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Race Report
2019.11.22
【特別交流戦:公式練習 1】午前の公式練習は雨。リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rがトップタイムに

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SUPER GT × DTM 特別交流戦:公式練習 1 レビュー

ファン待望のSUPER GTのGT500クラスのマシン15台とDTM(ドイツツーリングカー選手権)のマシン7台が参戦する「AUTOBACS 45th Anniversary presents SUPER GT×DTM 特別交流戦」が、富士スピードウェイでついに開幕した。初日の11月22日(木)は練習日。この日最初の走行は、GT500マシン全車が走るタイヤテストだ。今回の特別交流戦では、GT500各車もDTMが使用するハンコックタイヤを使用するため、ドライバーの習熟とマシンセッテクングを行う時間となる。前日も午前と午後に各45分間のタイヤテストが設けられており、この日も同じくGT500マシンのみの45分間のセッションが午前と午後の2回行われる。

 

 

■午前は雨。GT500タイヤテストではKeePer TOM'S LC500が最速を記録

前日は好天に恵まれ、路面はドライコンディションだったが、この日は朝から雨。午前8時15分からスタートしたこのセッションは完全にウエット路面となった。気温も低く9度台、路面温度はようやく10度を越えた状況。滑りやすい路面コンディションだけに、コースアウトするマシンも何台か見受けられたが、各車はレインタイヤの手応えを確認すべく集会を重ねていく。

ドライ路面だった昨日のタイヤテストでは、No.37 KeePer TOM'S LC500が1分30秒376のタイムでトップを記録している。雨となった今日午前は、終始No.64 Modulo Epson NSX-GT(牧野任祐)、No.19 WedsSport ADVAN LC500(坪井翔)、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(ヤン・マーデンボロー)、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(中嶋大祐)が上位に名を連ねていた。

終了間際に各車が立て続けに1分50秒を切るタイム更新。最終的には、24号車が1分48秒486でトップタイム。2番手は64号車で1分48秒503、そしてNo.37 KeePer TOM'S LC500(平川亮)が1分48秒684で3番手という結果となった。

 

 

 

■公式練習でDTM勢のアウディ99号車が好調!だが終盤にGT500勢が上回る

続いて、DTMマシンも加わっての公式練習1回目が午前10時5分から行われる予定だったが、霧に夜視界不良でスタートは25分遅れて午前10時30分となった。このため走行後にインディスタート(※)練習はキャンセルとなった。

※交流戦でのレースのスタートはDTMのスタンディングスタートでも、SUPER GTのローリングスタートでもなく、DTMで再スタート時に使用される“インディ”式のスタートが採用された。これはアメリカのインディシリーズで使用されるもので、ローリング方式と同様に2台ずつ並んで走りながらスタートするが、より間隔の詰まった密集となり、その際のスピードもやや遅めになる。

 

 

この公式練習では15台のGT500マシンと7台のDTMマシン、計22台が走行。路面状況は、タイヤテスト時と変わらず、雨がしとしとと降り続ける状況だ。このため、またしても各所でコースアウトが頻発。No.11 BMW M4 DTM(マルコ・ヴィットマン)もコースアウトを喫して、足回りにダメージを負ってしまう。これで11号車はこの後の走行をすることなく終了した。
セッション開始10分で、まずリーダーボードのトップにはNo.99 Akrapovic Audi RS 5 DTM(マイク・ロッケンフェラー)とNo.28 BMC Airfilter Audi RS 5 DTM(ロイック・デュバル)とDTMの2台が並ぶ。

12分経過時点で、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀)が300Rを立ち上がったところでクラッシュ。マシンのリアを大きく壊してしまって、赤旗となり走行は中断となった。15分後に、残り15分で走行が再開。ここで各車がグッとタイムが上がってくる。

 

 

トップタイムはNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(ヤン・マーデンボロー)で1分47秒733。続く2番手にNo.37 KeePer TOM'S LC500(ニック・キャシディ/1分48秒670)、そしてNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/1分48秒936)のGT500勢が上位に出る。対して、DTM勢ではアウディの99号車が1分49秒114で4番手。BMW勢では、No.00 BMW M4 DTM(小林可夢偉/1分53秒025)の17番手が最上位となる。

この後、更なるタイムアップが期待されたが、再び霧が深くなり、午前11時8分に再び赤旗中断。結局そのまま午前の走行は終了となった。

 

 

 

GT500クラス・トップタイム(総合1番手)

ヤン・マーデンボロー(No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R)

「僕らの本来のスピードをしっかりとアピールできた」

 

とにかく滑りやすいコンディションでした。その中でチームがうまくセットアップを進めてくれたおかげでいいタイムが出ました。クルマのセッティングが順調に進んだこともあり、同じタイヤを装着した状態でライバルたちとしっかり戦えるポジションにつけているので、とても楽しみです。僕らの本来のスピードをしっかりとアピールできたと思います。今のようなウエットコンディションがレースウィーク中も続くようであれば、そのままいい戦いができると思うし、いいイメージのまま走ることができるのではないでしょうか。

はじめて装着したハンコックタイヤの一番の印象としては、タイヤグリップのピークがSUPER GT(のタイヤ)と違うなと思いました。ハンコックならではのいいフィーリングも感じることができました。タイヤが滑り出したときのフィーリングも違いましたが、ただ、それぞれ(のタイヤ)の特性があると受け止めています。耐久性に関しては未知数ですが、この先のセッションをしっかりと走ることで特性をいち早く理解できたらと思います。交流戦の参戦に向けて普段とは異なるアプローチをしているし、新たに変更を加えたり、とその内容も楽しみながら戦いたいと思っています。

 

 

DTM・トップタイム(総合4番手)

マイク・ロッケンフェラー(No.99 Akrapovič Audi RS 5 DTM)

「ウエットタイヤでの経験値がある分、タイムも出た」

 

難しいコンディションでの走行になりました。(コースを熟知する)SUPER GTの車両ですらクラッシュしたくらいです。彼らにとってはタイヤメーカーも違うし、これだけ滑りやすい状況であればコントロールするのが大変だと思います。その中、確かに僕らは富士が初めてでも、ウエットタイヤでの経験値がある分、タイムが出たんでしょう。雨が少なくなってさらにタイムアップしていこうと思ったら、今度は霧が出てしまいました。結局赤旗のまま終わってしまったのですが、このセッションでのクルマの状態はまずまずといったところです。

ついにこのすばらしいドリームレースが実現しましたが、どのドライバー、チームに限らず、レースファンにとっても今後の展開においてさらに期待が広がるものと思っています。まずはこの週末にいいレースをお見せすることで応えられたらと思います。残念ながら天気は週末にかけてあまり優れないようですが、ファンの皆さんの前で少しでもいい状況で走れたらいいですね。

ここでは天気が良ければ、走りながら富士山を見ることができると聞いていたのですが、今日は見られずに残念です。(GT500でも走っていた)ロイック(・デュバル)が、「もしレースウィークの最初に富士山が見られなかったら、その週末ずっと見られないと思うよ」と言っていたので、余計に残念。とはいえ、僕にとって初めての日本ですから、色々と楽しんでいますよ。

 

 

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