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Race Report
2019.05.26
Race Day Report : 第3戦 決勝日レポート Part4

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【キャッチアップ03】
復活の狼煙を上げたSUBARU BRZ

 

 

“スバリスト”と呼ばれる熱烈なファンの前で、速さを見せながらも“衝撃的”なかたちでレースを終えるNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTの姿を何度も目撃してきた。そのたびに悔しさを口にするドライバーたちはいつもファンやスタッフの気持ちを背負って走り続けてもいた。今回、見事に前回の雪辱を果たし、3位表彰台を手にしたドライバー、そしてチームを率いた監督、総監督のふたりに喜びの声を聞いた。

 

 

 

 

No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT
本島伸次監督


「去年も鈴鹿は3位だったので今回もそこそこいけると思っていたんですが、ついてないなと思ったのがセーフティカーですね。うちはピット時間が長いので、後ろを離してからピットに入る作戦しかなかったんです。リスタートした後にすぐ入れる戦略もありますが、うちの場合はそれだと勝ち目がない。だから少し引っ張ったんですが、それも結果的に良かった。あとはやっぱりダンロップさんがいいタイヤを作ってくれたおかげでリヤの2本交換でいけたこと。それが良かったですね。
 なかなかうまくいかない時でも、ドライバーもスタッフもみんな、いつもしっかりやってくれています。だけど結果が伴わないレースが多くてね(苦笑)。もちろん優勝というかたちで結果を出したいんだけど、今日の3位は十分だと思います。96号車には追いつかなかったと思いますしね。だからいいかたちで終わったなと思いますよ。スタッフには「おつかれさん」って声をかけたい。
 レースってクルマもそうだし、ドライバーもそうだし、雰囲気とか勢いでいけちゃう部分もあると思うので、一気にいきたいですね。次のタイは決して不得意なコースじゃないから十分にやれると思います。タイで優勝したら、そのまま宿泊日数を増やして、みんなで海外旅行しますよ(笑)」

 

 

 

 

渋谷 真総監督

「今年はいろいろタイヤでも苦労していたんですけど、今回はだんだんセッティングがタイヤに合ってきたところで、そこにはドライバーの頑張りもありますし、ドライバーの要望にうまくクルマを合わせてくれたチームの力でもあると思っています。それもあって、この結果につながったかなと。
 前回は順位認定はされていますけどトラブルで止まってしまって、ファンのみなさんをガッカリさせてしまいましたし、パートナーの方たちにもせっかく来ていただいたにもかかわらず残念な結果に終わってしまって申し訳ないなと思っていました。挽回ができているとは思っていませんが、今回、ここに来てくださったファンシートのみなさんが最後はすごく盛り上がってくれました。
 本当は予選でもっと上にいきたかったんですけど、(予選順位の)4位のままで終わらなかったのはものすごく大きいですね。ドライバーとチームが諦めないで最後の最後までずっとプッシュし続けてくれたおかげでこの3位があると思っていて、こういうレースもあるんだなと感動しています。
 次のタイは去年、トラブってリタイアしているんですけれども、その対策はしっかり打っています。タイ以降は得意なコースもありますし、いつも後半に向けて上り調子になっていくので、この流れをうまく引き継いでいきたいと思います」

 

 

 

 

 

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【キャッチアップ04】
TOM'S、決勝でもワン・ツー達成!

 

 

前日の予選でフロントローを独占したTEAM TOM'S。決勝は、ポールポジションスタートのNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組)がトップを守り切り、昨年の第5戦富士以来の優勝を果たした。また、2位に僚友のNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)が続き、予選同様にワン・ツー体制でのチェッカーを受けるというチームにとって喜ばしい結果を残すこととなった。そこで、各車両のチーフエンジニアにチーム同士の戦いをどのように見ていたのか訊いてみた。

 

 

 

 

