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Race Report
2019.09.22
Rd.7 決勝GT300:突然の雨も総合力を発揮したARTA NSX GT3が今季初勝利を挙げる!

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第7戦 スポーツランドSUGO:決勝 GT300レビュー

2019 AUTOBACS SUPER GT第7戦『SUGO GT 300km RACE』の決勝レースが9月22日、宮城県のスポーツランドSUGO(1周3,704m×81周)で行われた。スタート前に雨が降り出して混乱の決勝レースとなったが、GT500クラスはNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ)が、GT300クラスはNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)が共に逆転で今季初優勝を飾った。

 

□決勝レース  天候:雨 | コース:ウエット | 気温/路面温度 開始:19℃/22℃>中盤:18℃/20℃>終盤:18℃/20℃

 

■突然の雨でスタートのタイヤ選択が明暗を分ける

事前に雨が降る予報が出ていた決勝日。午前は曇天だったが、12時25分からのウォームアップ走行後、各車が決勝レースのスターティンググリッドに向かう時点で、細かい雨が降り始める。午後2時からのスタートを前に少しずつ雨脚は強まりはじめ、レースはセーフティカー(SC)先導でのスタートとなった。そのため、宮城県警のパトロールカー3台によるパレードランは単独で行われ、午後2時にSCランがスタート。3周目でSCが退去し、4周目からレースが始まった。

スターティンググリッドでは乾いた路面用のスリックタイヤを履くか、雨用のウエットタイヤを履くかで上位陣の選択は分かれた。その中で、ポールポジションスタートのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山内英輝)はスリックを選択。しかしスタートすると路面の水量が多くなってしまったため、61号車をはじめ予選3位のNo.25 HOPPY 86 MC(佐藤公哉)、同5位のNo.7 D'station Vantage GT3(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)など、スリックを履いたマシンは次々とポジションを落としていく。

代わってトップに立ったのは、予選2位のNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一)。これにNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴)、No.33 エヴァRT初号機 X Works GT-R(ショウン・トン)が続くが、ハイペースで追い上げる予選5位のNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(片岡龍也)が2番手へと上がる。さらに13番手から前戦オートポリスでSUPER GTデビューしたばかりのNo.65 LEON PYRAMID AMGの菅波冬悟が追い上げをみせ、20周を過ぎると片岡の背後につけていた。

レースは中盤になると完全に雨のレースとなり、時に強く降ることも。トップ3の背後には、予選で苦戦したNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男)が浮上。30周を過ぎると、先頭は55号車。10秒近く離れて4号車、65号車、96号車が2番手争いを繰り広げる。

 

 

 

■ルーキー福住がベテラン谷口を振り切ってARTA NSX GT3が勝利する

GT500クラスが38周を終える時点で、GT500車両が2コーナーでコースアウト。グラベルで動けなくなって危険だと判断され、SCが導入される。その直前にトップの55号車などトップ3が相次いでピットインを行う。

そのSC解除後は、雨は強さを増しコース上の水量が増えていくが、ここでNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝)がペースを上げ、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥)をかわすと、トップに立っていたNo.55 ARTA NSX GT3(福住仁嶺)の背後に急接近。水煙のなかでバトルを展開、ルーキーの福住はタイトル3回のベテランである谷口のアタックを退けると、その後は徐々に差を広げてトップを盤石のものにしていく。

 

 

 

 

トップを守ったNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/福住仁嶺)は、最終的に15.162秒のギャップを築いて今季初優勝。今季デビューの福住と、Honda NSX GT3にとってはGT300クラス初勝利となった。この勝利で高木/福住組はポイントを61.5まで重ね、最終戦もてぎもドライバーランキングのリーダーとして挑むことになった。2位はNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)で、ランキング3位に上がってタイトルの権利を残した。

表彰台の最後、3位争いは終盤に激戦となる。No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(サッシャ・フェネストラズ)やNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥)を、終盤素晴らしい追い上げを見せ、抜いたNo.96 K-tunes RC F GT3(阪口晴南)が3位に食い込んだ。これで新田/阪口組はランキング2位で、最終戦もてぎで逆転チャンピオンを目指すことになった。

 

 

 

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