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Race Report
2019.11.03
2019 AUTOBACS SUPER GT シリーズチャンピオン

2019 AUTOBACS SUPER GT シリーズチャンピオンの画像

第8戦 ツインリンクもてぎ:シリーズチャンピオン記者会見

GT500クラス・ドライバーズチャンピオン

No.6 WAKO'S 4CR LC500

 

大嶋 和也

「僕のことを信じて走らせてくれて本当に感謝しています」

とにかくホッとしました。SUPER GT(のGT500クラス)に参戦して11年目のシーズンでやっとチャンピオンを獲ることができました。いつ愛想を尽かされてもおかしくないような、結果を残せないシーズンもありましたが、みんなが僕のことを信じて、ずっとチームルマンのエースとして走らせてくれたことに本当に感謝しています。(山下)健太も本当にいい仕事をしてくれました。

もてぎに来るまでは、めちゃめちゃ不安でした。やれることは全部やっておこうと思って、お酒も飲まなかったし、体重も2kg落としてきました。占いでも「一番運勢がいいのは4月生まれ。ラッキーカラーは青」で、「これはいける」と(笑)。ちょっとでも都合の良いことは信じて気分を盛り上げていました。(ランキング2位に)7点差あると言っても、最終戦は毎年いろんなことが起きますから。みんなで力を合わせてチャンピオンを獲れて良かったです。

岡山で開幕したときは、まさかチャンピオン争いをできる(状況)とは思っていませんでした。そこからみんなががんばってくれて「勝てそうだな」という印象を鈴鹿(第3戦)で感じることができ、「(第4戦の)タイは絶対勝ちたい」と思っていたら勝つことができ、次の富士も勝てました。最後の3戦は37号車に前でフィニッシュされたのが悔しいですけど、チャンピオンを獲れて良かった。これで重圧から解放されたので、来年は結果を気にせずにリラックスしてレースしたいなと思います。

 

山下 健太

「少しでも気の迷いがあったら絶対抜けないなと思って、強い気持ちで走っていました」

今日のレースは展開的に非常に厳しかったです。36号車を抜かないとチャンピオンはない、とよくわかっていたし、関口(雄飛)選手がすごくブロックがうまいのもわかっていた。少しでも気の迷いがあったら絶対抜けないと思って、ずっと強い気持ちを持って走っていました。

(36号車を抜いたときは)ちょっと強引だったかなと思いましたが、あそこでいかないと抜けないと思って。最終戦でチャンピオンの懸かったレースなので引けないし、引くつもりもありませんでした。関口選手も“絶対引かない”という気配を感じたので、とりあえず全開で並んでいきました。そのままぶつかって、すごい衝撃がありました。でも僕の方が前に出ていたし、2人で外に出ていたんで、譲る必要もないと思いました。あそこで並んでなかったらチャンピオンを獲れてなかったと思います。

一年間支えてくれたチームに感謝しています。(エンジニアの)阿部さんも毎回毎回いいクルマを用意してくださって感謝しています。今回もぶつかった後は不安でしたが、後まで走り切ることができました。スタート前は思ったほど緊張はしませんでした。自分の番が回ってきたときは追う立場だったので「やるしかねえな」みたいな感じでしたし。天候のことなど、今年は難しいシーズンでしたが、それぞれの局面で常に正しい選択ができていました。皆さんの判断が完璧だったことが結果につながったと思うので、本当にチームに感謝です。

僕はSUPER GTが大好きです。こんなに接戦で、勝負強さを鍛えられるカテゴリーは世界的にもなかなかないと思うんです。来年は出られないと思うので、それが残念です。

 

 

 

 

 

 

GT500クラス・チームチャンピオン

No.37 LEXUS TEAM KeePer TOM'S

 

山田 淳 監督

「最後は優勝で終われたということを嬉しく思う」

昔一緒にF3を戦った2人(全日本F3で大嶋和也と山下健太のエンジニアだった)がドライバーチャンピオンとして隣にいる、というのがなんだか微妙な感じです。チャンピオン会見の場に来られたことを光栄に思っていますし、ドライバー、チームスタッフには非常に感謝しています。

開幕戦からいろんなレース展開がありましたが、最後は優勝で終われたということを嬉しく思っています。来年もがんばって、またチャンピオン会見に来たいと思います。

 

 

 

 

 

 

