タイでの第4戦から約1ヶ月。舞台は再び日本に戻り、2018 AUTOBACS SUPER GT 第5戦「FUJI GT 500mile RACE」が、8月4日(土/予選)、5日(日/決勝)に行われる。両クラスともチャンピオンシップは混戦模様。全8戦のシーズンにおいて、後半戦最初のレースとなるため、タイトルへのキーポイントとなるであろう。また、今年の第5戦富士は例年よりレース距離が長くなり、今季最長の500マイル(約807km)の決勝レースとして行われる。しかも折からの猛暑もあり、不確定要素も多そうだ。500マイルという長丁場ながら、決して目の離せない戦いとなるだろう。

 

 

■500マイルの灼熱のレースの展開はどうなる?

 例年、夏の富士は300kmレースで行われたが、今年は500マイル(約807km)と今季最長のレースとなる。当然、不測の事態が起こる可能性が、いつも以上に増えるだろう。しかも、今年の夏はとにかく暑い。このストレスもいろいろなトラブルを招きそうだ。
 そこで重要なのが、ピットインタイミングなどのレース戦略だ。第5戦の決勝は、最低4回のドライバー交代が義務づけられている。ドライバーの順番と距離はどうするか? タイヤの選択は? この一戦では、ドライバーとマシンの速さだけでなく、監督&エンジニアの作戦能力や判断力も、いつも以上に問われるだろう。

 

 

■LC500勢の反攻開始か!? GT-RやNSX-GT勢にも勝機あり

 前戦タイではLEXUS LC500のNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/小林可夢偉)が優勝し、これでGT500の3車種すべてが勝利を挙げた。昨年前半戦の快進撃があっただけに、今季前半は苦戦が目立ったLC500勢だが、ここから反撃に出たい。年間2基使えるエンジンの後期仕様を、早くもこの富士で投入というウワサもある。新エンジンとなれば、LC500はさらに速くなるであろう。その中でも注目は、前戦タイで素晴らしい速さを見せたNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛)だ。タイは悲劇のラストラップとなってしまったが、その分、ウェイトハンディが30kgと軽めという利もある。TOM'Sと言えば、鈴鹿1000kmなど長距離戦を得意とするだけに本命と推す声も多い。半面、現在ランキングトップのDENSO KOBELCO SARD LC500は、ウェイトハンディが70kgと最も重いので、少しでも前の順位で、より多くのポイントをあげるレースになるだろう。

 

 

 富士では5月に第2戦が行われており、その時はNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が快勝。NISSAN GT-R NISMO GT500にとって、高速系の富士は得意のコース。だがMOTUL AUTECH GT-Rは62kgのウェイトハンディがあるので、ポイントを狙う戦いになりそう。GT-R勢の中でもNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山哲/千代勝正)とNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー)のウェイトハンディの軽いチームが優勝争いに食い込んできそうだ。

 

 

 Honda NSX-GT勢は第2戦富士では、あまり良い成績を挙げられなかった。だがシーズンも中盤となり、各チームがウェイトハンディを増やしている中での長距離戦だけに、チャンスは絶対にあるはず。こちらもハンディの軽いNo.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐)、No.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バケット/松浦孝亮)に期待がかかる。


 シーズンも後半となり、開発メーカーの動向やマシンの変化にも興味が向く。LC500勢はここでの新エンジン投入もあるようだが、ライバル陣営はどう出るのか? セオリーなら最長レースを終え、第6戦から切り替えと考えられる。一方で、NSX-GT勢は、1基目のエンジンを使い続けて最終戦に2基目の投入も可能、という話しも。この富士、そして次戦SUGOでの動きに注目したい。

 

 

 

■レース戦略が鍵になる? 混沌のGT300クラス

 GT300クラスはここまで大きくリードしているチームはなく、この第5戦で上位に入ればまだタイトル争いに加われる。そこで注目は、昨年のチャンピオンであるNo.0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)だ。4戦すべてでポイントを獲得しているが、まだ表彰台には登れてない。レース巧者のチーム&ドライバーだけに、この長距離戦を必勝で挑んでくるだろう。
 高速コースの富士で有利なのが、エンジンパワーのあるFIA GT3の各車。中でも第2戦富士で勝ったNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)はウェイトハンディが重くとも優勝候補と言える。この他、昨年の鈴鹿1000kmで勝ったNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥)も候補に加えたい。

 

   

 

 長距離戦では、JAF-GT300やマザーシャシーも侮れない。富士を得意とするNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平)、鈴鹿1000kmで2勝を挙げているNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)にも期待がかかる。そして、タイヤに優しいマザーシャシー勢のNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔)やNo.18 UPGARAGE 86 MC(中山友貴/小林崇志)は、勝負どころでタイヤ無交換という武器がある。
 マシンの実力差が僅差であるGT300、まして長距離戦ではレース戦略も勝負を左右する。昨年の鈴鹿1000kmでは、LEON CVSTOS AMGが1周目に規定のピットインを行う作戦を採り勝利。マザーシャシー勢ならピットインの2回をタイヤ無交換にすれば数十秒を利するかも知れない。そして、第3ドライバーの投入も重要だ。No.30 TOYOTA PRIUS apr GT(永井宏明/佐々木孝太)には両クラスで優勝経験のある織戸学が、No.360 RUNUP RIVAUX GT-Rには両クラスでチャンピオンを獲得している柳田真孝がスポットで参戦。また、No.117 EIcars BENTLEY(井出有治/坂口良平)には、ベントレーのワークスドライバーであるジュール・グーノンが加わる。これによりベントレー本社からのサポートも期待され、このレースだけでなく今後のマシン熟成に拍車が掛かりそうだ。

 

   

 

 

 今季後半戦、最初の一戦である第5戦富士。来場の皆さんも暑い時期だけに十分な暑さ対策、急な天候変化も考えた用意をして、気温よりもヒートしそうなホットなバトルを存分に観戦してほしい。富士スピードウェイに行けない方は、J SPORTSのライブ中継や後日のSUPER GTプラスでしっかりチェックして、シーズン山場のレースを存分に楽しんでいただければと思う。

 

 

第5戦 富士スピードウェイ:チケットのご案内

第5戦 富士スピードウェイ:エントリーリスト

第5戦 富士スピードウェイ:レーススケジュール

 

Page Top