No.36 au TOM'S LC500
東條力チーフエンジニア
「勝利ポイントは(関口)雄飛のタイヤマネージメント」


「37号車の存在ですか? 確かにチームの中にライバルがいる、と思う人もいるでしょう。ドライバーもそうだし、若いスタッフ含めてね。ただエンジニア同士はデータも共有しているし、レース中も情報を共有してますよ。ただ今日は36号車がポールスタートだったので、レースでの優先権はありました。
 タイヤはセパンテストで実積があったので、全然この温度でも大丈夫だと思っていました。一方で、もともと入れようと思っていたピットインのタイミングが、手前でセーフティカーが入ったことでしばらく入れない状態になりました。そこでレースの組み立てを見直すことになりました。結果、セーフティカー明けの2周後に入れたことがすべてでしたね。それがすごく良かったですね。
 今回の勝利ポイントですか? (関口)雄飛のタイヤマネージメントかな。確かに追いかける立場の37号車の方が勢いがありましたが、6号車と後ろでレースをさせて、そこでちょっと2台を引き付けておいて、後半になってからブシューって逃げちゃいました。うまくいきましたね。今日の勝ちはうれしいですよ。前回の富士で僕らはエンジンが壊れてますからね。とにかく勝っておかないと、という思いもありました。富士でスポンサーはじめ、多くの方にご迷惑をおかけしていたので、早いうちに借りを返しておかないと…という感じです(笑)。」

 

 

 

 

No.37 KeePer TOM'S LC500
小枝正樹チーフエンジニア
「この先も36号車に限らず、どのチームより”前に前に”の気持ちで戦う」


「まぁ、結果としては確かに悔しいですね(苦笑)。36号車を負かすための戦略ですか? いやぁそこはチームとしては同じトムスだし、ピット位置の関係もあるので、そういったことも含めてしょうがない部分もあるわけで。いずれにせよ37号車はピットストップでミスがあったんです。作業に若干時間がかかってしまいました。結果、36号車の前に出ることもできず、また6号車にも先行されてしまいました。6号車は1回抜いたんですが、また後から抜かれしまい…。でも最後はちゃんと(6号車を)抜いて帰ってきてくれましたからね。そこは良かったと思います。
 今週末、土曜日の練習走行の時点であまりクルマが良くなかったんです。そこで、予選に向けてセットを変えたことで良くなったんです。だいぶクルマがまともになり、(Q2アタックを担当した平川が)シケインの飛び込みでタイムロスしたことがあったので、2番手になりましたが、あれがなければ…という部分もあります。まぁでも「タラ・レバ」を言っても仕方ないですしね。
 今回、予選順位のままレースをフィニッシュできたのいうのは、チームの力でもあったかと思います。今年、レクサス勢が苦しいとシーズン最初に言われていましたが、意外とそんなこともないし、(シリーズ争いを)戦えているので、しっかりパフォーマンスを発揮すれば結果はついてくると思っています。この先ウェイトが重くなりますが、タイでも相性は悪くないと思ってます。まぁピット作業含め、チームとしての課題もまだあるので、その辺をしっかり結果につなげられるよう、こちらもしっかり準備しなきゃなと思うところです。この先も36号車に限らず、つねにどのチームより”前に前に”の気持ちで戦っていきます。」

 

 

 

 

 

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第4戦は海外戦、タイ・ブリーラムへ!

 

 

シリーズ3戦目にして、ついに予選・決勝ともドライコンディションとなった今大会。夏日となった鈴鹿サーキットには、土、日曜の両日で合計5万7000人のお客様にご来場していただきました。お礼申し上げます。また、テレビ観戦にてご声援をお送りいただいたファンの皆さまにもお礼申し上げます。

 

 

 

 

早いもので、今シーズン序盤を終えたSUPER GTですが、続く第4戦の舞台は、いよいよタイ・ブリーラム。唯一の海外戦となる「Chang SUPER GT RACE」は、6月29日〜30日にチャン・インターナショナル・サーキットで開催されます。シーズン前半戦の山場とも言える一戦だけに、見逃せない戦いとなるはず。ぜひご期待ください!

 

 

 

 

 

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