GT300クラス・ドライバーズチャンピオン

No.55 ARTA NSX GT3

 

高木 真一

「一戦もポイントを落とさずにチャンピオンを獲れたのが良かった」

昨日(福住)仁嶺が予選ですごくがんばってくれて、今日のレースを5番手からスタートできたことが大きかったと思っています。それによって前の方の集団でレースをすることができました。僕自身のペースはそこそこ良かったと思いますが、ちょっと攻めたクルマ造りをしてしまって、オーバーステア気味のセッティングにしたことで、仁嶺のスティントではタイヤカスに苦しめられる状況にしてしまいました。それは僕のミスで、彼には申し訳ないと思います。そんな中で仁嶺はがんばってくれて、4位で終わることができました。表彰台には上がれなかったけど、シリーズチャンピオンという大きな結果を得ることができました。

17年ぶりにチャンピオンを獲れたことについては、(チーム監督の鈴木)亜久里さんや土屋(圭市)さん、そしてスポンサーのオートバックスさんのおかげだと思います。本当に感謝しかありません。

今年は車両がNSX GT3になって、フロントタイヤのサイズが少し小さくなったんですが、それをどう活かすか、本当に手探りの状態で開幕を迎えたんです。でも、その中で一戦も(ポイントを)落とさずにチャンピオンを獲れたのが良かったですね。NSX GT3はオールマイティなクルマだったし、ブリヂストンさんも良いタイヤを次々に持ってきてくださいました。仁嶺も初めてのシーズンにもかかわらず、鋭い走りとびっくりするようなタイムをたびたび出してきていました。GT500に抜かれながらの難しいレースでもしっかり視野を広げてぶつからずに安定したタイムを出していたのが素晴らしいと思いました。

 

福住 仁嶺

「高木さんが泣いていて、もらい泣きしそうになりました」

ルーキーシーズンでしたが、(監督の)亜久里さんはじめチームの皆さん、高木(真一)さんのおかげでチャンピオンシップを争うことができました。最終戦を迎えた時点で14.5ポイントのリードというのは大きく思えますが、(チームが)昨年は12ポイント差を逆転されているので、怖いというか不安でいっぱいでした。

今回のレースはペースが良くなくて、いっぱいいっぱいの状態でしたが、亜久里さんの怒った顔を見たくなかったので最後までがんばりました。(前戦の)SUGOで優勝したときは誰も迎えてくれなくて寂しい思いをしましたが(笑)、今回は高木さんが待っていてくださって、しかも泣いていたのでもらい泣きしそうになりました。本当に亜久里さんや応援していただいている皆さんに感謝しています。

参戦初年度で分からないことだらけでしたが、高木さんからいろんなアドバイスをいただきました。いつも的確な指摘で、本当に教え方のうまい方だなと思いました。

 

 

 

 

 

 

GT300クラス・チームチャンピオン

No.55 ARTA

 

鈴木 亜久里 監督

「また来年もチャンピオン会見に来られるように、これからもがんばります」

皆さんお疲れ様でした。去年は(タイトルを逃して)悔しい思いをして帰ったのが忘れられませんでした。今年はクルマもNSX GT3に代えて、(高木)真一が福住(仁嶺)をうまくコントロールしてくれて、一年間1点もポイントを落とさなかった。全部のレースを完走して、ポイントを獲ってくれたことが大きかったです。去年はいいレースとダメなレースの差が激しかったですからね。

福住も今まで一度もハコ(ツーリングカー)のレースをしたことがないのに、ここまで上手く乗れたのは、真一が上手く引っ張ってくれたからだと思います。ほんとうにいいコンビだったなと思います。福住が走っているのを見ると、いつもなんだか胃が痛くなっちゃうんですよね。でも終わってみると「大丈夫ですよ」って本人はけろっとしている。彼の場合はこれから長いレース人生があるんで、どんどんステップアップしてってもらいたい。

ARTAとしては(GT300クラスで)17年ぶりにチャンピオンを獲れましたが、そのチャンピオン争いをしたのが17年前に真一とパートナーを組んでいた新田(守男)だというのがね。17年前から(僕らのチームは)いいドライバーを選んでいたと思ったね(笑)。2人がおじさんたちの代表みたいにがんばっていいレースをしてくれたんで、また来年もがんばって、またチャンピオン会見に来られるように、僕らのこれからもがんばります。

 

 

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