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2019.11.12
【GT500車両開発テスト】2020年型GT500車両の3車種が富士でテスト走行を行う

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2019年シーズン最終戦の興奮も冷めやらない11月11日、静岡県・富士スピードウェイで2020年GT500車両開発テストが実施され、午前と午後の2回セッションが行われた。

 

 

■午前の走行開始から3車種が順調にテスト走行を重ねる

この日、富士スピードウェイに持ち込まれたのは、先日の最終戦もてぎでもお披露目されたGT500クラスに参戦する3メーカーの2020年モデルのGT500車両の3台。6番ピットにHondaが陣取り、No.99 Honda NSX-GTを収める。そして、9番ピットにTOYOTA GAZOO RacingのNo.90 TOYOTA GR Supra、11番ピットにはNISSAN/NISMOのNo.230 NISSAN GT-R NISMO GT500と、3メーカーの3車が比較的近いピットを使用。テスト初日は早朝から各ピットにそれぞれ30〜40名ほどのスタッフが詰めており、各陣営の参戦チームのエンジニアたちの姿も確認できた。No.90 GR Supra、No.99 NSX-GTは共にブリヂストンタイヤを、No.230 GT-Rはミシュランタイヤを装着。
 

走行開始の午前9時直前には、ピットロードに各車両が現れ、GT-R、GR Supra、NSX-GTの順で3車がコースイン。この日、サーキット最寄りの御殿場市内は朝から好天に恵まれていたが、富士スピードウェイの上空には雲がかかっており、朝まで降った雨もあって午前の走行はウエット路面でスタート。各チームともにテストメニューをこなしていく中、開始から40分を過ぎるとまぶしい陽光がコース上を照らし始め、路面は徐々に乾き始めていく。

午前中の2時間のセッションでのベストタイムは、セッション終了まで10分を切ったところでNo.90 GR Supraが出した1分29秒台。No.230 GT-Rはセッション最多の40周を走行、No.99 NSX-GTは37周の走行を行なった。

 

No.90 TOYOTA GR Supra

 

No.230 NISSAN GT-R NISMO GT500

 

No.99 Honda NSX-GT
 

 

■午後は完全なウエット路面となり今日のテストは短縮して終了に

午後1時半ころから、朝と同様に上空を雨雲が覆い、路面は再びウエットとなってしまう。セッションが始まり各車コースインするが、路面コンディションは一気に悪化し、水煙が上がるほどのウエット路面へと変わってしまった。その後、雨はひどくなる一方で、予定していた午後2時から4時まで予定されていた午後の走行枠は、午後3時までの1時間で終了となった。午後のウエットでの走行でのベストタイムは、No.230 GT-Rが記録した1分43秒台だった。

 

2020年にデビューするGR Supraの開発を担当するTRDの清水信太郎エンジニアは「ここまで2回のテストを終えていますが、3回目の今回は空力パーツを持ち込んで、それらの評価を中心に、ECU(エンジン制御ユニット)の適合も取っていくという状態です。(今後に)耐久性やタイヤのマッチングも見なければならないですし、まだ進捗としては3割くらいでしょうか?」と、まだまだやることがあると語る。

 

 

 

 

NISSAN系チーム総監督を務めるNISMOの松村基宏氏は、来季のGT-R NISMO GT500の状況を次のように説明した。「空力の確認やエンジンン、細かいところを調べながら合わせていくことをしています。今やらなきゃいけないことをひたすらやっていくといったところですね。今回の車両は制御系がこれまでのものと全然違っていて、ドライバーからは操作がしにくい、という意見をもらっているので、ここを早めに修正していく予定です」

 

 

 

 

HondaのSUPER GTプロジェクトリーダを務める佐伯昌浩氏は「朝はダンプ路面(ウエットとドライの路面が混じる状態)だったのであまり有効な時間はなかったのですが、(データの)計測などを中心にテストを進めました。ま、今回のテストは順調にスタートを切れたというところだと思います。それも使って、空力テストを中心に進めていきます」と、今日の状況と、大きく変わったNSX-GTのテストについて説明してくれた。

 

 

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