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2019.03.17
【公式テスト岡山・2日目】WAKO'S 4CR LC500が2日目のトップタイム。GT300はK-tunes RC F GT3が好タイムでトップに

【公式テスト岡山・2日目】WAKO'S 4CR LC500が2日目のトップタイム。GT300はK-tunes RC F GT3が好タイムでトップにの画像

公式テスト・岡山国際サーキット 3月17日(日)

3月17日(日)、霧雨が降る中で朝を迎えた岡山国際サーキットでは、SUPER GT公式テストの2日目が行われた。午前と午後にそれぞれで走行セッションが行われたが、どちらも天候が目まぐるしく変わり、各チームは対応に追われることになった。それでも、午後のセッション中盤からはドライの路面となり、開幕戦岡山(4月13日、14日開催)に向け、精力的にテスト走行を行った。

 

◎走行1回目 09:00-11:15(セッションの最後にセーフティカー訓練)
 天気/雨のち曇り 路面/ウエット>ドライ
 気温/4℃〜8℃ 路面温度/7℃〜14℃(開始時は4℃/7℃)

◎走行2回目 13:45-16:00(13:45-14:00はスタート練習)
 天気/曇り一時雨、のち晴れ 路面/ドライ>ウエット>ドライ
 気温/8℃〜10℃ 路面温度/14℃〜16℃(開始時は10℃/14℃)

 

 

午前は雨の中、CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rがトップタイムを記録

 午前の走行となるセッション3は、雨の中、路面はウエットで始まった。開始直後にGT300車両がスピンし、早くも走行が中断。走行が再開すると雲間から太陽が顔を出し、コースは次第に乾いていく。まずはGT500クラスの初レギュラーとなった坪井翔のNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/坪井)がタイミングモニター最上位に。しばらくするとNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)のロシターと、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)の松田とトップが代わる。
 そして、セッションの最後にNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの平手晃平が、1分26秒556の午前トップタイムを記録した。このテストではフレデリック・マコヴィッキィが欠席のため、2日間/4セッションを1人で担当した平手は「(GT500は)1年間のブランクがあるので心配していた部分もありますが、体力的には何の問題もなかったです。むしろ、初めてドライブするGT-R、初めてのミシュランタイヤを習熟するいい機会でした。まだまだ発見することも多く、タイムよりもマイレージ(走行距離を延ばすこと)が優先ですね」と、このテストの意義を語ってくれた。その3号車に続いたのは、主に松田が走ったNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rで、GT-Rがトップ2に並ぶ。その後ろには、午前は石浦宏明が走ったNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦)、同じく山本尚貴のNo.1 RAYBRIG NSX-GT(山本/ジェンソン・バトン)と僅差で続き、ウエット路面では各車種が互角と思える状況を見せていた。

 

 

 また、当初セッション3の最初に行う予定だったセーフティカー訓練は、天候を考えてセッション最後に変更となった。最後まで走行していた各ドライバーとチームは、レース中にセーフティカーが入った状況をシミュレーションし、それぞれの行動を確認していた。
 このテストで好調な走りを見せるNISSAN GT-R NISMO GT500だが、マシンを開発するニッサン・モータースポーツインターナショナル株式会社(NISMO)の代表取締役 兼 最高執行責任者で日産系チームを統括する松村基宏 総監督は「去年の結果を分析し、今シーズンの競技車両はバランスを整えることに主眼を置いています。(規定もあって)エアロで手を入れることができる部分としてはフリック・ボックスのみですが、昨年も富士戦ではマッチングは悪くなかった。その特長を活かしつつ、今年は他のサーキットでもバランスが改善できるよう開発してきました。エンジンは燃料流量リストリクターがあるため、大幅なパワーアップは難しいので、トルクカーブの特性に注目し、広い範囲の回転域でより力を発揮できるよう心掛けました。ライバルとの力関係は、LEXUSさんもHondaさんもまだまだ本気で走ってない感じで“よく分からない”が正直なところです」と、現状を話してくれた。

 

 

午後はWAKO'S 4CR LC500を筆頭にLC500がトップ3を占める

 

