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Race Report
2020.09.13
Rd.4 決勝GT500:またも独走!No.17 KEIHIN NSX-GTが今季2勝目。塚越が地元で涙のゴール

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第4戦 ツインリンクもてぎ:決勝 GT500レビュー

2020 AUTOBACS SUPER GT第4戦『FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE』の決勝レースが9月13日午後、栃木県のツインリンクもてぎ(1周4,801m×63周)で行われた。GT500クラスはNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が第2戦富士と同様に独走で今季2勝目を挙げた。GT300クラスはタイヤ無交換作戦を決めたNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が予選13位から逆転優勝した。

 

□天候:曇り | コース:ドライ | 気温/路面温度 開始:27度/34度>中盤:27度/33度>終盤:24度/29度

 

 

■ポールのZENT GR SupraとKEIHIN NSX-GTが接近戦のトップ争い

 天候が心配された第4戦決勝だが、サーキット上空は雲が覆い尽くしているものの、雨の気配はない。コースはドライコンディション。所定の午後1時にフォーメーションラップがスタートし、その直前の気温は27度、路面温度は34度だった。

 

 レーススタートでトップに立ったのはポールシッターのNo.38 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明)の立川。しかし予選2位のNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)のバゲットは38号車の背後にピタリとつけてチャンスを窺う。予選5番手のNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹)の伊沢もスタートで3番手にジャンプアップ。2台のHonda NSX-GTが逃げる赤いTOYOTA GR Supra GT500を追いかけた。

 

 トップの38号車だが、明らかなリードを築くことができず、4周目に入ると64号車こそ徐々に遅れ始めたものの、38号車と17号車のテール・トゥ・ノーズでのトップ争いは激化する。そして8周目、ヘアピンで38号車がGT300クラスのマシンに詰まったところを、 17号車のバゲットは見逃さずにアウトから並ぶ。 そのまま抜いてトップに立った17号車は、38号車を一気に引き離しにかかり、翌周には1秒515までリードを広げてみせた。

 

 

 4番手をサイド・バイ・サイドで争うNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)の野 尻とNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋)の国本の2台。しかし 10周目のV字コーナー入り口でGT300クラスのNo.87 T-DASH ランボルギーニ GT3と8号 車と接触。そのままコーナーのインをショートカットするように弾かれた87号車とコーナー出口に差しかかった19号車が不幸にもクラッシュ。揃ってアウト側のグラベルで停止したため、セーフティカーが導入されることになった。

 

 これで17号車のリードは一旦失われてしまう。だが15周目にレースが再開されると再び17号車のバゲットがスパート。20周を消化した頃には2番手の38号車に4秒以上のリードを築き上げる。38号車も24周目には2秒強にまで詰め寄るが、17号車が25周目、38号車が27周目にピット作業を終えると、両者の差は4秒416に広がっていた。

 

 その後方では、No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/笹原右京)の武藤が3番手に上がっていた。予選7位の16号車は1周目に5番手、前を行く19号車のアクシデントもあって4番手、さらにペースの落ちた64号車も捉えて、ここまで上がったのだ。

 

 

■マージンが消えてもスピードは消えず!KEIHIN NSX-GTが完璧な逃げ切り

 62周のレースも後半に入るが、依然トップを快走するのは17号車の塚越。追い上げたい2番手の38号車の石浦にまったく付け入る隙を与えずに周回を重ねていく。

 

 44周目には6番手のNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)の関口をパッシングしようとしたNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)のキャシディが接触するアクシデントが発生。2台は止まることはなかったが、コース上にパーツが脱落したために、46周目から2度目のセーフティカーとなった。

 

 この時、トップの17号車は38号車に対して10秒程のマージンを持っていたが、これでリセット。38号車に逆転のチャンスが巡ってきたかに思えたが、51周目にレースが再開されるや再び17号車の塚越は猛スパート。38号車は、そのペースについて行けなかった。

 

 No.17 KEIHIN NSX-GTは、最後は2番手に7秒796もの大差をつけてフィニッシュ。第2戦富士に続いて今季2勝目を挙げた。マシンを降りた塚越の目に第2戦の優勝時にはない涙が。栃木県今市に生まれ、ツインリンクもてぎは地元であり、Hondaのサーキットであるにもかかわらず、ここで結果が残せていないだけに感極まるものがあったのだろう。

 

 

 2位はNo.38 ZENT GR Supra、3位はNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTと共に今季初の表彰台だ。またNISSAN GT-R NISMO GT500勢の最上位は、No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(平手晃平/千代勝正)の7位だった。

 

 今季2勝目を挙げたNo.17 塚越/バゲット組は、ドライバーズポイントを43に伸ばしてランキングのトップとなる。同2位はNo.36 関口/フェネストラズ組、同3位は決勝6位となったNo.37 KeePer TOM'S GR Supraの平川/キャシディ組と続いている。

 

 

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