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2020.10.30
【第7戦プレビュー】第7戦もてぎは激闘必至!? タイトル争いはいよいよ佳境に

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第7戦 ツインリンクもてぎ : プレビュー

全8戦で行われる2020 AUTOBACS SUPER GTもいよいよ残り2戦。タイトルへのサバイバルが、より良い成績を求める戦いが佳境に入った。とりわけハードと言われるラスト前の一戦、第7戦「FUJIMAKI GROUP MOTEGI GT 300km RACE」が、11月7日(土、予選)、8日(日、決勝)に栃木県のツインリンクもてぎで開催される。このレースはここまでの全戦出場車両はウェイトハンディが半減ということもあり、上位入賞を巡る争いも激烈になる。しかも舞台は難コースのもてぎ。タイトルを巡って、1つの順位を争ってのデッドヒートは、サーキットの各所で展開されるはず。それはファンならずとも、必見のドラマとなるだろう。

※上写真は第4戦もてぎ

 

 

■鈴鹿で甦ったGT-R勢!もてぎでも躍進の予感

 前戦、第6戦鈴鹿では予選Q1でクラッシュしてクラス最後尾スタートとなったNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が、劇的な優勝を掴み取った。これで23号車コンビはドライバーランキングの3位に躍進し、タイトル争いの一角に食い込んだ。セーフティカーの導入があったとはいえ、序盤の追い上げも後半の逃げるスピードも、どちらも勝者にふさわしい実力だった。
 この第7戦は規定により、GT500クラスではこれまでの獲得ポイント×2kgのウェイトハンディが半分の×1kgになるため、23号車も45kgと前戦より軽くなる。従ってこのレースでの連勝を、表彰台を照準にしているはず。そして前戦で今季初表彰台の2位を得たNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴)も、今度は勝利が欲しい。さらにハンディが最も軽いNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R(高星明誠/ヤン・マーデンボロー)も、もてぎは2016年第3戦(代替戦で11月開催)で勝っているだけに狙っているだろう。

 

 

   

 

 

■オールマイティのGR Supraはもてぎも得意

 強者の証であるウェイトハンディが重いチームが多かったTOYOTA GR Supra勢は、結果的に前戦鈴鹿の決勝で奮うことはなかった。とはいえ、投入した今季2基目のニューエンジンは終盤戦にフォーカスしたものとも言われ、半減するウェイトハンディと併せ、この第7戦もてぎでは戦闘力が上がると予想される。
 さらに決勝ではコースを選ばないオールマイティな速さで定評あるGR Supraであり、しかももてぎは長所を受け継いだ先代LC500も得意だったコース。特にNo.37 KeePer TOM'S GR Supra(平川亮/ニック・キャシディ)は、2019〜17年で優勝、4位、2位とエース平川も得意というコースである。2017年以来のタイトル獲得のため最低でも表彰台を目標にしているだろう。また、昨年はチームこそ現在と違うが青いWAKO'SカラーのLC500がタイトルを賭けての激闘を演じた記憶も新しい。今年もランキング1位のNo.14 WAKO'S 4CR GR Supra(大嶋和也/坪井翔)の活躍がありそうだ。昨年の死闘の相手だったNo.36 au TOM'S GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)にも注目。今年は現在ランキング5位で、ポイント差も僅差なので、一層の激走となるだろう。

 

 

   

 

 

■今年型のNSX-GTはもてぎでも速くて強い!

 もてぎはHondaのホームコースだけに、NSXは24戦11勝と最多勝を誇る。だが、現行のNC1型ベースのNSX-GT(CONCEPT-GT含む)では8戦2勝、しかも2勝は今季の第4戦、そして2018年シーズンと最近のことで決して得意とは言えなかった。これはミッドシップ・エンジン車ゆえのタイヤの温まりの悪さが一つの原因だった。今季はフロント・エンジンとなったNSX-GTなので、その点はライバル同等といえる。実際、第4戦ではNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット)が勝利している。
 第7戦もてぎで本命視されるのは、その17号車か。ウェイトハンディ面でも勝った第4戦とほぼ同じ。ここで勝てば初タイトルに王手が掛かる。しかも塚越(栃木出身)にとっては地元の観客の目の前で表彰台から声援に応えたいところだ。地元と言えば、No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)の山本も栃木出身、No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺)の野尻も茨城出身と、もてぎでは多くの応援が贈られている。100号車にとっては一昨年3位で初タイトルを決めた地でもあり、そのレースでポール・トゥ・ウインだったのが野尻の8号車。3人、3チームともゆかりのあるもてぎで、最高の結果を狙っているはずだ。

 

 

   

 

 

■すでに緊張状態に突入したGT300タイトル争い

 GT300クラスでもてぎ戦といえば、No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)だろう。今季第4戦ではウェイトハンディ57kgながら見事優勝。昨年は2位、2018年は優勝でタイトル決定。2017年も優勝と素晴らしい結果を残している。となれば本命視されるが、この第7戦ではウェイトハンディが厳しい。今季のGT300クラスは前戦(参戦6戦目)までは獲得ポイント×3kgのハンディで、この第7戦(参戦7戦目)は×1.5kg(小数点以下切り上げ)となる。したがって現在ドライバーランキングトップの65号車は77kgを背負うこととなる。
 タイトルを争うライバルであるNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信)やNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/大湯都史樹)、No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)もハンディが62~54kgなので、このランキング上位4台は駆け引き、順位争いの展開になるかもしれない。それでも65号車が上位入賞し、このランキング上位が総崩れとなった場合、最終戦前に21点以上の差で65号車のタイトル奪還が決まる可能性もある。
 またレースではNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)とNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南)の2台のダンロップタイヤユーザーに注目したい。ランキング5位の61号車は、ここで勝って最終戦でのタイトル決戦を優位に迎えたい。また前戦では今季導入のダンロップとのマッチングが掴めてポールポジションを獲得した96号車も、もてぎは得意なので優勝争いに加わってきそうだ。第4戦もてぎでポールポジションから2位の可能性もあったNo.360 RUNUP RIVAUX GT-R(青木孝行/大滝拓也)と決勝2位のNo.88 JLOC ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)も侮れないだろう。
 ランキング6、7位のNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)とNo.2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規/柳田真孝)も正念場を迎える。ここで上位に入れなければタイトル争いから遠ざかってしまう。JAF-GT300&マザーシャシーの強みであるタイヤへの優しさを武器に2勝目を決めたい。

 

 

   

 

 

 残り2戦となった2020 AUTOBACS SUPER GT。予選も、決勝も片時も目を離せない状況だ。第7戦もてぎで観戦を予定しているファンの皆さんは応援している選手、チーム、マシンへ一層の応援をお願いしたい。その際には、サーキットが呼び掛ける新型コロナウイルス感染拡大防止対策を遵守してほしい。
 またサーキットに行けないという皆さんは、J SPORTSのレース中継(ライブ&オンデマンド&再放送)やテレビ東京系のSUPER GTプラス、公式アプリを駆使して、その激闘をぜひ見守ってほしい。

 

 

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