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2018.10.21
【GTA定例会見:Rd.7 オートポリス】2019年の10連休化に伴う第2戦への影響などに関して坂東GTA代表が答える

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第7戦 オートポリス:GTA定例記者会見

SUPER GTを運営する株式会社GTアソシエション(GTA)は、各大会で定例記者会見を実施している。10月21日、オートポリスでの第7戦の決勝レースを前に、坂東正明GTA代表が日本モータースポーツ記者会(JMS)の代表質問やその他の取材記者の質問に回答した。

 

 

■前回のSUGO大会では、レース終盤にドクターカーがコース上で競技車両と交錯する場面がありました。重大なインシデント(事故になりうる事態)であり、なぜこのようなことが起こったのかという検証と今後の対策など教えてください。

坂東代表:
オーガナイザーがレース運営を行う中で、我々GTAはプラスαとして運営の補完的な役割を担っているのが現行の形である。運営会社(サーキット)とクラブ(オフィシャル/競技役員)、GTAが共同してレースイベントを進めている以上、今回の件に関して、当然ながら我々もその責任を負わなければいけない。
コース上のあらゆる場所での事故処理を検討し、GTAの用意しているFRO、サーキット側が用意しているドクターカーの両方を配置している。しかし、ドクターカーが(出動したかを)明確にわかるようになっていたかと言われれば、わかりにくい状態であった。

FIAを含め(各レースにおいて)、ドクターカーはイエロー(フラッグ中)で出動することはなく、赤旗で出る、というのが一つのルールになっている。そうした中、SUPER GTでは(事故対応に)間に合わないかもしれないため、GTAが独自のドクターカーのシステムである「FRO」というものを運用している。
当該のクラッシュ(最終コーナー手前での64号車)では、レースコントロールから無線で「ドクターカーには待機」という指示であったが、車両からなかなかドライバーが出てこなかったため、ドクターカーの運転手とドクターが“行かねばならない”という正義感にかられ、自身の判断で出てしまったものだ。そのドクターの意思は非常に良いことだと思うし、尊重したいと思う。ただ、あの状況下では、2次的事故が起こりうる環境になったのも事実といえる。

我々はインターナショナルなレースを運営しているおり、これはSUPER GTのクオリティや認知度の向上など、これまで世界に向けて発信していたことに対して、残念な結果となってしまった。
GTA代表者としては、ドクターを咎めればいいということではなく、全体的な組織の見直し、無線の指示系統を再検討する必要がある。去年のこのオートポリスでもシケインで、こちら(レースコントロール)からの指示の前にオフィシャルが片付けに入ってしまったとか、そういった事態がまだまだあるのも事実だ。レースの指示系統を徹底して、より強化してやらなければいけないという反省と、一緒に手伝っていただいているクラブ、オフィシャルの意欲的な気持ちはきちんと尊重しながら、今後に向けての体制を作り上げたいと思っている。(第6戦SUGOの事態は)残念なことであったけれど、2次的事故が起きなくてよかった、というのが本音でもある。

 

 

■DTMにワークスではありませんが、アストンマーティン車両の参戦が発表されました。 車両は現在開発中ということで、当然クラス1規定でのマシン開発を行っていると思いますが、GTAとしてこの新型車の参戦に対するコメントをお願いします。

坂東代表:
DTM最終戦ホッケンハイムでの発表の前にITR(DTMの運営会社)から「ITRではみな興奮して喜んでいる。そちらも喜んでくれ」という連絡があった。アストンマーティンが2020年ではなく、2019年から、まだ台数とか正式なものは聞いていないが、プライベートとして参戦すると聞いている。

新しい車両が出てくるというのは、確かに我々としても喜ばしいことだ。2020年に向けてCLASS 1(クラス・ワン)規定の車両づくりを我々も始めるが、2019年からDTMはCLASS 1の走行が始まる。2リッターターボエンジンのベンチテストも終わったので、11〜12月には車両に搭載して実際に走行するテストが行われるとも聞いている。その中で新しくアストンマーティンが出るということであれば非常に喜ばしいことであって、来年のジョイントイベントが楽しみだ。また、このジョイントイベントに向けてきちんとした状況を作っていきたいと思う。諸外国からもSUPER GTへの参戦のハードルが低くできるようになる。プライベート、そしてセミワークスのチームの参戦が可能にもなる。いろんなことが考えられる状況が今後できるのではないか、と思っている。

 

■2019年はゴールデンウィークの時期が10連休になることがほぼ確定しました。すでに申請されているカレンダーでは第2戦富士がこの時期に開催されることになります。例年、宿泊や交通集中による渋滞が問題になりますが、10連休化は第2戦富士にどのように影響すると思われますか?

坂東代表:
5月の富士大会は、SUPER GT、GTAにとって集客、導線などを考える上で非常に見本となる1戦である。それが10連休の中であっても変わりはしない。来場の車がいっぱいになる中できちんと導線を整理し、身動きが取れなくなるくらいのお客様が来てもきちんと誘導したい、と思っている。
このイベントに対して、よりプロモーションを強化し、富士スピードウェイとも話し合って、呼吸するのも大変なくらいの数のお客様に来ていただけるような、そして来ていただいたお客様が満足して「来てよかった」と帰りの大渋滞を迎え入れてくれる、そんなイベントづくりをきちんとしてやりたいと思う。当然のことながら、小山町、御殿場市とも協力しながら、いろいろなことを想定し、10日間の中の2日間の開催を、きちんと過ごせるような環境を作りたいと思っている。
取材の方々には寝袋を用意してもらって、ということになるかもしれないが(笑)。近隣のホテル等の整備も進んでいるようだが、今後は宿泊についてもより考えていかなければと思っている。

 

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