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Race Report
2020.09.13
Race Day Report : 第4戦 決勝日レポート Part4

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【Catch Up 04】
GT300今季初優勝を飾ったK2 R&D LEON RACING 黒澤治樹監督に聞く

 

 

第1戦6位、第2戦4位、第3戦6位、そして今回の第4戦では優勝。混戦模様のGT300クラスの中でひときわ高値安定のリザルトを並べてきたNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)。今大会には57kgのウェイトハンディでの出場で、予選は13位でしたが、決勝ではタイヤ無交換作戦を取った上に最後までペースを崩すことなく走り切って勝利をつかむという戦いを披露しました。そんなNo.65 LEON PYRAMID AMGを走らせるK2 R&D LEON RACINGの黒澤治樹監督に決勝レースの直後にお話を伺いました。

 

 

「今度は監督としても金を獲りたい」

 

・会心の内容のレースだったのではないでしょうか?
もてぎはウチのチームが得意としてきているコースで、一昨年チャンピオンを勝って決めたのもここでした。基本的にメルセデス AMG GT3に合っているということがあると思います。だから今回も、特にここに照準を合わせてきたというわけではないんですけど、良いレースをすることができました。まぁ、最後のSC(セーフティカー)ラン後の10周ちょっとの間はピリピリしていましたけど、でもドライバーを信じていますし、そもそもスタッフが良いクルマを作ってきてくれたし、ブリヂストンさんが良いタイヤを作ってきてくれていましたから、最後まで絶対にやり切れると信じていました。そのとおりになって良かったです。

 

・タイヤ無交換で行かれましたね?
そういうことを想定したテストをやってきていましたし、それを踏まえてブリヂストンさんとコミュニケーションを取って、無交換でいけるという計算でした。そしてピットストップのときにタイヤの状態をチェックし、問題ないということで決行しました。メルセデス AMG GT3はコーナーで稼ぐクルマなので、コース上でのバトルでバンバン抜いていけるわけではないですから、勝つにはこういう作戦を採る必要があるんですね。

 

・今回の優勝でトップと1点差のランキング2位に浮上されました。
ここまでウチは取りこぼしはひとつもなく来ていて、そして今回勝つことができました。2018年も取りこぼしがなかったことがチャンピオンにつながっています。なので、この先もミスをしないで、このレベルをキープして戦っていけるように頑張ります。 

 

・ところで、黒澤さんは昨シーズンの途中からドライバーを兼任されることは止めて監督業に専念されていますね?
このチームもメンテナンスの工場も僕の会社でやっていて、その運営も自分でしています。「強いチームを作る」「日本一のチームを作る」というのが、チームオーナー(遠藤大介氏)と一緒にチームを作った僕の目標で、今はとにかくその目標に向かっています。だから、レーシングドライバーとして走ることに後ろ髪を引かれるような思いは今はまったくないです。2018年にチャンピオンを獲って「レーシングドライバーとして、やり切った」という思いもあるので。

 

昔、ヤワラちゃん(元柔道金メダリストの谷亮子氏)が「ママになっても金」と言っていましたけど、僕は選手として金を獲ったんだから、今度は監督になっても金を獲りたい。そういう新たな目標に突き進んでいるところです。

 

 

 

 

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【Catch Up 05】
TEAM Red Bull MUGEN、今季初表彰台

 

 

今シーズンからNo.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTに施された、”レッドブル”カラーリング。F1で使用されているものと同じ「Red Bull Racingカラー」を用いているというその車両は、ファン注目の一台でもあります。チームドライバーは、武藤英紀、笹原右京両選手。コンビ結成1年目のふたりが戦いを重ねる中、ついに今大会で3位表彰台を獲得しました。チームをまとめるTEAM Red Bull MUGENの中野信治監督のコメントをご紹介します。

 

 

 

 

TEAM Red Bull MUGEN
中野信治監督
「チームの力をうまく結集してベストな戦いができるようにがんばっていきたい」

 

・武藤、笹原コンビでの初表彰台となりました。
いやぁもう今日のレースはひとえにチーム全員のがんばりの結果だと思うので、みんなに感謝したいです。苦しい時間がずっと続いていたので、そういう意味でも今日ここで結果を残せたのは監督として、ほっとしたというのが一番ですね。素直にそう思います。

