2021.04.11

Rd.1 決勝GT300：昨年タイトルを争った4台が熾烈なトップ争い！逃げ切ったリアライズ 日産自動車大学校 GT-Rが優勝

第1戦 岡山国際サーキット：決勝 GT300レビュー

　2021 AUTOBACS SUPER GT開幕戦『たかのこのホテル OKAYAMA GT 300km RACE』の決勝レースが、4月11日に岡山国際サーキット（1周3,703m×82周）で行われた。春の好天に恵まれた日曜日、制限下ではあるが観客が見守る中での岡山で2年ぶりの開幕戦となった。決勝レースは、GT500クラスがNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra（大嶋和也／山下健太）が、GT300クラスはNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）が優勝した。

 

 

 

　予選日に続き、朝から暖かな陽気に恵まれた好天の岡山国際サーキット。決勝レースは気温19度、路面温度33度というコンディションのもと、2周のフォーメーションラップを経て、午後1時30分にスタートが切られた。

 

　GT300クラスのポールポジションからスタートしたNo.11 GAINER TANAX GT-R（安田裕信）が順当にトップを守るが、予選2位のNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（川合孝汰）がすぐ背後につけ、激しいトップ争いを展開。その後方では、1周目に4番手スタートのNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R（藤波清斗）がNo.65 LEON PYRAMID AMG（菅波冬悟）をかわすも、菅波も56号車の背後から離されることなく、上位4台が一列となってトップ争いを展開。また、予選5、6位のNo.244 たかのこの湯 GR Supra GT（三宅淳詞）とNo.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT（吉本大樹）も、そのままの順位で攻防を展開していく。

 

　早くも6周目にはGT500クラスの車両がGT300クラス集団に追い付く。その混戦のなか、7周目のヘアピンコーナーでGT300車に詰まったGT500クラス車とNo.30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT（永井宏明）が接触。すぐ背後にいたNo.34 Yogibo NSX GT3（道上龍）が、そこに追突するかたちになり、30号車はスピンしてイン側にストップ。動けない状況になってしまい、8周目にレースはセーフティカー導入となった。

 

　13周目からリスタートするが11号車と52号車のテール・トゥ・ノーズのトップ争いが続き、少し離れて56号車と65号車が3番手のバトルを展開。GT300クラスが25周を終えるころになると、ルーティンのピットストップを行うチームが出はじめる。 しかし、GT500クラスが33周目に入ったとき、ピットストップを終えアウトラップに入っていったばかりのNo.360 RUNUP RIVAUX GT-R（内田優大）が1コーナーイン側にクラッシュしてしまう。これでセーフティカーが出ると各チームが予想したことで、大きくレースが動くことになる。

 

 

 

　セーフティカーが出る前にピットインをすれば、しないチームに優位なポジションを得られるだけに、上位チームだけでなくほとんどのチームがピットイン。ピットレーンは戦場のような状態になる。
　この中、素早いピットワークで実質のトップでコースに戻ったのは、No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R（ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）だ。これにNo.65 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥）、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹）が続き、序盤にトップだったNo.11 GAINER TANAX GT-R（平中克幸）は5番手に下がってしまった。

 

　そして予想通りセーフティカーが導入されて、GT500クラスが40周目に入ったときにリスタートが切られる。56号車を先頭にトップ3は僅差で争っていく。さらに4番手のNo.2 muta Racing Lotus MC（阪口良平）を抜いた11号車がトップ集団に追いつき、昨年の最終戦でタイトルを争った4強が、開幕戦岡山で熾烈な戦いを繰り広げていく。

 

 

　この4台のバトルはレース後半、僅差を保ったまま延々と続く。中でもトップ56号車を65号がテール・トゥ・ノーズで、隙あらば先頭を奪おうという攻防に。また52号車と11号車も大きく離されることなく、時にGT500のバトルの巻き込まれながら4台がワンミスもできない緊張感がある戦いとなる。

 

　結局、トップを行く56号車のデ・オリベイラは最後までトップを譲らずにゴール。2020年チャンピオンであるNo.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R（藤波清斗／ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ）が、2021年の開幕戦岡山で優勝を飾った。

 

　2位はNo.65 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥／菅波冬悟）、3位はNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹／川合孝汰）となった。4位はNo.11 GAINER TANAX GT-R（平中克幸／安田裕信）。そして5位には、今季マシンをGR Supra GTに代えたNo.244 たかのこの湯 GR Supra GT（三宅淳詞／堤優威）が嬉しいチーム初入賞となった。

 

 

 

 

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