News

News
2019.08.10
【公式テストSUGO・1日目】午前午後ともにKEIHIN NSX-GTがトップに。GT300はSUBARU BRZ R&D SPORTが最速タイム

【公式テストSUGO・1日目】午前午後ともにKEIHIN NSX-GTがトップに。GT300はSUBARU BRZ R&D SPORTが最速タイムの画像

公式テスト・スポーツランドSUGO 8月10日(土)

第5戦富士の興奮も束の間、8月10日(土)にスポーツランドSUGOで今季3回目となるSUPER GT公式テストがスタート。9月21日(土)、22日(日)に開催される第7戦SUGOはもちろん、シーズン後半戦へ向けたテストということで、各チームはその時点でのウェイトハンディを想定し、より実戦に即したデータを得るべくメニューを組んだ。
なおSUGOはコース長が短くタイトなレイアウトであるため、混走時間帯はコース上が混雑して思うようなテストができないと予想され、今回はGT500クラスとGT300クラスの走行時間帯をずらし、各クラスの専有時間を増やすという公式テスト初の措置が採られている。

 

◎走行1回目 9:00〜11:00(GT300)10:00〜12:00(GT500)
 天気/雨 路面/ウェット
 気温/22〜26℃ 路面温度/25〜27℃(開始時は22℃/25℃)

◎走行2回目 13:50〜16:15(GT300)15:15〜17:30(GT500)※午前の走行中断により時間延長
 天気/晴れ 路面/ドライ
 気温/25〜27℃ 路面温度/30〜36℃(開始時は26℃/30℃)

 

 

ドライになった午前終盤にKEIHIN NSX-GTがトップタイムをマーク

 この日のSUGOは朝から霧雨が降り、気温もこの時期としてはかなり低くなった。霧による視界不良でセッション開始も危ぶまれる状況だったが、1回目はウェット宣言の下で予定通りにスタート。しかしGT300クラスの走行開始約25分後に霧雨が止み濃い霧が発生したため、セッションは赤旗中断に。GT500クラスの走行開始は10時05分からとなった。その後しばらくは再び降ってきた霧雨により各マシン1分18〜19秒台のラップが続き、GT500の専有時間となる11時頃に雨がやんだことでここからタイムは伸びてくるかと思われたが、またも深い霧が発生し10時27分再びセッションは赤旗中断。残り15分のセッション再開からは各マシンはスリックタイヤを履いてタイムアップすることになった。

 その結果、トップタイムの1分11秒865をマークしたのは「午後はタイヤテストが中心になると思うので、明日セットアップをより固めるために、この15分間でなるべくスリックでの周回を重ねておきたかった」と、積極的な走りを見せたNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)の塚越に。2番手にはNo.12 CALSONIC IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)、3番手にはNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/坪井翔)がつけ、3メーカーの1台ずつがトップ3に名を連ねることになった。

 

 

 

午後はNSX-GT勢がトップ4を占める。トップは再びKEIHIN NSX-GTに

 午前のセッション終了後SUGOの上空は霧が晴れ、正午を境に夏らしい暑さが戻ってきた。午後のセッションは午前中に赤旗で走行時間が短縮されたことから、両クラスともに25分ずつが追加されることになった。

 各チームはこのセッションでは主にタイヤ比較のテストを行い、コンディションも安定し、アクシデントも発生しなかったことからおおよそ70周前後、多いチームは80周の周回を重ねることになった。気温、路面温度ともに第7戦開催時に比較的近いと予想され、ここで得たデータは非常に重要になってきそうだ。
 このセッションでは、GT300クラスと混走していた序盤からHonda NSX-GT勢がリードすることになった。その中でもウェイトハンディの軽いNo.64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)や午前中トップだったNo.17 KEIHIN NSX-GTのペースが良く、結果的にセッション終了の約40分前にバゲットがマークした1分10秒634がトップタイムに。2位にはNo.64 Modulo Epson NSX-GT、3位にはNo.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)、そして4位にARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)とNSX-GT勢がトップ4を占めることになった。NISSAN GT-R NISMO GT500勢トップは5番手のNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)、LEXUS LC500勢では6番手のNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)がトップだった。

 

 

