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2020.03.14
【公式テスト岡山・1日目】KEIHIN NSX-GTが終盤に最速タイム!GT300はHitotsuyama Audi R8 LMSがトップに

【公式テスト岡山・1日目】KEIHIN NSX-GTが終盤に最速タイム!GT300はHitotsuyama Audi R8 LMSがトップにの画像

公式テスト・岡山国際サーキット 3月14日(土)

2020 AUTOBACS SUPER GTシリーズの開幕戦・岡山(4/11、12開催)を前にした3月14日、今年最初のSUPER GT公式テストが岡山国際サーキットでスタート。この日は午前と午後に、それぞれ約2時間ずつの走行が行われた。新型コロナウィルスの影響で岡山国際サーキットのファン感謝デーが中止となり、無観客での開催となったこの公式テスト。しかも路面状況もウエットの時間が多く、決して良いコンディションとは言えなかったが、4月の開幕戦に向けて各チームとも精力的に走り込んだ。

 

◎走行1回目 10:00-12:00
 天気/雨>曇り 路面/ウエット
 気温/8~13℃ 路面温度/13~17℃(開始時は8℃/13℃)

◎走行2回目 14:00-16:40(ラストに各クラスが10分の専有走行)
 天気/曇り 路面/ドライ>ウエット
 気温/9~10℃ 路面温度/12~14℃(開始時は10/14℃)

 

 

午前はARTA NSX-GTとKEIHIN NSX-GTがリードし、NSX-GTがワン・ツー

 岡山国際サーキットは、このシーズンオフにコースの改修を行っている。2コーナーに2輪用のシケインが設けられ、モスSの外側のランオフエリアが拡大され、安全性が高まっている。もちろん、各ドライバー達はそれらを確認する意味もあり、早々にコースインしていく。だが、未明に降り出した弱い雨のためにコースは完全ウエットコンディション。午前10時に1回目の走行が始まったころには細かい雨が降っていたが、15分ほどで上がりコースは徐々に水量が減っていった。GT500クラスは今季レギュラーの15台に加え、NISMOのテスト車両(230号車)が参加した。

 

 セッション1開始から1時間が経過したころから薄日も射して気温、路面温度共に上がる。コースも所によっては走行ラインが乾いてくる。開始当初1分29秒台だったタイムも1分25秒台にアップするも、各車はウエットタイヤのまま周回を重ねた。

 

 1回目の走行も終盤、残り15分となってドライ路面用のスリックタイヤを装着したNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴)の平峰が1分19秒台に大きくタイムアップ。他のチームもスリックタイヤに交換しての走行になった。ここでNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)の野尻が1分19秒202のトップタイムをマーク。No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)のバゲットも1分19秒638で続く。そして、NSX-GTの2台がワン・ツーのまま1回目の走行は終了した。3番手はNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rの1分19秒658、4番手はNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)の1分20秒446と続いた。

 

 

午後はKEIHIN NSX-GTがトップタイム。3番手にau TOM’S GR Supraがつける

 2時間のインターバルを挟んで、14時からセッション2が始まった。インターバルの間に弱い雨がコースを濡らしたが、セッションの開始直前に雨は上がる。14時30分から15分間、今季からSUPER GTに導入されるFCY(フルコースイエロー)の訓練が行われた。FCYは海外のGTレースなどで導入され、アクシデントが起きた際に全車が速度を落として安全を保つシステムで、SUPER GTでは速度の上限が80km/hとなっている。

 

 

 開始から1時間10分を過ぎて、コースもラインができるくらいに乾いてきた。15時17分、No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)の山本が1分19秒411と1分20秒台を切ってくる。15時28分には午後のセッション2回目の赤旗中断。No.6 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗/堤 優威)の小高がクラッシュして、フロントを壊してしまった。チームは明日の走行に間に合わせるため、そのまま修復作業に入った。
 2時間を経過した直後にNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)のフェネストラズが1分18秒950と18秒台に入れる。その直後、今度はNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)のクインタレッリが1分18秒942でタイムを更新した。

 

 今季からGR SupraをGT500クラスに投入するTOYOTA GAZOO Racing。マシン開発を担当するトヨタカスタマイジング&ディベロップメントの湯浅和基車両開発部長は「雨でウエットコンディションでしたから、走ったタイミングなどでトップタイムは変わっています。NSX-GTが速いことは想定内です。前回のタイヤテストでも速かったですから。(GT500の)GR Supraは大きなトラブルもなく各車走っていますので、問題はありません。明日は晴れてくれることに期待したいですね」と語った。

 

 16時30分から10分間はGT500クラスの専有走行となる。ここで各車タイムアタックを行ったが、終盤に唯一1分17秒台となる1分17秒850をマークしたNo.17 KEIHIN NSX-GTのバゲットがトップタイム。No.8 ARTA NSX-GTの野尻が1分18秒147で2番手となり、午前に続いてNSX-GTのワン・ツーに。3番手には1分21秒785を記録したフェネストラズのNo.36 au TOM'S GR Supraが続いた。NISSAN GT-R NISMO GT500勢のトップは8番手のNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)だった。

 

 

 

 

GT300はHitotsuyama Audi R8 LMSのミースが初めての岡山でトップタイム

 GT300クラスでは午前、セッション1はNo.88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/アンドレ・クート/手塚祐弥)が1分27秒086でトップ。2番手はNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(クリストファー・ミース/川端伸太朗)で1分27秒209、3番手はNo.9 PACIFIC NAC D'station Vantage GT3(藤井誠暢)だった。なお、セッション1では赤旗中断が3回あったが、大きなアクシデントはなく、いずれも10分程度の中断だった。

 

 

 午後のセッション2は、GT300クラス専有走行となる16時20分からの10分間で動く。ここでNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)の阪口が1分27秒745でトップに立つが、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMSのミースがそれを上回る1分27秒209をマーク。3番手は1分29秒680のNo.2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)だった。

 

 

 

 

 

GT500クラス・トップタイム

ベルトラン・バゲット(No.17 KEIHIN NSX-GT)

テストであってもトップタイムというのはすごく良いことですし、とてもハッピーです。ただ他のチームはタイヤや燃料量等どんなテストをやっているのかは分かりません。クルマのフィーリングは完全に満足しているわけではありませんので、まだ改善するところはあります。高速コーナーでもっと速く走れるはずですし、セッティングはまだ考えているところです。今年のNSX-GTはエンジンの位置を変えましたが、Hondaのスタッフは良い仕事をしてくれました。今年最初のテストでトップをとったことで、良いスタートが切れました。順調に開発は進んでいます。明日も前に進めるよう、Hondaやチーム、塚越広大選手、ブリヂストンタイヤと共にチャンピオンを目標にがんばります。

 

GT300クラス・トップタイム

クリストファー・ミース(No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS)

初めてのサーキット、初めてのチーム、初めてのタイヤ、不安はたくさんありましたが、最高の結果が残せました。最初の公式テストでトップを取ったということは、良いスタートが切れたと思います。SUPER GTに参加することになってシミュレーターで日本のコースを走る練習をたくさんやってきました。もちろん、がんばろうとは思っていましたが、すべてが新しい経験でしたから、不安もありました。でもトップタイムとは思ってもいませんでした。チームにとっても良い結果になりました。チームは2016年以来優勝から遠ざかっているそうなので、今年は勝つことが大きな目標です。SUPER GTは他のGT3のレースと違ってGT500との混走ですし、言葉も違いますし、予想以上に環境が違いますが、1年を通してがんばります。

 

 

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