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2020.06.28
【公式テスト富士・2日目セッション4】最後はドライ路面でARTA NSX-GTがトップ!GT300はSUBARU BRZ R&D SPORTが首位に

【公式テスト富士・2日目セッション4】最後はドライ路面でARTA NSX-GTがトップ!GT300はSUBARU BRZ R&D SPORTが首位にの画像

公式テスト・富士スピードウェイ 6月28日(日)

2020 AUTOBACS SUPER GTの公式テスト富士は、6月28日(日)午後の走行(セッション4)を行い、2日間にわたるテストを締めくくった。午前は強い雨に見舞われた富士スピードウェイだが、午後には止んで路面コンディションが少しずつ好転。ドライの路面に変化していく中での走行となった。それでも各チームは開幕戦富士(7/18、19)に向け、精力的にテストメニューを消化していた。

 

◎走行4回目 14:20-16:25
 天気/曇り 路面/ドライ
 気温/路面温度 22度/26度(スタート時)、21度/24度(終盤)

 

 

■ラストにARTA NSX-GTの野尻が逆転も上位はNSX-GTとGR Supraが拮抗!

 2日間にわたる公式テスト富士も、いよいよこのセッション4が最後の走行になる。この28日は朝から強い雨が降り、午前のセッション3の路面はウエットコンディション。その後に雨は上がって、セッション4までのインターバルの間に路面は少しずつ乾いていく。

 

 午後2時20分の開始時には、所々濡れている路面もあったが、ほとんどのチームがドライ路面用のスリックタイヤを履いてコースイン。しかし、開始からわずか3分というところで、No.31 TOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)の中山がトヨペット100Rコーナーのアウト側にクラッシュ。リアを壊して走行不能となり、回収のために赤旗中断となった。

 

 

 走行再開は午後2時35分。しかし直後の午後2時39分。No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹)の大湯がアドバンコーナー進入のイン側のランオフエリアにマシンを止める。これで再度の赤旗になる。この2回の中断で、当初午後2時30分から予定されたFCY(フルコースイエロー)およびセーフティカー(SC)のシミュレーションは、走行の最後(午後4時25分)に変更された。

 

 その後、大きなアクシデントはなくセッションは進む。GT500クラスではコンディションの好転とともに、徐々にタイムアップ。その中、セッション2、3でトップタイムをマークしたNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)の牧野が1分28秒282を記録して首位に浮上した。

 

 残り時間20分で、このタイムを書き替える1分28秒192を記録したのはNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)の平川。最後までこれを上回る者は現れないかと思われた。だがFCY/SCシミュレーションの直前、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)の野尻が1分28秒059を記録してトップを奪う。時間的にもタイム更新は難しく、No.8 ARTA NSX-GTが首位でセッション4を締めくくった。

 

 2番手にはNo.37 KeePer TOM'S GR Supraが続き、No.100 RAYBRIG NSX-GTが3番手。4、5番手はNo.14 WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔)の大嶋、No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京)の笹原と、上位はNSX-GTとGR Supraが交互に続いた。NISSAN GT-R NISMO GT500勢では、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)の松田が9番手のタイムを出している。

 

 

 

 

■GT300上位は終盤タイムアップ。SUBARU BRZ R&D SPORTが2日間の最速に!

 GT300クラスでは、路面コンディションが好転するとともにNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)の吉田が1分37秒954という好タイムをマーク。しばらくタイミングモニターのトップを守っていたが、開始から1時間30分が過ぎると、タイムアップするマシンが多く現れる。

 

 

 開始から1時間34分で、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)の山内が、前日のクラス総合トップを上回る1分37秒379を記録。さらにNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)の片岡が1分37秒669で続いた。序盤でトラブルがあったNo.55 ARTA NSX GT3は、修復後の終盤に大湯が1分37秒792で一時3番手までポジションを上げた。

 

 最終的にGT300クラスのトップはNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTという結果に。終盤、安田が1分37秒516を記録したNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)が2番手。No.4 グッドスマイル 初音ミク AMGも片岡が最後にタイムアップして3番手に滑り込んだ。

 

   

 

 公式テスト富士の締めくくりは、FCYとSC走行のシミュレーション。訓練は大きな問題はなく整然と進行し、最後には霧が濃くなるも、無事に終了となった。

 

   

 

 これで2020 AUTOBACS SUPER GTは待望の開幕戦を待つのみ。その第1戦は7月18日(土)、19日(日)に富士スピードウェイで行われる。

 

 

GT500クラス・トップタイム

野尻智紀(No.8 ARTA NSX-GT)

テストとは言え、こうして2日間通して上位にいることができ、最後にトップタイムで終わることができたのは、開幕に向けて良い流れでテストを終えられたと思っています。チームの士気にも関わりますからね。
一方で順位としては上位にいられましたが、まだまだ改善したい点は残ってはいます。レースに向けてのドライビングでも、クルマの面でも同時進行でレベルを高くしていきたいと思っています。そういった内容においても、このテストで理解することができたので良かったです。
こういう結果でテストを終えられたので、開幕でスタートダッシュを決められるよう、第1戦までの時間を使って、しっかりいい準備をして、観ている皆さんに楽しいと思えるようなレースをしたいと思います。ぜひ応援よろしくお願いします!

