2019.05.26

Rd.3 決勝GT300：K-tunes RC F GT3が逆転で今季2勝目！新田はGT300最多勝を22勝に更新

第3戦 鈴鹿サーキット：決勝 GT300レビュー

2019 AUTOBACS SUPER GT第3戦『SUZUKA GT 300km RACE』の決勝レースが5月26日、三重県の鈴鹿サーキット（1周5,807m×52周）で行われた。GT500クラスは、ポールポジションから実質トップを譲らなかったNo.36 au TOM'S LC500（中嶋一貴／関口雄飛）が、今季初勝利を決めた。GT300クラスはNo.96 K-tunes RC F GT3（新田守男／阪口晴南）が昨年に続き鈴鹿を制し、今季2勝目を挙げた。

 

 

 

 

 

　季節外れの全国的な暑さに見舞われ、迎えた第3戦鈴鹿の決勝日もスタート時の気温は29℃、路面温度42℃と極めて高いものとなった。サーキットの各所で多くのファンが見守る午後2時30分、三重県警察の白バイ6台、パトカー3台の先導による1周のパレードラップがスタート。そして1周のフォーメーションラップを経て、決勝レースの火蓋が切られた。

 

　オープニングラップからスパートをみせたのはポールポジションのNo.25 HOPPY 86 MC（佐藤公哉）。これにNo.96 K-tunes RC F GT3（新田守男）、そして1周目のヘアピンコーナー立ち上がりで3番手に浮上したNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT（山内英輝）と続く。酷暑のなか路面温度も高く、序盤はそこまで激しいバトルはない状況でタイヤを守っていると推測されるレース展開となった。

 

　トップの25号車は3周目に2秒ほどのリードを築いていくが、後方からGT500クラスのマシンが迫ると、2番手を走る96号車、61号車との差が接近。その後方は間隔が空きNo.10 GAINER TANAX triple a GT-R（星野一樹）、No.360 RUNUP RIVAUX GT-R（青木孝行）、そして3番手スタートから序盤ポジションを落としたNo.5 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号（平木湧也）と続いた。

 

　レースはGT500クラスのマシンが17周目を迎えた段階で、130RでGT500車両の単独クラッシュが発生し、セーフティカーが導入される。これで上位はふたたび接近。セーフティカーが退去した段階でレースも折り返しが近い23周目になっていたため、多くのチームがピットへ向かい、ドライバー交代と給油、タイヤ交換を行った。

 

 

 

　GT300クラスでは9台ほどのマシンがこのタイミングでピットインしたが、No.25 HOPPY 86 MCもピットへ。佐藤公哉から松井孝允に交代するが、チームは得意とするタイヤ無交換作戦を敢行。大きなマージンを築いた。また2周後には2番手につけていたNo.96 K-tunes RC F GT3がピットインするが、こちらは4本交換だ。その翌周には3番手につけていたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTもピットに入り、リア2本を交換した。

 

　コースに戻った96号車（阪口晴南）の前には、25号車と同じくタイヤ無交換作戦を採ったNo.5 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号（坂口夏月）がつけていたが、31周目の日立オートモティブシステムズシケインでオーバーテイク。これで2番手に復帰し、フレッシュなタイヤを活かしてトップを走る25号車に徐々に接近していった。

 

 

　無交換のためタイヤのグリップが落ちている25号車を、4本共にフレッシュなタイヤにした96号車との差は終盤に向けてみるみる縮まり、42周目のデグナーカーブ進入で96号車を駆る阪口がトップへ浮上。一気にギャップを広げたNo.96 K-tunes RC F GT3（新田守男／阪口晴南）がトップでチェッカーを受ける。チームとしては昨年の第3戦も制しており、これで鈴鹿連勝だ。そして開幕戦岡山に続く今季2勝目で、ドライバーランキングでも新田／阪口組はトップに浮上。また、新田は自身が持つGT300クラス最多勝を22勝に更新した。

 

　2位争いは、25号車と5号車、さらに61号車（井口卓人）の3台がファイナルラップまで僅差で攻防。2番手を死守する25号車だったが、最後の日立オートモティブシステムズシケインでまさかのオーバーラン。5号車と61号車がその横を駆け抜けていった。これで、2位はNo.5 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号（坂口夏月／平木湧也）となり、嬉しい初表彰台に。そしてNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが3位を獲得した。

　レースを通じて追い上げをみせたNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）が4位。No.25 HOPPY 86 MCは5位でチェッカーを受けた。

 

 

 

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