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Race Report
2018.11.11
Rd.8 決勝GT500:ARTA NSX-GTが今季2度目のポール・トゥ・ウイン!バトンが逃げ切りRAYBRIG NSX-GTが悲願の初タイトル!!

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第8戦 ツインリンクもてぎ:決勝 GT500レビュー

11月11日午後、2018 AUTOBACS SUPER GT第8戦(最終戦)「MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL」の決勝レースがツインリンクもてぎ(栃木県)で行なわれた。GT500クラスはNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)が、今季2度目のポール・トゥ・ウインを決め、GT500クラスチャンピオンは決勝3位に入ったNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)が獲得した。GT300クラスはNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥)が今季初勝利し、大逆転で初のGT300チャンピオンとなった。

 

□決勝レース  天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート前:19度/29度、序盤:19度/28度、中盤:19度/20度、終盤19度/25度、ゴール:19度/24度

 

 

 

■序盤はARTA NSX-GTら予選上位のNSX-GT3台がレースをリードしていく

 折からの色鮮やかな紅葉に囲まれたツインリンクもてぎを舞台に、今季の最終戦「MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL」の決勝日を迎えた。好天に恵まれ、秋晴れの下で3万7000人のGTファンが見守る中、53周のレースが展開された。栃木県警察の白バイ5台、GT-RとNSXのパトロールカー2台の先導によるパレードラップ、そしてフォーメーションラップを経て、午後1時37分、決勝レースの火蓋が切られた。

 スタートでは大きな変動はなく、ポールポジションのNo.8 ARTA NSX-GT(伊沢拓也)、そしてNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)、No.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット)、No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路)がそのポジションをキープする。5番手を走行していたNo.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史)は、ボンネットが少し開いてしまうというトラブルが発生し、2周を走行したところでピットイン。そのため、3番手以降に4台のLC500が続くこととなる。ただ、トップ2台のNSX-GTのペースは良く、3番手以降との間隔は広がっていった。

 

 4周目ですでにGT300クラスのバックマーカーが出現し、そこに掛かるタイミングで間隔が開いたり、近づいたりしているものの、大きな順位変動はないまま、レースも3分の1を超えた19周目から、ルーティンのピットインが始まる。まずはトップを快走していた8号車がピットに戻る。ここからの数周で各車がピットに向かうが、暫定トップに立った100号車、そして100号車と同ポイントでタイトルを争うNo.1 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ)は、レースも折り返しとなる26周を過ぎてもピットに戻る気配はなかった。

 

 

■終盤はNSX-GTとLC500の2組が優勝とタイトルを争う!バトンと平川が激闘を演じる

 100号車は、29周を走り切ったところでピットイン。すると、待っていたかのように1号車も後に続いてくる。両チームとも迅速なピットワークを行って、No.100 RAYBRIG NSX-GT(ジェンソン・バトン)はNo.38 ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)の後ろの3番手でコースに戻り、No.1 KeePer TOM'S LC500(平川亮)は8番手でコースに戻る。  100号車と1号車の間には4台もいるため、1号車の追い上げは厳しいと思われたが、1号車の平川はここから猛然と追い上げを開始。36周目にはNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也)をパスして5番手、そして翌周にはNo.64 Epson Modulo NSX-GT(松浦孝亮)までかわして4番手に浮上。連覇のためには100号車の前に行くのが必須だが、その差はまだ6秒ほどもあった。それでも、平川は毎周1秒近くも差を詰めていき、なんと44周で1秒差まで迫った。

 

 これで100号車のバトンにもムチが入る。F1ワールドチャンピオンとGT500最年少王者のプライドが見えない火花を散らす、息詰まるバトルが残り9周に渡って展開された。
 トップ争いでも終盤に異変が生じる。独走状態だった8号車だが、GT300に詰まるたびにペースダウン。一時は2番手の38号車に4秒ほどのマージンを持っていたが、ラスト4周で1秒弱と背後に迫られてしまう。優勝とタイトル、2組のNSX-GTとLC500が最後までスリリングなバトルを行った。

 

 

 しかし、最終的には順位が入れ替わるまでには至らず。No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)が最終戦を、第3戦鈴鹿に続く2度目のポール・トゥ・ウインで飾ることとなった。野尻智紀は通算3勝目、伊沢拓也は通算6勝目。NSX-GTは今季8戦で4勝、しかもすべてがポール・トゥ・ウインで挙げたこととなる。
 2位はNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明)。GT-R勢の最高位は7位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)となった。

 

 そして2018年のドライバータイトルは、3位となったNo.100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴/ジェンソン・バトンがその手中に収めた。チームタイトルは、No.100 TEAM KUNIMITSU。JGTC/SUPER GTの初年度1994年から参戦する高橋国光総監督にとっては、悲願だったドライバー&チームのタイトル獲得だ。2009年のF1チャンピオンのバトンは、フル参戦のデビューイヤーで初タイトルを獲得。そして山本尚貴にとってもGT初タイトルで、先日のスーパーフォーミュラと併せ、国内最高峰タイトル2つを独占することになった。

 

 

 

 

 

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