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2020.08.23
【GTA定例会見:Rd.3 鈴鹿】新型コロナウイルス禍の対応やGT300のタイヤ交換などの質問に坂東GTA代表が答える

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第3戦 鈴鹿サーキット:GTA定例記者会見

SUPER GTをプロモートしている株式会社GTアソシエイション(GTA)は、各大会において坂東正明代表による記者会見を開催している。今シーズン初めて鈴鹿サーキットを舞台にして行われる今回の決勝レースを前に、坂東GTA代表が日本モータースポーツ記者会(JMS)の代表質問や取材記者の質問に回答した。

なお、坂東代表は「開幕2戦では『たかのこのホテル』(オオノ開發株式会社/オオノ・アソシエーツ)様がラウンドパートナー(大会冠スポンサー)としてついてくださいましたが、今大会では『FUJIMAKI GROUP』(株式会社 F&Cホールディングス)様がラウンドパートナーとなってくださいました。SUPER GTは次戦の第4戦まではお客様をサーキットにお迎えすることができない無観客開催であるにもかかわらず、我々のレース開催にご理解くださりご支援いただけることになりました。シリーズパートナーのオートバックス様をはじめとするこれまでのSUPER GTのシリーズスポンサー各位のご支援があってこそですが、何かと苦しい状況の中で新規にスポンサーとなっていただけたことは本当にありがたく、大変心強く思っています」と各パートナーへの感謝の意を述べた。

 

 

■本年の新型コロナウイルス禍でのSUPER GT開催に際して、鈴鹿サーキットのある地方自治体とはどのようなやり取りがあったか教えてください。

坂東代表:
鈴鹿サーキットのある鈴鹿市との協議は、鈴鹿サーキットを運営されているモビリティランドさんが行ってくださっています。GTAとしては、鈴鹿市と直接やり取りをすることはありませんが、モビリティランドさんに必要な情報を提供させていただき、それを鈴鹿市に報告していただくという形をとっています。そこで報告される情報には、出場各チームに把握してもらいGTAに報告してもらっているチームスタッフ全員のこの数日中の宿泊や動向というものも含まれます。また、我々GTAが独自に作り上げた新型コロナウイルス感染症拡大防止に努めながらのレース開催のためのガイドラインとロードマップも自治体には伝えていただいています。鈴鹿市は「モータースポーツ都市」を宣言されておられる地方自治体ですので、とりわけご理解があると感じています。

なお、前回の第2戦までは各チームのサーキット入場許可人数を16名までとしていましたが、今大会から18名としています。また、無観客でのレース開催は次戦である第4戦ツインリンクもてぎまでは継続することを決めています。

 

 

■海外に住む外国人ドライバーが入国制限の影響を受けている状況がありますが、GTAとして行政にどのような働きかけを行っていますか? また、入国できなかった外国人ドライバーの代役として起用された若手ドライバーたちが活躍を見せていることについてどうお考えでしょうか?

坂東代表:
外国人ドライバーの入国については法務省へGTAから嘆願書を提出するという形でずっと働きかけを行っています。ただし、レーシングドライバーだからと特別扱いしていただけるわけではないのが実際のところです。もっとも、この8月5日から「“特段の事情”による入国・再入国」として入国制限が一部緩和されました。これを受けて過去2戦では入国できなかったNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraのヘイキ・コバライネン選手が今大会から出場できることになったのは喜ばしいです。彼のような外国人ドライバーは、母国を出てくるときにPCR検査を受けて陰性であることが確認された上で日本に入国し、その後の14日間の居場所で動向が確認できることが条件付けられています。また、GTAが現在すべてのサーキット入場者にお願いしているレース開催14日前からの連日の問診表提出などは同様に行ってもらうことになります。

代役ながらもGT500やGT300で起用されるチャンスをつかんだ若手ドライバーたちが速さを見せたことについては、すごく良いことだと思っています。彼らの多くがFIA-F4の出身ということで、FIA-F4というシリーズの価値が上がって成果が出てきたようにも感じています。

 

 

 

 

■第2戦富士でGT300クラスに導入された決勝レース中のタイヤ4本交換義務づけのルールについての評価、そして今回の第3戦鈴鹿ではタイヤ4本交換を義務づけないこととされた理由についてお聞かせください。

坂東代表:
第2戦でのタイヤ4本交換義務づけは安全性を考慮してのものでした。その後、タイヤメーカーとエントラントが話し合いをして、この第3戦が行われる夏の鈴鹿でタイヤ無交換に出るチームはないだろうということなどから、スポーツ部会で今回のレースでは4本交換の義務づけはないものとしました。

タイヤについては、安全性とともに、コストの問題、そして環境への配慮を考えながら、おもしろく見せられるレースを作り上げていかなければならないと考えています。SUPER GTは自由なタイヤ競争があることが魅力のひとつになっていますが、タイヤ競争が今後さらに白熱して過度なものになり、コストがより高騰するようであれば制限を加えることを考えます。もっとも、タイヤメーカーの開発費用に制限を掛けていくことは難しいですから、各レースへの持ち込みタイヤ本数の見直しなどによる手段を考えていくことになると思います。

 

 

■今シーズンこれまでのすべてのレースにおいて、GT300クラスでは予選Q1が2つのグループに分けて行われていますが、今後はサーキットのコース長に関係なくQ1での組分けを実施される予定でしょうか?

坂東代表:
GT300の予選組分けは、そもそもはスポーツランドSUGOのようにコース長が短いサーキットでも安全性からの要請によるものでした。それが、テレビなどを通じてレースをご覧になられているお客様の反応、そしてほぼ全てのチームがテレビに映るのでスポンサーへのアピールという点でありがたい、というエントラントからの声がありましたので、今シーズンは全レースでの予選組分けの実施を予定しています。

第4戦まではサポートレースがない大会となりますので、時間に比較的余裕があります。第5戦からはFIA-F4を併催していきますが、それでもスケジュール面をうまく調整して時間を作り出し、引き続き予選を2班に分けて行えるようにしていきたいと考えています。

 

 

■昨日の公式練習の後にFCY(フルコース・イエロー)のテストが行われましたが、その結果と評価をお聞かせください。

坂東代表:
ようやくシステムが稼働するようになった、という気持ちです。管制等はだいたいうまく行きました。各車両に搭載されたオンボードパネルと、管制からの無線にはタイムラグが生じているのですが、それがだいたい1秒以内には収まってきています。

 

検証を進めていかなければならないことはまだまだあります。GPSを使った車速の検査などはそのひとつです。また、鈴鹿サーキットは東西に長く、ヘアピンから西コースのパドックまでは管制から各車両への無線が届かないというサーキット特有の問題もあります。ただし、無線が届かないところでもオンボードパネルは機能しているので、そっちで判断してもらうといった手法を構築するなどして、来シーズンからのFCY導入へ向けて着実に進んでいきたいと思っています。

 

 

 

 

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