SUPER GTを運営する株式会社GTアソシエション(GTA)は、今季も各大会で定例記者会見を実施してきた。11月2日(土)、シリーズ最終戦の第8戦予選を前に、その開催地であるツインリンクもてぎで、坂東正明GTA代表が日本モータースポーツ記者会(JMS)の代表質問やその他の取材記者の質問に回答した。
■今大会でシリーズ戦としてはひと段落ですが、まずは2019年シーズン全体のご感想をお聞かせください。
坂東代表:
CLASS1(DTMとの共通技術規定)を2010年からDTMを統括するITRと進めてきた。本年度から2リッター直噴ターボをDTMが採用し、最終的に技術規則の統一が成立し、CLASS1が来季から動かせることになった。その規定の下、製作されたGT500クラスの新型車両3車種を9月に披露し、このもてぎで展示しているが、来季はこれで戦う形となります。
10月には現行GT500車両の3車種計3台をドイツに運び、DTMのレギュレーションに合わせて、大変異例のことだがDTM最終戦ホッケンハイムのシリーズ戦に参戦させることができた。さまざまな点で見方も違う、レベルも違う、造り方も違う地に行って、初めて知ることも多々あった。(DTM車両とレースを)一緒に走って、それを見て、いろんなものを感じ、我々としては、ひとつまた勉強になったという実感がある。
11月の22〜24日に開催する「SUPER GT x DTM 特別交流戦」に関しては、今、マニュファクチャラー(GT500参戦自動車メーカー)とも話しているが、木曜と金曜45分2本だった走行を倍の180分ずつに走行時間を増やすことにした。タイヤを供給するハンコックさんも90セット以上を用意してもらえた。中身としては、スポーティングレギュレーション(競技規則)の違い、車両の違いはあるが、できるだけレースとしての部分の合わせ込みをしながら、粛々としてやっている。いくつもの課題が出ているが、皆でより良くなるよう調整をしているので、ぜひ富士へこのドリームレースを観戦に来ていただきたい。
GT300クラスとしては、ヨーロッパのマニュファクチャラーが中心に製作したFIA GT3車両と日本のJAF-GT車両の争いという構図でレースを組み立ててきた。来季も新しい車両が参入してくるし、JAF-GT300車両も新しい車両が出てくる。来年はこれをさらに進化させて、一層バランスのとれたレースをお見せしたいと思う。
今年はラグビーワールドカップが日本で開催され、日本代表が大健闘して国内を沸かせてくれました。来年も東京オリンピック・パラリンピックがあるが、その中で我々もいろんなことをやりたい。最近は”日本の歴史が変わる。日本の歴史を変える時期に来ている”という言葉をよく聞くが、我々もモータースポーツの新しい歴史を作っていかなければならない。まさに、ここからスタートしなければと思う。モータースポーツ産業をさらに発展させ、それにより経済力をつけ、この経済力が文化となるように考えて努力していかなければならない。今年は、ドライバー、チーム、マニュファクチャラー、タイヤメーカーを含め、いろんな人たちが一体となって、さらなる一歩を記した年であって、また来年はより先に進んでいきたいと思っている。
■来季カレンダーについて。タイ戦の交渉期限は9月末とのことでしたが、進捗はいかがでしょうか?
坂東代表:
ブリーラム・インターナショナル・サーキットと交渉を続け、今週月曜に現地で、最終的な合意に達しました。2020年7月4〜5日にタイ(ブリーラム)でシリーズ戦を行う。そして2週間後(7月17日(金)〜18日(土))にマレーシアのセパン・サーキット、というスケジュールになった。つまり、来年は7月に2戦連続で海外シリーズ戦が開催されることになります。
4/13-14 | Round1 OKAYAMA | |
5/03-04 | Round2 FUJI | |
6/01-02 | Round3 SUZUKA | |
8/03-04 | Round4 FUJI | |
8/31-9/01 | Round5 SUZUKA | |
9/21-22 | Round6 SUGO | |
10/19-20 | Round7 AUTOPOLIS | |
11/02-03 | Round8 MOTEGI |