 

・ルーキーである笹原選手の活躍をどう見守りましたか?
(笹原)右京に関しては、今年から(SUPER GTに参戦)なので、色んなことを吸収しながらの戦いにはなっているのですが、僕自身が予想していたとおりです。予想した以上でも以下でもなく、ね。吸収するスピードが早く、やるべきことを自分で理解した上で実行に移しています。僕自身の中にある”これくらいは行ってほしい”、”こういう走りをしてほしい”という彼に対するライン(期待値)をきちんと超えてきてくれています。そこはもう、開幕前から僕の中では合格点(を与えている部分)です。

 

今日も決勝でのプレッシャーがあったと思うのですが、ミスなくルーキーとは思えないような安定感ある走りをしていました。最後のセーフティカー明けも、GT300クラスの車両が絡んだ状況でもうまく走っていました。これまで彼もなかなか花が咲かなかった(結果を出せなかった)んですが、彼らしい学習能力の高さが見えたレースでした。彼のことは昔から見ていましたが、いつか必ずどこかで活躍できると思っていたので、今日、みんなの前で『笹原右京』という名前をアピールできる日が来たことは、僕個人としてもすごくうれしいです。今後は彼だけでなく、我々、TEAM Red Bull MUGENとしてもどんどんいい方向に繋げていきたいですね。

 

・NSX-GT唯一のヨコハマユーザーとしての奮闘が光りました
(武藤)英紀はヨコハマタイヤの経験が長く、SUPER GTでの参戦も長いので、その部分で(笹原)右京を助けてくれていますね。彼のアドバイスが右京にも、チームにもたくさんプラスになっています。今日もスタート直後からすごくがんばってくれて、順位を確実に上げてくれました。いぶし銀の走りでしたね。チーム全体の流れが今回ピタリと噛み合って結果に繋がりました。

 

(チーム監督に就任した)去年から、僕自身もなんだかんだプレッシャーにさらされていたので(苦笑)、今日のようにチャンスが到来したときに形にするのが我々の大きな使命だと思っているので、今回それを実現することができたのは、うん、ほんとみんなのおかげです。

 

・今季3度目の戦いとなる第5戦富士に向けて
ウェイト的にはチームとしてまだまだ次の富士は戦える状況だと思います。チーム力が上がってきていると同時に、タイヤの開発も少しずつ進んでいます。こういうものは一気には進まないし、また今年はテストもできないので、そういう点では我々にとって厳しい状況ではあります。でも、ヨコハマさんもがんばってくれていますし、方向性も徐々に見つかりつつあるのでいいものを少しずつでも投入し、うまくハマればまたいい結果を望めるのではないかと思います。もし仮にうまく行かなくても、その中でもチームの力をうまく結集してベストな戦いができるようにがんばっていきたいですね。

 

 

 

 

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2020シーズンもいよいよ後半戦に突入!!

 

 

2020シーズン前半戦を締めくくる第4戦もてぎはGT500でNo.17 KEIHIN NSX-GTが今季2勝めを挙げ、GT300クラスはNo.65LEON PYRAMID AMGが今季初勝利を挙げる結果となりました。栃木県出身の塚越広大選手にとってはホームコースでの待ちに待った初勝利ということで、喜びもひとしおだったことでしょう。

 

昨年の第6戦オートポリスでSUPER GTデビューを果たし、今年初めてフルシーズンを戦う菅波冬悟選手にとっても今回が記念すべき初勝利になりました。

 

次戦の舞台は今年3度目の富士スピードウェイ。これまでは無観客でのレース開催でしたが、第5戦は遂にお客様をお迎えしての開催となります。SUPER GTファンの皆様、大変お待たせいたしました。またサポートレースとしてFIA-F4選手権も次回からスタートします。将来のSUPER GTを背負って立つ若者たちの熱いバトルを是非サーキットでお楽しみください。

 

SUPER GT第5戦は10月3〜4日・富士スピードウェイ開催です。

 

 

 

 

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