 午後のセッション4の冒頭にはスタート練習が行われた。この時点では晴れて路面もドライに。テスト初日のタイム順のスターティンググリッドにポールポジション(昨日のトップ)を除いた各車が整列。本番同様に、GT300クラスはNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)の谷口が、GT500クラスはNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rのロシターが、隊列の中央をゆっくりと走ってポールポジションのグリッドに収まった。そして、岡山県警察のパトロールカーの先導で1周のパレードラップ。さらにペースカー先導のフォーメーションラップ1周でローリングスタートを切られた。
 そのままセッション4が開始となったが、ここから雲行きが怪しくなり、雨が、さらにあられも振り出したため、急なウエット路面への変化もあり、走行は中断となった。幸い天候はすぐに回復し、青空が広がり、走行が再開されるとコースはドライへと変わっていく。
 再開直後は、LEXUS LC500勢が好タイムを記録。セッション最初から走ったNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)の山下が、大嶋に交代する直前の終了20分前に1分18秒800を記録して、この日のトップタイムとした。これにZENT CERUMO LC500の立川、No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)のコバライネンと、トップ3にLC500が並ぶことになった。4番手にはNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)の野尻が出したタイムでつけた。GT-R勢では6番手のNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)が最高位だった。

 

 

 

 

 

 

GT300はK-tunes RC F GT3がコースレコードに迫る好タイムを記録

 午後は走り始めからNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)が好調。ベテランの新田とルーキーの坂口が交互に乗り、GT300の走りを指南したようだ。さらに新田はセッション中盤に1分25秒455と、コースレコード(1分25秒044)に迫るこの日のベストタイムを記録。No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉/土屋武士)が2番手で、さらにNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)、No.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹)、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMGが僅差で続き、今季初参戦となるアストンマーティンのNo.7 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がクラス6番手につけた。

 

 

 

 また、このテストがGT300クラス初ドライブだったNo.88 JLOC ランボルギーニ GT3の小暮卓史は午前の雨の中でクラス2番手を走り、これに刺激を受けたか若い元嶋佑弥も好タイムを出してこのセッションは5位となった。則武功雄監督も「体制発表は富士のテストを終えてからです。でも、小暮選手は速いだけでなく、ベテランですべてが分かっているから、安心してみていられますね」と笑顔で語ってくれた。

 次回のSUPER GT公式テストは、2週間後に富士スピードウェイで開催される。

 

 

 

 

 

あいにくの天気でもファン感謝デーのイベントに多くのファンが参加

 この日も岡山国際サーキットのファン感謝デーが併催された。あいにくの天気ではあったが、家族連れで訪れた多くのファンがイベント広場のグルメフェスタ2019に訪れて美味を味わい、高所作業車体験やキッズ向けのふわふわ体験などを楽しんでいた。

 

 

 

GT500クラス・トップタイム

山下健太(No.6 WAKO'S 4CR LC500)

クルマはバッチリです。今回は天候がこんなだったから、充分に走り込むことができませんでしたが、ここまでのプライベートテストでも順調に走り込みができているので、何も心配することはありません。ただライバルは、NISSANもHondaも、まだ絶対に本気で走ってないと思うんです。特にHondaの予選の速さは凄いから…。でも、自分たちも決して負けてないと思うし、クルマのフィーリングもいいから、開幕戦岡山では優勝を狙います! 開幕ダッシュを決めて、今年はぜひチャンピオンを獲りたいと思っています。

 

GT300クラス・トップタイム

新田守男(No.96 K-tunes RC F GT3)

トップタイムをマークできたのは嬉しいけれど、もう少し走り込みたかったというのが正直なところ。予定していたメニューも充分に消化できなかったのは厳しいですね。(阪口)晴南君は、走りにいいものがありますね。でも、これまでフォーミュラばかり乗ってきていたから、SUPER GTの走りやレース中のバトルなど、覚える必要のあることも多い。(このテストでも)もっともっと乗せてあげたかった、ということもあります。でも、天気ばかりはどうしようもないですから。何とかタイヤを決めて、開幕戦岡山ではがんばりたい。チームにとって地元だし、開幕ダッシュを決めたい。ミスなく走って、最低でも表彰台には行きたいですね。

 

 

→ 【公式テスト岡山】走行1回目

→ 【公式テスト岡山】走行2回目/総合結果

→ 【公式テスト岡山】走行3回目

→ 【公式テスト岡山】走行4回目/総合結果

 

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