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Race Report
2020.11.28
Race Day Report : 第8戦 予選日レポート Part1

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シリーズ最終戦! チャンピオン目指し、決戦の幕が上がる!

 

 

おはようございます。2020年シーズンの最終戦を迎えた富士スピードウェイは、快晴の朝となっています。コロナ禍で開幕戦が7月中旬となった今シーズンは変則的なスケジュール下で行われ、ここ富士は今回が4度目の開催となります。

 

ところで、富士でのレース開催で気になること。それは、レースの行方はもちろん、雄大な富士山の姿を拝めるかどうか? なんていう方もいらっしゃるのでは?

 

 

 

 

冷たい風が吹く早朝のサーキットですが、ご覧のとおり、今日は富士山がくっきりはっきりと見えています。

 

タイトル争いが極めて混戦模様の中で繰り広げられる今大会。ノーウェイトのガチンコ勝負は、寒さをも忘れさせてくれる一戦となるはずです。ダイナミックなドラマを期待しましょう!

 

 

 

 

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【Catch Up 01】
「自分たちの力を信じて『みんなに勝つ』!」

 

 

GT300クラスのランキングトップで2020年シーズンの最終戦を迎えたのは、No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをシリーズ全戦でドライブしてきた藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのコンビです。今季はこれまでに2勝(第5戦富士&第7戦もてぎ)を挙げてきており、ランキング2位につけるNo.65 LEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥/菅波冬悟のコンビを5ポイントリードした状態で今大会を迎えています。今回は藤波選手に、翌日からの走行を控えた金曜日の午後にお話を伺いました。

 

 

 

 

・今回のレースをどういうアプローチで戦われようとしていますか?
SUPER GTのような大きなシリーズのチャンピオンに一番近い位置で最終戦に臨むというチャンスは、レースを何年もやっていてもなかなかないことだと思います。だからこそ僕らは“できることはすべてやってきた”というくらいの準備をしてきました。それだけに今回は、ポイント上のライバルたちのことを気にするのでなく、『みんなに勝つ』という気持ちで戦おうとしています。ライバルがどの位置を走っているからこっちはこう行こう、ということでなく、自分たちが準備してきたことを信じて、自分たちのペースでミスなくいつもどおりに戦えば、結果はついてくると思っています。

 

・先ほど(金曜午後)はコースチェックに行っていらっしゃいましたね? コースチェックをされるチームは決して多くはないですわけですが。
僕らは毎戦で行ってきています。たとえコースや路面に変わりはないとしても、JPさん(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も含めたチームのみんなで行くことでコミュニケーションを一段と図ることができますし、レースに向けていろいろおさらいできますから、行って無駄なことはないと思っています。まぁ、今日はコースをずっと歩くのはだいぶ寒かったですけど(※気温10℃前後で風が強かった)、それで良い方向に行くのであれば僕はもっと寒くても喜んでコースチェックに行きますよ。

 

・藤波選手はSUPER GTをフルシーズン戦われたのは今年が2度目でした。
僕はSUPER GTではレギュラーで乗れずいた時期が長くありました。それが今年はKONDO RACINGという強力なチームからフル参戦できました。このチームでSUPER GTを走れるだけでも僕としてはうれしかったです。まして、最終戦にポイントリーダーとして臨めることになるなんて思ってもいなかったので、本当にありがたいのひと言です。

 

・いやいや、この位置にいらっしゃるのは藤波選手ご自身の努力もあってのことですよね?
そう言っていただけるのはうれしいです。もちろん自分としては全力を尽くしてやってきて、開幕戦からここまでずっとノーミスで来ることができました。でも、SUPER GTに初めてフル参戦した頃(2017年)の僕は全然至らないドライバーで、当時お世話になったTEAM MACHさんにはだいぶご迷惑をおかけしました。その後、2018年と2019年にはスーパー耐久のST-Xクラスでチャンピオンになれたんですけど、そこでチームメイトとして一緒に走らせてもらえたのが星野一樹さんで、一樹さんは僕の走りが不安定になりがちなところを親身に諭し続けてくださって、鍛えていただきました。一樹さんには本当に感謝しています。そして今年はJPさんと組ませていただいていますが、JPさんは速さも強さもあるドライバーで、学べることが本当に多いです。テクニック的なところも僕はJPさんにわりと遠慮なく聞いているんですけど、かなりのことを教えてくださいます。JPさん、すごく優しいです。

