2021.01.15

Hondaが2021年体制を発表：大湯がGT500にステップアップ！笹原と組み16号車をドライブ。GT300には期待のルーキー2人が参戦

　1月15日、本田技研工業株式会社の2021年のモータースポーツ参戦体制が発表された。例年はこの時期開催される東京オートサロンのHondaブースで発表されているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大を受けて東京オートサロンが中止となったため、発表はオンライン配信で行われた。
　配信動画では、Hondaでモータースポーツを統括するブランド・コミュニケーション本部の渡辺康治本部長が「Hondaは2021年シーズンも国内外の様々な参戦カテゴリーで、これまで同様に勝利を目指し、全力で挑んでまいります」と決意を述べた。

 

　SUPER GTのGT500クラスでは、2020年同様の5チームが参戦。マシンは昨年CLASS 1規定の車両としてデビューして8戦4勝、ポールポジション5回を獲得している「NSX-GT」で引き続き参戦する。なお、車両名、使用タイヤについての発表はなかった。
　2020年のドライバー＆チームのチャンピオンを獲得したTEAM KUNIMITSUはカーナンバーが“ゼッケン1”となる。ドライバーは山本尚貴／牧野任祐のチャンピオンコンビで変わらず。高橋国光総監督の下、GT500クラスの連覇を狙う。
　山本は「ディフェンディング・チャンピオンとしてその名に恥じないような戦いを精一杯していきたい。ライバルは手強いですが、Hondaのメンバーと共にマシンをさらに開発し、力強いレースをしていけるようがんばっていきます」と、配信動画で今季の抱負を述べている。昨シーズン終了後に病気で入院した牧野だが、療養中とのことで「シーズン開幕に向け万全の体制で臨む」とのメッセージをテキストで寄せた。

　ARTAは今季も8号車、野尻智紀／福住仁嶺と、昨年と同じ体制で挑む。率いる鈴木亜久里監督は「去年は3回ポールポジションを獲って強いチームになったと思いましたが、レースの流れが良くなくて…。チャンピオンは獲れませんでしたが、Honda NSX-GTが強いクルマに仕上がって最終戦までチャンピオン争いをできたので、良い年だったと思います。2021年も野尻と福住、バランスが良く取れているコンビで行きます。今年もポールポジションをガンガン獲って、そこからブッチギリでチャンピオンを狙っていきたい。強いARTAにします」と、決意を述べた。

　そして16号車のTEAM Red Bull MUGENは、昨年SUPER GTにデビューした笹原右京と、昨年GT300クラスに初参戦の大湯都史樹がステップアップして組むことになった。笹原は24歳、大湯は22歳という若いコンビでの活躍が期待される。田中洋克監督は「ふたり共に若くて、とても勢いがあります。フォーミュラでは素晴らしい活躍を見せており、この2名で今シーズンを戦うことを非常に楽しみにしています」と、両選手に期待を寄せていた。

　REAL RACINGは、今季はメイン・パートナー企業の体制変更により「Astemo REAL RACING（アステモ・リアル・レーシング）」とチーム名が変わった。しかし、17号車のステアリングは塚越広大／ベルトラン・バゲットと、昨年2勝を挙げたコンビで変わらず。この体制で金石勝智監督と共に悲願のタイトル獲得を目指す。

　64号車のModulo Nakajima Racingは、昨季と体制は変わらない。昨年2度のポールポジションと速さを示した伊沢拓也／大津弘樹を中嶋悟監督が率いる。中嶋監督は「昨年は速いところは見せられたが、結果が足りなかったので、そこをしっかりと改善してチャンピオンを目指していきたい」と決意を語った。

 

GT500
No.	チーム名	ドライバー
1	TEAM KUNIMITSU	山本 尚貴 牧野 任祐
8	ARTA	野尻 智紀 福住 仁嶺
16	TEAM Red Bull MUGEN	笹原 右京 大湯 都史樹
17	Astemo REAL RACING	塚越 広大 ベルトラン・バゲット
64	Modulo Nakajima Racing	伊沢 拓也 大津 弘樹

 

　GT300クラスは2チームが公表され、昨年同様にカスタマーレーシングとして各国のGTレース向けに供給される「NSX GT3 Evo」を使用して参戦する。
　18号車のTEAM UPGARAGEは、今年も小林崇志がエースドライバー。そして名取鉄平がSUPER GT初参戦となる。名取はFIA-F4選手権で活躍した後、2019年はFIA F3と海外に挑戦。昨年は全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権で表彰台に6回上がってシリーズ4位。さらにスーパーフォーミュラにもスポット参戦した期待の20歳だ。
　2019年のGT300チャンピオンである55号車は、昨年終盤戦をケガで欠場した高木真一が復帰してエースを務める。パートナーにはステップアップした大湯に代わり、こちらもSUPER GTデビューとなる佐藤蓮を抜擢する。佐藤は2019年のFIA-F4選手権チャンピオンで、昨年はフランスのF4選手権で2勝している19歳の新鋭だ。ベテラン高木の下で、福住、大湯に負けない活躍が期待される。

 

GT300
No.	チーム名	ドライバー
18	TEAM UPGARAGE	小林 崇志 名取 鉄平
55	ARTA	高木 真一 佐藤 蓮

■2021年四輪モータースポーツ参戦体制発表　YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=urO5Egp5EmE&t=1188s

 

■2021年Hondaモータースポーツ活動計画　ニュースリリース
https://www.honda.co.jp/news/2021/c210115.html

 

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