 現在NSX-GT勢でランキング最上位の1号車は、昨年のSUGOラウンド勝者。山本は「個人的にもチームにとってもSUGOは得意としているサーキットなので、このテストは非常に重要。(第7戦はポイント×1㎏で、ポイント×2㎏の第6戦として開催された昨年のSUGO戦より)ウェイトハンディが軽くなった中で戦えるし、優勝を狙えると思っています。最終戦のひとつ前ということでもちろんライバルたちも同じ気持ちだと思いますが、その中で自分たちの強みを発揮したいですね」と、連覇への意気込みを語っている。またチャンピオンシップをリードしている6号車の脇阪寿一監督は残り3戦の戦い方について「(タイトル争いの)ライバルに対しての戦闘力の差を確かめながら、タイトルを獲るために必要になるポイントを考えて、残り3戦はそれをきっちり取りに行きたいと考えている。そのためのプランをこのSUGOを走ってみて立てたい」と語っているが、その意味では順調な初日だといえそうだ。

 

 

 

 

GT300の午前は植毛 GO&FUN GT-R、午後はSUBARU BRZ R&D SPORTがトップ

 

 

 GT300クラスの午前中のセッションは1回目の赤旗解除直後にNo.48 植毛 GO&FUN GT-R(田中勝輝/飯田太陽/千代勝正)が記録したトップタイム、1分23秒804が破られないまま終了。路面がハーフウェット状態だった中、スリックタイヤでマークしたタイムで、ドライブしていたのは第3ドライバーとして今回のテストに参加する千代だった。千代にとってタイトル獲得に寄与した2015年以来となるGT300での走行で、同じ2015年型GT-Rで実績のある千代のセットアップや走りを参考にパフォーマンスを向上させることがチームの目的。千代は「路面はまだ濡れている箇所がありましたが、おそらくあの時が最も状況は良かったので早めにスリックに替えました。濡れた状態でのスリックは先々週のスパ24時間で経験したばかりなので、思い切りいけました」と語っている。
 また終始ドライでの走行となった午後のセッションでは、中盤に1分18秒732をマークしたNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)がトップに立ち、そのまま1日目の総合トップとなった。2位にはNo.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/大津弘樹)で、ここまでが18秒台。3位にはNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝光/佐藤公哉)が続いた。

 

   

 

 

 

充実したイベントも訪れたファンに好評

 今回は公式テストということで、第7戦SUGOの観戦チケットもしくはサーキット入場料金のみでスタンド、パドック両方に入場することが可能だ。午前のセッション終了後にはオープンピットが実施され、多くのチームがシリーズ戦のピットウォークと同様にサイン会や記念撮影などのファンサービスを行い、大変な盛況となった。オープンピットでは中学生以下の子どもを対象としたSUPER GTチームグッズやSUGOオリジナルグッズが当たるキッズ抽選会も先着順で実施。サーキット内のレストラン「KUNUGI」では各種グルメイベントも行われるなど、サブイベントも充実していることで多くの家族連れが楽しめる1日となった。これらのイベントは明日11日(日)も行われる予定となっている。

 

 

 

GT500クラス・トップタイム

ベルトラン・バゲット(No.17 KEIHIN NSX-GT)

トップタイムで終われただけでなく、2位に予想以上のギャップを築けたことがすごく良かったと思っています。いろんなタイヤのコンパウンド(ゴム質)を試した中で、2セット目がうまくいってあのタイムを出すことができました。シーズン前半はクルマのセットアップの面で少し問題を抱えていましたが、ここにきて良い方向性が見えてきていることもトップタイムを出せた要因です。
今日はタイヤテストに終始することになりましたが、明日はロングランもやってセットアップをもっと固めていきたいですね。次のオートポリスとSUGOはチームにとってとても重要で、勝ちを狙いに行かなくてはならないと思っています。その中でもオートポリスはチームも自分も得意なので、楽しみにしています。

 

GT300クラス・トップタイム

山内英輝(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)

午後はタイヤテストをずっとやっていて、その中で路面状況が良かったときに出したタイムがトップになりました。GT500が走っていなかったことで、クリアラップもとりやすかったですね。午前の赤旗の分、午後は時間が延長になって、今日は予定していたメニューが確実にこなせました。順調な1日だったと思います。
明日はセットアップを行いながらロングも、というメニューになります。富士の第5戦でパフォーマンスが向上したことは確認できたのですが、うちはピットでのロスも多いので、もっとコース上でタイム稼げるよう、さらに詰めていきたいと思います。

 

 

→ 【公式テストSUGO】走行1回目

→ 【公式テストSUGO】走行2回目/1日目総合結果

→ 【公式テストSUGO】エントリーリスト/タイムスケジュール/ピット割

 

≫ 第7戦 スポーツランドSUGO:チケットのご案内

Page Top