 

また、ウチのチーム(KONDO RACING)も本当に良いんですよ。エンジニアさんはデータをすごく細かく見てくれて、僕の意見もよく聞いてくれます。前回のもてぎ(第7戦)では、持ち込みのセットアップは決してベストではなかったですが、そこから短時間で改善させてQ1を6位で突破するところまで持っていくことができました。チーム力の高さについては自信があります。今年の僕は本当に良い環境でレースをやらせてもらえているんです。だから、何としてもチャンピオンを獲りたいです。結果を出すことで、これまでお世話になってきた皆さんに恩返しをしたいという気持ちです。

 

・大きなタイトルのかかったレースに臨まれる心境は?
もちろん、いつものレースとは違いますね。こんな状況を経験したことがないので。緊張感がありますけど、楽しさもあります。今までにない注目を浴びていることを実感できていて、それはレーシングドライバーとしてはうれしいことです。もっともっと結果を出して、もっともっと見てもらえるように頑張りたいという気持ちの方が強いです。ただ、そっちを追いすぎて空回りしていては話になりません。今回はチームと自分を信じて、本来のパフォーマンスを出せればと思います。とにかく、やるしかないですから!

 

 

 

 

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【Catch Up 02】
激戦極める戦いに向けて

 

 

チャンピオンをかけ、壮絶な戦いになることが予想される今大会。現在、GT500クラスでは僅差で多くのチームがひしめき合っており、そこでドライバーズランキングトップに立っているのがNo.17 KEIHIN NSX-GTの塚越広大、ベルトラン・バゲット両選手です。今シーズンは、第2戦富士でニューマシンNSX-GTでの初勝利を達成。ホンダのホームサーキットであるもてぎで開催された第4戦でも優勝し、パフォーマンスの高さをしかとアピールしています。自身初となるタイトル獲得に王手をかけ、最終決戦に挑む塚越選手にお話を伺いました。

 

 

 

 

塚越広大(No.17 KEIHIN NSX-GT)
「スポンサー、チームにタイトルをプレゼントしたい」

 

 

・ランキングトップで最終戦を迎えました。
トップで最終戦を迎えられるのは非常にいいこと。ただ自力でチャンピオンを穫る可能性があるチームが多いシーズンになったので、油断できないし、油断する気もありません。本当にシンプルに誰よりも前でゴールするのが必要ということだけです。ここまでランキングトップで来れたことも良いことなのですが、あとはそういう状況の中でしっかりと気を引き締めて行くのが大事だと思っています。

 

・今季はすでに2勝するなど、チームとしての躍進も印象的です。
今までしっかりと積み重ねてきたことが、結果として残せるようになったからだと思います。とはいえ、シーズン中盤から後半はウェイトハンディがきつくなった分、従来のよりは厳しい状況でレースを戦ってきました。今回はそのハンディもなくなって走ることができるので、そういう意味でもすごく楽しみです。(シーズン中のターニングポイントをあげるとすれば)やはりもてぎ(第4戦)での2勝目でしょうね。これで、チャンピオンシップ争いの土俵にしっかりと乗れたと考えています。

 

・SUPER GTににデビューして以来、ずっと金石勝智監督のチームで戦ってきました。
もちろん、ドライバーであれば誰しもがチャンピオンを獲る気持ちで戦っているのですが、今年はほんと色んな意味で特別なシーズンになりました。その中で、(チームスポンサーである)ケーヒンさんがスポンサー100戦を迎えられましたし、また僕自身も(SUPER GT)参戦100戦を迎えました。そういう点からしても、シリーズタイトルを獲りたいという気持ちが今年は特に強いですね。デビューからずっと同じチームでGTを戦っているドライバーはあまりいないと思いますが、僕自身、フルシーズンをケーヒンさん、そしてチームのみんなとずっと一緒に戦っているので、今回はタイトルをプレゼントしたいという気持ちが大きいですね。

 

・寒さが気になる中での最終戦ですが。
例年と違う気候での戦いになるので、正直イレギュラーなことがあるかもしれません。そういうことも含めて、やっぱり強さというものが総合力として問われると思っています。そこをしっかりと味方につけて、いいレースをしたいと思います。

 

 

 

 

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