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2020.07.10
【開幕戦プレビュー】待望の2020シーズン開幕!好スタートを切るのは誰だ!?

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第1戦 富士スピードウェイ : プレビュー

新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月から延期となっていた2020 AUTOBACS SUPER GTの開幕戦がようやく間近に迫ってきた。7月18日(土・公式練習)、19日(日・公式予選/決勝)、舞台は富士スピードウェイで開催される『たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE』だ。ファンも待ちきれないだろうが、ドライバーやチームも心待ちの開幕戦だ。GT500クラスは3車種15台すべてが新型車。さらに期待の若手も増え、予想のつかない見ごたえあるレースになりそう。GT300クラスは、今年も多車種による激戦となるはず。待望の2020年シーズン初戦を制するのは、果たして誰になるだろうか!?

※上写真は昨年の第5戦富士/本文中の写真は今年の公式テスト富士

 

 

■開幕戦は日曜に予選と決勝の1デイ開催に。土曜は公式練習

 2020年の開幕戦は新型コロナウイルス感染防止の観点から、残念ながら無観客での開催となった。大会自体も7月18日(土)の午後に公式練習、19日(日)は午前に公式予選、午後に決勝レース(距離300km)となる。なおGT300の予選Q1は2組に分けて行う。A組が昨年のチームランキング1位No.55 ARTA NSX GT3から奇数順位の14台、B組は同2位のNo.96 K-tunes RC F GT3から奇数順位の15台となる。
 ファン目線でいえば、日曜朝から夕方まで丸一日をSUPER GTで楽しめる。チームからすれば、短時間で状況に合ったセットアップができるかが勝負どころとなるだろう。ドライバーには、いつも以上に緊張感の高い週末となる。またレースでは十分でないセットやタイヤ選択でも“俺が何とかする!”という意気込み、それを裏付けるテクニックがより問われる。テレビ観戦だからこそ、マシンの細かな挙動やライン取りを見極め、全体を見渡せる視線で、久しぶりのSUPER GTを楽しんでほしい。

 

 

 

■デビュー戦ながら安定感のあるGR Supra

 今シーズンのGT500クラスにはドイツツーリングカー選手権(DTM)との共通車両規則「CLASS1(クラス・ワン)」が採用されている。このCLASS1導入に併せて、3車種全15台が規則に沿った新車両に切り替わった。
 体制も改まったTOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、昨年5月に発売されたGR Supraをベース車としたGR Supra GT500を6チームに供給。ベース車両は変更となったが、GT500マシンとしては、2019チャンピオンカーのLEXUS LC500から多くのノウハウを受け継いだ正統進化型で、公式テスト富士でも確実な速さを示していた。
 2019ドライバーチャンピオンの大嶋和也は、新チームのTGR TEAM WAKO'S ROOKIEに移籍。頭角を現してきた若手の坪井翔をパートナーに迎え、No.14 WAKO'S 4CR GR Supraを駆る。公式テスト富士でも初日午前でトップタイムなど、連覇への実力は十分だ。また富士を得意とするNo.38 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明)も優勝候補。立川は先代スープラで戦った唯一のGT500現役ドライバーであり、最後のウィナー&タイトルホルダーでもある。GR Supraでの初勝利を、TOYOTAのホーム富士であげたいところだ。
 GT500ルーキードライバーではNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)の宮田とNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)のフェネストラズにも注目。なお、残念ながらNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraのヘイキ・コバライネンが出入国制限のために来日が叶わずに欠場。開幕戦で中山雄一と組むのは、もう一人の2019王者である山下健太だ。今季の彼は世界耐久選手権に専念の予定だったが、シリーズの再開がまだ先のため、39号車に乗る機会を得た。彼らも開幕戦のダークホースと言えよう。

 

   

 

 

■中身一新のNSX-GTはやはり速さがある

 NSX-GTは車種名こそ変わらないが、駆動レイアウトをMR(ミッドシップエンジン/リアドライブ)から、CLASS1規定に準拠したFR(フロントエンジン/リアドライブ)に変更した。マシン自体の特性が大きく変わりそうだが、昨年までと同じ感覚で走れるとドライバーには高評価を得ている。
 公式テスト富士でも初日総合と2日目午前のトップタイムをNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)が、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)は2日目総合トップと速さを示し、両車は開幕戦で本命視されている。またモータースポーツファンにはお馴染みの「レッドブル」がメインスポンサーとなってカラーリングを一新したNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京)も、SUPER GT初参戦の笹原の走りとともに注目だ。

 

   

 

 

■テストの不調を克服すればGT-Rも勝機はあり!

 公式テスト富士では、各車に同じトラブルが出てしまったGT-R NISMO GT500勢。新型車は正統進化モデルで、テスト初日の前半ではNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴)やNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が上位タイムを記録しており、戦闘力自体は遜色ないだろう。トラブル箇所の対策をして本来のエンジンパワーを発揮できれば、富士はGT-Rの得意なコースだけに勝機を見いだせるはずだ。

 

   

 

 

■テストはAMG GT3勢が好調もNSXやGT-R、BRZも侮れない!

 今季は14車種30台がシリーズエントリーしたGT300クラス。開幕戦はタイを本拠とするNo.35 arto RC F GT3が欠場となり、29台が参戦する。また、数人の外国籍ドライバーも欠場のため、GT300クラスの経験のある日本人がスポットで起用されている。
 新型車としては、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)で、GR SupraをベースとしたJAF-GT300車両だ。5200ccのV8エンジンを搭載したチームオリジナルだが、公式テスト富士の初日は総合8位、2日目はFIA-F4での優勝経験もある新人の川合が総合4位と速さを示しており、マシンもルーキーも要注意だ。そしてBMW M6 GT3が2年ぶりに参戦。しかもBMWカスタマーチームであるStudieが再び戻ってきた。さらに新規チームではNo.244 たかのこの湯 RC F GT3(久保凜太郎/三宅淳詞)、そしてNo.6 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)が参戦する。
 



  先の公式テスト富士から想像すると初日に総合2位、2日目は3位のNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)が本命視される。ベテラン2選手も片山右京監督もタイトル3年周期説を掲げて、今季は非常に前向きだ。同じメルセデス AMG GT3のNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)も好調の様子だ。
対して、国産GT勢ではテスト初日の最後のワンラップでトップタイムをマークしたNo.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/ジェイク・パーソンズ)や、昨年の王者であるNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹)も期待の存在。

 

   

 


 さらに2日目総合トップのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)には、今季こそGT300のタイトルをと期待が掛かる。昨年はタイトルを逃したNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)や、GT-R GT3のNo.10 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)とNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)、ドライバー一新のNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)もトップ争いに絡んできそうだ。
 

   

 

 モータースポーツファン待望の2020 AUTOBACS SUPER GTの開幕戦『たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE』は、昨年同様にJ SPORTSのレース中継(ライブ&再放送&オンデマンド)を、テレビ東京系のSUPER GTプラスでダイジェスト&レース裏話などを届けするので、ぜひ楽しみにしてほしい。

 

 

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