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2019.08.30
【第6戦プレビュー】王者へのサバイバルとなるオートポリス戦

【第6戦プレビュー】王者へのサバイバルとなるオートポリス戦の画像

第6戦 オートポリス : プレビュー

昨年は第7戦として10月に開催されたオートポリス戦(大分県)だが、今年は第6戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」として9月7日(土、予選)、8日(日、決勝)に開催される。1戦、そして1ヶ月早まったわけだが、昨年とはかなり違ったレース展開も予想される。だが変わらないのはチャレンジングなコースであること、そして九州唯一のSUPER GTとして毎年盛り上がること。今年はシリーズチャンピオンのサバイバル戦として、例年にも増して熱い戦いが見られそうだ。

(上写真は昨年の第7戦オートポリス)

 

 

■オートポリスはウェイトハンディが効きにくい!?

 今年は第6戦での開催になったオートポリス戦。昨年の第7戦時ではウェイトハンディが獲得ポイントの×1kgだったが、第6戦(参戦6戦目のチーム)だと獲得ポイント×2kgとなる。つまり相対的に見れば、オートポリス戦は昨年よりハンディが重い状態でのレースといえるだろう。各チームはこれをどう作戦に、シリーズ戦略に織り込んでいくのか? 首脳陣やドライバーの性格も考えて予想するのもおもしろいだろう。

 

 ウェイトハンディは悩みの種だが、一方で「オートポリスはウェイトハンディの効きにくいコース」とも言われる。コースレイアウトでは、高速系でアップダウンが激しいのが特徴のオートポリス。つまり、上りはターボを活かして車速を補い、下りでは(度胸もいるだろうが)めいっぱいスピードを稼ぐ走りをすれば、ハンディによるタイム減少はかなり抑えられるようだ。もちろん、これは単独のタイムアタックでのこと。決勝では80kgを超えるハンディの車両や、バトルの際の加速力で重い車両の不利はある。それでも昨年は3番目にハンディが重いマシンが優勝(No.1 KeePer TOM'S LC500)し、2015年には最大ハンディのマシン(No.12 カルソニック IMPUL GT-R)が2位となっているだけに、単にハンディが重いからと上位進出を諦められるコースではないのも確かなのだ。

 

 

■好調ゆえにウェイトハンディが重いLC500勢はどう臨む?

 今季第2戦から第5戦まで4連勝中のLEXUS LC500勢。中でも第4戦、第5戦と連勝してランキングトップに立つNo.6 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太)は、良い雰囲気で第6戦に臨める。だが、やはり100kg(累積120kg)のハンディは厳しい。しかし大嶋は「前戦富士で勝ってハンディが最大なったので、ここでセーブしても意味ない(第7戦のハンディ軽減でも十分でない)ので目一杯行きます」と、全力宣言をしている。
 他のLC500に目を転じれば、昨年勝っているNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)もハンディが厳しく、抑えたレースになるか? 対して、タイトル争いに残りたいNo.36 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛)とNo.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/坪井翔)やNo.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)は優勝を狙ってきそうだ。

 

 

■チャンピオン争いの正念場となるGT-R勢とNSX-GT勢

 不調というほどではないが、結果的にLC500勢に差を付けられた感のあるNISSAN GT-R NISMO GT500勢とHonda NSX-GT勢。最終戦までタイトル争いをするには、この第6戦オートポリスが大事になる。中でも、必勝で挑みそうなのは、No.1 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)とNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)、そしてNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター)か。またチーム体制変更の今年、ようやく噛み合ってきたNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)もダークホースと言える。

 スピードではLC500勢と渡り合いランキング3位につけるNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、どう出るか微妙なところ。GT-Rにとってオートポリスは得意なコースだが、昨年は悔しい結果に。そこのリベンジに出るか、このあとの2戦を考えて上位2チームと差が詰められれば良しと考えるか? 23号車だけでなく、各チームの思惑、状況は9月7日午前の公式練習が終わった時点で、初めて見えてきそうだ。

 

 

 

■スピードはJAF-GT300車両、レースではFIA GT3勢も互角の戦いに

 オートポリスのGT300クラスの予選を見てみると、過去4戦はJAF-GT300車両(マザーシャシー含む)が連続してポールポジションを獲得している。だが、優勝をみると昨年はNo.96 K-tunes RC F GT3が優勝するなどFIA GT3車両も2勝しており、コースとの相性は互角と言えよう。
 ランキングを確認してみるとNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)がトップに立っているが、シーズン中盤の逆転圏内と言える20ポイント(1勝)差になんと13台が収まり、22ポイント差まで見れば15台もの混戦模様だ。逆に言えば、第6戦オートポリスの結果次第でタイトル候補がグッと絞られることになる。それゆえ、今季においてかなり重要なレースになるはずだ。

 

   

 

 コースとの相性やランキングから考えると、必勝で臨むのはNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉)とNo.52 埼玉トヨペットGB マークX MC(脇阪薫一/吉田広樹)、そして地元九州チームのNo.5 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号(坂口夏月/平木湧也)のマザーシャシー勢。FIA GT3勢ではNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)や昨年王者のNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)も大きいポイントが欲しい。65号車は初参戦となる菅波が、昨年ここでのFIA-F4選手権で連勝したような大仕事をできるか? また、ウェイトハンディは重いがNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ)やNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)も表彰台に上がり、残り2戦に好位置を確保したい。
 そして優勝候補をあげると、No.10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/石川京侍)か。今季2勝目で一気にランキング上位へ上がれるか。またNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)も、優勝できる速さを持っているだろう。

 

   

 

 

 第6戦オートポリスを入れて今季も残り3戦。この第6戦ではタイトルへのサバイバルだけでなく、順位の上下ひとつが大事になるだけに、シビアなバトルがオートポリスの随所で展開されるだろう。九州近郊の方は、この機会にぜひオートポリスへ足を運んでほしい。残念ながらそれは行けないという方は、J SPORTSのライブ中継や後日のGTプラスでこの一戦を見届けてほしい。

 

 

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