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2020.08.14
【第3戦プレビュー】舞台は難コース鈴鹿!今季を左右する真夏の激闘

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第3戦 鈴鹿サーキット : プレビュー

2020 AUTOBACS SUPER GT第3戦「SUZUKA GT 300km RACE」は、第2戦から2週間という短いインターバルとなるが、8月22日(土、予選)、23日(日、決勝)に鈴鹿サーキット(三重県)で開催される。長かった梅雨から一転、猛暑となっている8月、久々の“真夏の鈴鹿”となりそうだ。レース距離は300kmだが、世界的に知られる難コースだけに、まさにヒートアップしたバトルが展開されるだろう。ここまで2戦を終え、各チームもデータの蓄積が進み、マシンの状況や選手のコンビネーションも向上しているはず。序盤戦を出遅れたチームにとっては、巻き返しの大きなチャンスと言えよう。引き続き無観客での開催となるが、今季の流れを左右する重要な一戦となるだろう。

※上写真は昨年の第3戦鈴鹿

 

 

■NSX-GT勢はホームコース鈴鹿で連勝なるか!?

 今季はCLASS1規定に則ったフロントエンジンとなったHonda NSX-GT。オフのテストや開幕戦で速さを示してきたが、第2戦でNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)がライバルを引き離す快走で初優勝を果たした。この勢いをもって、Hondaのホームコースである鈴鹿に臨みたい。

 

 昨年までのNSX-GTは夏場に弱いと言われたが、フロントエンジンになったことで冷却系の不安も解消されたはず。前戦トップ争いをしながらノーポイントに終わってしまったNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)にとっては、ウェイトハンディも少ないだけに雪辱のチャンスだ。また、富士の連戦では思うような結果を残せなかったNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)もドライバー2人が鈴鹿を得意とするだけに、その照準は頂点に定められているはず。また、不安定な天候となればNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京)やNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)も侮れない存在になるだろう。

 

 

   

 

 

■好調のGR Supra勢はウェイトハンディを克服せよ

 開幕戦でトップ5を独占したTOYOTA GR Supra GT500だが、第2戦はNSX-GTの速さに勝利を逃した。だが終わってみれば連続2位のNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)を筆頭に4位までをGR Supra勢が占めており、レースでの強さを証明してみせた。
 その好調さはウェイトハンディに跳ね返ってくるが、それでも36号車や開幕戦優勝のNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)はしぶといレースで上位に、高温や悪天候でレースが荒れれば勝利をも狙ってくるだろう。また、ウェイトハンディの少ないNo.38 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明)やNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一)は、鈴鹿を勝つべきレースに定めているはずだ。

 

 

   

 

 

■前戦で光明が見えたGT-R勢!反転攻勢へ

 対して開幕前のテストでトラブルに見舞われて、開幕戦で今季型NISSAN GT-R NISMO GT500は真価を発揮できなかった。だが、第2戦ではNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴)が予選4位からレース中盤まで2、3番手を36号車などGR Supra勢と争った。ペナルティもあって結果こそ残らなかったが、反転への光明は見いだせたはず。

 

 

 この12号車をはじめ、鈴鹿を得意とするNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)も第3戦は上位争いに加わってきそう。さらに荒れたレースで近藤真彦監督が意表を突く作戦を繰りだせば、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R (高星明誠/ヤン・マーデンボロー)がトップを行くシーンがあるかもしれない。

 

   

 

 

■GT300は若手に注目!荒れればベテランの強みも

 GT300クラスでは予選Q1をA組/B組に分けた走行がドライバーにもファンにも好評だが、第3戦鈴鹿でも採用されることとなった。組分けは第2戦後のチームランキングで奇数がA組、偶数がB組で15台ずつとなる。
 第2戦では予選でも決勝でも安定した速さを示したNo.2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)がベテランドライバー2人の状況を読み切った走りで見事な逆転優勝を決めた。今季は2号車をはじめとするマザーシャシー勢や開幕戦優勝のNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)などJAF-GT300勢の活躍が目立つ。第3戦鈴鹿でも路面温度が高くなれば、車両の調整幅に勝るこれらのマシンが活躍しそうだ。その中でも第2戦にポールポジションを獲得したルーキーの小高を擁するNo.6 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗)や開幕戦3位の若手コンビ、No.5 マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号(坂口夏月/平木湧也)に注目したい。また、前戦2位のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)はウェイトハンディが重いが、鈴鹿を得意とするチームだけにレースでは侮れないだろう。

 

   

 

 FIA GT3勢では、前戦をタイヤトラブルによりノーポイントで終えたNo.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)が雪辱に燃えてきそう。また鈴鹿や夏のレースで活躍してきたNo.10 TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R(星野一樹/石川京侍)もダークホース的存在だ。そして先にも述べたが、今季は若手の活躍が目立つ。No.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上龍/ジェイク・パーソンズ)のパーソンズ、No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹)のルーキー大湯。そしてNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)の阪口は、前戦でスポット参戦ながらGT500デビューを経験し、さらなる飛躍をみせて、鈴鹿の連覇を狙う。もちろん開幕戦優勝の衝撃デビュー、52号車のルーキー川合もまだまだ驚きの走りを見せてくれそう。混戦のGT300クラスだけに、彼ら若手のアグレッシブな走りが局面を変えることもあるだろう。

 

   

 

 2020 AUTOBACS SUPER GTの流れを左右する第3戦『SUZUKA GT 300km RACE』は、残念ながら無観客での開催となる。だが、これまで同様にJ SPORTSのレース中継(ライブ&再放送&オンデマンド)、そしてテレビ東京系のSUPER GTプラスでダイジェスト&レース裏話などを届けする。サーキットの“熱気”は共有できないが、ファンの皆さんの熱い応援は必ず各ドライバーやチームに届く。モニター越しであっても、ぜひ大きな声援で後押ししてほしい。

 

 

第3戦 鈴鹿:エントリーリスト
第3戦 鈴鹿:レーススケジュール
第3戦 鈴鹿:GT300 Q1組分け

 

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