 

GT500クラス・TOYOTA GR Supra GT500勢トップタイム(総合2位)

平川 亮(No.37 KeePer TOM'S GR Supra)

テスト1日目の終盤から比べると、かなり進歩を感じることができ、なんとか『最後にまとまったかな』という印象です。
公式テスト岡山から3ヶ月空きましたが、特に違和感もなくドライブすることもできましたし、この3ヶ月の間はドライビングシミュレーターやトレーニングを普段以上にできたので、その点では良かったことも多かったと思います。それと“これまでレースが普通にできている”ことに幸せを感じましたね。その点では、いろいろなものに感謝しながら、今回のテストに臨みました。
2020年は富士でのレースが増えたので、最初からいい結果を出さなければチャンピオンの可能性が少なくなると思っています。なので、開幕からいい結果を出したいです。NSX-GT勢が速いですが、僕たちはロングランでの自信もついてきたので、レースでの強さをみせたいと思います。2年間チャンピオンが獲れていないので、開幕戦の優勝、そしてチャンピオンを目指してがんばっていきたいと思います。

 

GT500クラス・NISSAN GT-R NISMO GT500勢トップタイム(総合9位)

ロニー・クインタレッリ(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)

僕たちはテスト1日目の午前中にクルマのチェックを行い、午後については予定していたタイヤテストをこなしました。タイヤについてはすごく順調に進められたと思います。2日目は、午前中はウエット路面で走りましたが、後半に雨量が減ってきたので、ウエットタイヤのテストを中心にこなしていきました。感触としては良かったと思います。
3月の公式テスト岡山から間が空き、その3ヶ月で(車両を)見直した面もあったのですが、すごくいい方向にいっていると思います。今回はタイヤテストが中心になっていて、セットアップについては、まだ完全にはできていませんが、方向性を理解できました。開幕までにもう少し詰めたいですね。
また、2日間トラブルもなく終えられたのは良かったです。ライバルがすごく速いですが、僕たちがもっているものをしっかりまとめて、上位陣と戦いたいと思っています。開幕戦の富士スピードウェイは、僕にとっても良い思い出が多いサーキットです。集中して準備をして、まずはシーズンに繋がるレースにしたいです。

 

GT500クラス・2019ドライバーチャンピオン(総合8位)

山下健太(No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

今回DENSO KOBELCO SARD GR Supraの第3ドライバーとして参加させていただきましたが、レーシングカーに乗ることも久々ですし、GT500をドライブするのも2019年の最終戦以来でしたね。
とにかくレーシングカーをドライブは、すごくひさしぶり。身体のリハビリにもなりましたね。こうしてドライブする機会を作っていただけてTOYOTAとSARDの皆さんに本当に感謝していますし、うれしいです。
GR Supra GT500に乗るのも初めてだったのですが、1日目の午後にたくさん乗らせていただいたおかげで、かなり慣れることができたと思っています。やはり(2019年までの)LEXUS LC500とは違いを感じました。簡単に言うと、GR Supraは“乗りやすい”クルマです。安定していますね。ただ、一発のタイムを出すには違った難しさがあるようにも感じました。

 

GT300クラス・トップタイム

山内英輝(No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT)

すごく良いテストになりました。2日間トラブルなく走ることができたのは、僕たちにとってすごく良い結果で、成長を感じることができました。ウエット路面では少し課題はありましたが、乾きはじめた路面で最後にトップタイムを獲れたことは、2日間の締めくくりとしては良かったと思います。
今回のテストでの周囲の状況(他チームのテスト内容)が分からないですが、今シーズンは富士のレースが増えた中、(その富士で)最後にトップタイムとなったのはいい流れですね。もちろんこれに満足せず、自分の走りもまだまだ攻めていきたいと思っています。

 

 

→ 【公式テスト富士】走行1回目

→ 【公式テスト富士】走行2回目/総合結果

→ 【公式テスト富士】走行3回目

→ 【公式テスト富士】走行4回目/総合結果

→ 【公式テスト富士】エントリーリスト

 

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